幕間 ホネ、かく語りき
ナンなんだ!!
ココに居るヤツ、みんな、みぃんな、おかしいぞ?!
ボクは元々エアトル家の次男だった。
兄上を支えて、大好きなディアーナと一緒になって、領地を良くしていくのがボクの夢だった。
それが、兄上の裏切りで殺された。
兄上は、ボクの事、頼りになるとか、頑張れよとか、応援してるからなとか、
その言葉通りに受け取っていたのに。
ボクの事、大嫌いだって言ってた。
兄上の事も、ディアーナの家の事も、何もわからなかったボク。
そのせいでディアーナを失う羽目になった自分が許せなかった。
そんな自分の事が大嫌いなボクが共感したエミリオ。
エミリオも、自分の事が、うーん、もっと深いかな?
根底で、自分の存在自体を嫌悪すらしているようなエミリオ。
だから、エミリオにボクの過去を見せた。
そしたら、アイツ、ボクの過去を否定しやがった!
貴族の考え方じゃないって。
そんで、自分で戻って来やがった!
確かに、ちょっと放っておいたけどさ!
仕方ないだろ!アイツらのペットの犬が、ディアーナに触ろうとするから!!
でも、瘴気に堕ちたんだぞ?!
帰ってくるなんて思うか?!普通、無理だろ?!ボクの栄養になるはずだろ?!
でも、根底の暗い部分があったから、ボクとの繋がりは残った。
それにアイツらディアーナを供養してくれるとか言うし。
だから、エミリオにツイて行くことにした。
っていうか、なんでなんだよ?
何故、ボクがエミリオの陰に入るんだ!
エミリオがボクの中に入るべきだろう?!
クッソー、どうしたって、ボクが入ってしまう。
エミリオのそばしか移動出来なくなってるじゃないか!?
ん?今まで居た森には出れるぞ?
ココはボクのテリトリーになってるのか?
森とエミリオ、2点移動かよ。
そんで、エミリオにツイて行ってみれば、
みんなしてボクの事、ホネホネいうし、双子の妹の方なんて〝ホネマント〞とか呼ぶし。
ボクは魔物を産み出してた大元なんだぞ!
オイコラ、オマエら、怖がれよ!
ナニ?!ご飯だと?!ボクも食べるぞ!!
ああ、百ナン十年ぶり?二百年ぶりぐらい?まぁいいや。
ご飯、うめー。
味が分かるのか?って、失礼な!旨いかマズイかぐらいわかるわ!
舌が無いだろ?って?…あ、確かに。
なんで味がわかるんだ?
食った物が何処にいってるか?…うるさいな、そんなめんどくさいことわかるわけないだろ!!
旨いもんは旨い!!
ナニが悪いんじゃ!!
いや、だから、オマエら!
怖がれって!!
一緒に訓練しよう?…いいけどさ。森な、森。
オイコラ、チビ!!力込め過ぎじゃ!
殴るな!魔物を貫通した上で、地面がえぐれてるわ!!
わかった、せめて上に殴れ、空に放って塵にしろ。
足に力を込めるな!腕だけだ!腕だけ上に上げろ!
もしくは、指でピンってやれ!ピンって!!あ?こうだよ、こう!
あ?これ、でこぴんって言うの?
んじゃ、それでいいよ。魔物の眉間をでこぴんしろ。
それぐらいじゃなきゃ、周りへの影響がでかすぎるわ!
いや、だから、オマエら!
怖がれって!!
チビも破壊神も妹も呼び方がイヤって、ワガママだな!
ああああああ愛称呼びだと?!
魔物から愛称呼びなんて、されたいか?!
おおぅ、エミリオ、さすが冷静だな。
そうだな、ボクは元々貴族だったんだし?
紳士的に、そう紳士的に、チィ嬢、リア嬢と呼ぼうじゃないか。
ねぇ、ディアーナ。
君が居なくなってから、ボクはずっとヒトリで、暗い負の感情の中にいたんだ。
悪意や殺意やいろんな負の感情を見てきたよ。
共感したから沢山集めた。その中に埋もれた。
それが、心地よかったはずなんだ。
どうしよう、ディアーナ。
ボクは魔物のはずなのに。
負の感情の塊のはずなのに。
忘れてた感情が、いくつも出てくるんだ。
兄上じゃなく、アイツらの役に立ちたいんだ。
ねぇ、ディアーナ。
君を殺した兄上の子孫の役に立ちたいだなんて。
君は許してくれるだろうか?
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