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その名も『魔法陣アタック』

「アカン。最低のネーミングセンスや」

 カリハが僕のネーミングセンスを疑っている。


「覚えやすくて良いと思うぞ……ククッ」

 バーントが笑いを堪えながらフォロー。


「『魔法陣アタック』分かりやすいけど、ダサッ」

 ジャクダウ、褒めてる?貶してる?


 帝国国境をもうじき越えて、リュンシハ国に入ろうという所、リャンシャンテには後三日程といった距離にある平野である。

 東には都市と都市を繋ぐ街道、西には鬱蒼とした森、南は今通ってきた疎らな木々、北には国境線となっているガラハ大河があり、その向こうには小麦畑が広がっている。


 僕のネーミングセンスを批評する三人に対し、ラチェアとヘンリスの二人は『魔法陣アタック』の特異性と利便性を考えていた。


 どうも『魔法陣アタック』は、各属性の魔法でも使用できるようであるが、従来通り火を出すとか、雷の矢を飛ばすとか、水で押し流すような魔法の発現はない。その効果は、下の通り。


・火属性

  魔法陣に触れた物に熱を与える。

  温度によっては、発火可能。

  得意属性の為か、魔法陣の光色によって使い分け可能。

・風属性

  魔法陣に触れた物を切断する。

・土属性

  魔法陣を硬化することにより、打撃攻撃可能。

・水属性

  魔法陣から水が滴る。

・雷属性

  魔法陣に触れた者を感電させる。

・光属性

  魔法陣が発光する。

・闇属性

  魔法陣に触れると気持ち悪くなる。


 正直、火属性以外は微妙。

 でも、魔法だ!全然変わってしまったけど、僕の魔法が帰ってきた!

 その上、省エネ。

 魔法陣を動かすのは、イメージとしては油圧シリンダ。満たすのに多量の魔力が必要だけど、減ることがない。まぁ、魔法陣自体を熱くするとかは、燃費悪いんだけど……広域魔法とかではないし、僕の魔力値はチートだから。


「のう、ラチェア、雷属性は罠とかに便利じゃないか」

「そうだね、ヘンリス。風属性や土属性も物理的攻撃として使えるね」


「ねぇねぇ、ラチェア様。光属性は照明に使えるんちゃいます?」

「火属性も火力を調整したら、料理に使えるな」

「料理いうたら、風属性で食材カットもできるんちゃう?」


 ラチェア、ヘンリスの話にカリハ、バーント、ジャクダウも乗ってきた。

 って、僕の魔法は生活家電じゃない。


「雷属性も威力弱めたら、マッサージ効果とかないかいな?」

 カリハ、しつこい。



 ちなみに、その日の夜営で使ってみたら、便利だった。

【昊ノ燈です】


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