そしてお茶か…フラグ?!
「シュロス、お前、薬草って…」
お兄様が、シュロスに顔を向けます。
「ハイ!自分もビックリしました!エミリオ様達のお役に立ちますかね?!
でもって、高く売れますかね?!」
ウキウキとシュロスがお菓子を頬張りながら答えます。
「最後の言葉がなきゃ良いのにな。どうですか、ヒサギ様?」
お兄様が呆れた顔でシュロスを見て、ヒサギ様に問いかけます。
「それがねぇ、ビミョーよ。
荷馬車1台分の土で生えた薬草は3本。
ものすごく状態は良いから薬草1本につき、出来るのは10個程度。
合計30個。
王都の人口に対して必要な量には全然足りないわ。
土を運んでくる手間賃を上乗せして売れば利益はでるけど、貴族にはそれで良いでしょうけど、ねぇ?
シュロス、貴方、長期休暇に辺境へ行く気ある?」
「待って!
次の長期休暇は、新年の休暇よ。冬の魔の森には連れて行けないわ!!」
夫人が待ったをかけます。
「そうだった…でも、魔の森の土を王都に運び続けるのは無理があるわ。
来年の夏の休暇までお預けね。それまで、郊外の畑で麻痺草とか育てて行きましょう。
害獣駆除とかに需要があるわ」「ハイ!」
ヒサギ様の言葉にシュロスは元気に答えます。
「あー、長期休暇ですけど、シュロスの両親をうちの領地へ引越しさせたんで、
長期休暇は俺達と一緒に領地へ帰ります。
ライ様も一緒に来ますよね?雪かき要員に良いですかね?
うちの領地にも森があって、辺境ほどの雪じゃない。ちょっと試してみたいんだが、シュロス、大丈夫か?」
「んー、土が凍ってたら無理だと思います!」
「え?凍ってなきゃ良いの?」
夫人が尋ねます。
「多分?試した事が無いので分かりません!」
シュロスが元気に答えます。
「あら、じゃぁ、やっぱり、辺境へ来ない?
我が家、温泉があるのよ。イチイが掘り当てたの。
そこなら凍ってないのだけど。貴方のご家族も一緒に温泉旅行にいらっしゃいな」
「「温泉?!」入りたい…」
思わず声が出ました。
「あらあら、じゃぁ、新年の休暇はリオくん達も一緒に辺境へいらっしゃいな。
あら?辺境へ来るの来るの初めてじゃない?
イチイが貴方達の領地へお邪魔するだけだったものね?」
「「行きたい…」でも仕事が」
「仕事の心配をする10歳の子供、不憫だわ…
ハジカミ達も全部連れてくれば、仕事は2週間位休んでも大丈夫、に、させるわ」
夫人がニッコリと請け負ってくれます。
ええ。どうやって、とか聞いてはいけないヤツですわ。
「ん?
前にも辺境へ来るって話をした事があったわよね?
なんだったかしら?なんで来なかったのかしら?
…まぁ、いいわ。とりあえず、新年の休暇はそれで決まり。
それまでの方針も決まり。あ、シュロスくん、お菓子お土産に持たせるわね」
「ありがとうございます!!」
シュロスはニコニコで帰って行きましたわ。
「さ、あとは、来週末のお茶会ね。
リオくん、リアちゃん、気を引き締めて行きましょうね?」
そんな夫人の言葉にうなずいていたのですが、
もっと、とんでもない事が起きてしまいました。
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