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プロローグ
曇天の空から雨が降り続けていた。
それはまるで洗礼のように、罪に汚れた私を清めてゆく。
私は嘆息すると、目の前に横たわる“最愛の人”を見据えた。
「……か、えで……どう、して?」
彼が動くたび、結晶が飛び散る。もしこれが質素な屋上でなければ、幻想的な風景を私に見せてくれたに違いない。
「最後くらい、綺麗に散りたいと思うよね? 優雨……」
目を閉じ、雨音をBGMにしながら、私は彩られた日々に思いを馳せた。
もう戻れない、あの頃へと……
初めまして、このたび小説を投稿させていただきましたTragheirと申します。
今回が初投稿となりますので、誤字脱字など至らぬ点もあると思いますが、頑張っていこうと思います。
ご指摘・ご感想のほうも、勉強になりますのでお願いします。