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当て馬悪役令息のツッコミ属性が強すぎて、物語の仕事を全くしないんですが?!  作者: 犬丸 大福
溺愛に振り回される、振り回す

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無表情なアイツは情熱家 3

「ほら、シラヌイ、帰ってきて、貴方も言うこと有るんじゃない?」

ヒサギ様がシラヌイ様をガクガク揺らします。

そんなに揺らしたらお茶こぼれません?


「ハッ、お嬢が天使と会話してなかったか?!天使と会話ってできたのか?!」

シラヌイ様、テンパってます?


「会話ぐらいするわよ、ねぇ?」

ヒサギ様が私達を見て言います。


「「人間だもの」」

お兄様と一緒に声を揃えて答えます。


「「可愛いーー!!」」

今度は夫人とヒサギ様が揃ってしまいました。


「俺の女神が一番可愛いがな!」

変な所で対抗意識を持たないで下さい辺境伯様。


「えーっと、話が無いようなので、ディはアイツにやりません。以上!!」

そう言って、お兄様は私をぎゅっと抱き締めました。私もぎゅっと返します。


「ま、待ってくれ、いや下さい!

ユーディリア嬢の婚約者になるためには、どうしたら良いですか?

俺にチャンスを下さい!!」

立ち上がり、90度にぴちっと頭を下げてきたシラヌイ様。


「え、やだ」

お兄様、即答です。


「お兄様?」

コテン、と首をかしげてお兄様を見ます。


「ええぇ、…………………………………………………ディはどうしたい?」

珍しく、お兄様が拗ねたような声を出します。


「だいーぶ、間が空いたな」「よっぽどイヤなのね」「ポッと出の人間だもの」

「そこの大人ども!!!面白がってブツブツ言わない!!聞こえてる!!」

お兄様が大人の皆さんを叱ります。


その間も頭を下げたままのシラヌイ様。


「とりあえず、シラヌイ様には頭を上げていただきたいです」「ハイ!!」

シラヌイ様は軍隊のようにキビキビ動きます。


「えっと、私もお兄様も、シラヌイ様の事を良く知りません。

ですので、まずは、お兄様と私のお友達になって下さい」

お友達、二人目ゲットだぜ!



「あ、じゃあ、シラヌイは、月1ぐらいでエアトル家に通って、二人の訓練を手伝ってあげたら?

月1ぐらいなら、学園の勉強にも支障はないんじゃない?ってか、支障あるようなら諦めなさい。

自分でエミリオくんの信頼を勝ち取りなさいな。

拳で語る友情物語よ!」

ヒサギ様が握り拳で熱く提案してくださいました。


「シラヌイだけ、ズルいいぃぃぃ。

わ"だじも"天使さま達と訓練じだい"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"」

イチイ嬢が飛び起き泣き出します。


「イチイは、まず、淑女として認められてからです!!」

夫人に怒られます。


「僕も、婚約者になる人は、貴族としての外面はキチンとできる人が良いです」

お兄様も苦笑いです。


「わかりました!!淑女のお猫サマ、見事にかぶってご覧にいれます!!!」

イチイ嬢、天高く拳を突き上げます。変わり身が早いです。


「もし可能なら、シラヌイの長期休暇の時、エミリオくん達も一緒に、辺境に来たら良いんじゃないかしら?」

夫人が提案してくれます。


「なるほど。ハジカミ達と仕事の調整してみます」

お兄様が答えると


「仕事?」

ヒサギ様が聞き返します?


「エミリオくん、侯爵家の仕事、ダメな父親の代わりにしてるのよ」

夫人が苦笑いで答えます。


「「は??」」

ヒサギ様とシラヌイ様が唖然とします。


「ディはクソババァの代わりに家を回してますけど、ナニカ?」

「お兄様、最近領地の書類も回ってきてませんでした?」

「クズの製造元も最近仕事をしやがらねぇ、腹立つ!!」


「ちょっと待って、エミリオくん達、6歳よね?!

特殊な家庭環境って、特殊過ぎない?!

シラヌイ!!貴方相当頑張らないとエミリオくんに認めて貰うなんて夢のまた夢よ?!」

ヒサギ様が、シラヌイ様をガクガク揺さぶります。


「…2年かけて官吏科を終わらせようと思いましたが、1年、いや、半年で終わらせます。

残り半年、エミリオお兄様の仕事を手伝います」


「お前にお兄様と呼ばれたくない!!」

お兄様はシラヌイ様を、ビシっと指差します。

「お兄様、お行儀悪いですよ?」

「あ、うん、ゴメン」


「エアトル家の見習いでもなんでも良いです、ここで働かせて下さい!!」

シラヌイ様は、またぴちっと、90度のお辞儀をしました。


「ハジカミも今年官吏科に飛び級するって言ってませんでした?

一緒に、シラヌイ様が手伝ってくれたら、すっごく助かりません?

そしたら、長期休暇に皆で辺境へお出かけ出来たら嬉しいです」

両手を胸の前で合わせて、にっこり笑ってお願いポーズをしてみます。


「ヤロウども、ディのお願いは全力で叶えるぞ!!」

「「オーー!!」」「ワン!」

お兄様に続き、シラヌイ様、イチイ嬢まで天高く拳を突き上げます。


ロアくん、真似しなくて良いですからね?

読んで頂きありがとうございます。

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