表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
オープニングメモリアル集  作者: ジオサイト
1/50

エス・エス・エス


 深呼吸。

 意を決して、とある部屋のチャイムを押す私。


「はいはーい。なんだ、いつもよりちょっと早め・・・あれ?」


 出てきたのは、美青年。

 彼は一拍後、ああ、という顔をした。


「さっきの」

「はいっ、あの、さっきはありがとうございました」

「見ない顔だけど?」

「今日、この棟に引っ越してきたんです。よろしくお願いします。これ・・・」

「ん?」


 持っていた菓子折りを差し出す。


「ありーがーとー。ちょうどおやつにしようと思ってたんだ」


 受け取ろうとする彼。

 しかし、菓子折りがひょいと宙に浮いて消えたかのような錯覚。


「これ、タオルじゃないよね?」

「え?」


 うしろを振り向く私。

 そこには、いつの間にか四人の青年。


「これ、タオル?」

「違います。お菓子です」

「やったー♪いただきまーす」


「はい。入って~」

「うわっ」


 背中をぽんと押され、よろめく。

 彼に支えてもらう。


「大丈夫?」

「あはは・・・」


 彼の家に次々と入ってくる青年四人。


「このこ、どこの子?」

「今日、この棟に引っ越してきました」

「ああ、僕達は通いで来てる」

「そうなんですか」


 四番目に側を通り過ぎるひとが言った。


「目がハートになってるよ~」

「えぇっ?」


 目を隠す私。

 ニヒルな笑みを浮かべ、四番目に通ったひとは言う。


「さては、『ホ』の字ですな?」


「えっ・・・いや、あのっ・・・そうです今、命の恩人さんを目の前に、ドッキドッキしてます」


「どういうこと?」


 彼が答える。


「さっき階段で転びそうになってたとこに遭遇したんだ」

「ああ、それで助けた、と」

「はいっ。なので、引越しの挨拶をかねて、お礼に、と・・・」

「なるほどね~」

「早く座れば?」

「そうそう」


 彼が言う。


「よかったら、一緒にお茶なんてどう?」

「えっ・・・」

「入って、入って」


 腕をぐい、っと引っ張られ、私がターンしている間にドアを閉める彼。


「この棟は芸術家志望多いけど、君もなの?」

「はいっ」

「よろしくね~」

「よろしくお願いします。先輩」


 彼は口元を上げる。


「この部屋が僕の家で、週に一回くらいのペースで、彼らとおやつをしてるんだ。時々不思議なお客さんがくるから、こういう出会いは大歓迎なのさ」

「不思議なお客?」

「そう。君みたいな、ね?」


 CGで現れた胸元のハートに、矢が刺さる。

 その矢を引き抜き、恋心を隠したいがばかりに勢いを付けてどこかに投げる私。

 砲丸投げの祈念のように、叫ぶ。


 無理やり、自分の方に向かせる彼。


「さて、一緒にお茶をするにあたり、君が何者なのか知りたい」

「あ、自己紹介ですか?」

「ご趣味は?」

「テレビの上にこけし的なものを乗せることです」

「まだアナログ?」

「まさか、デジタルです」


 動揺した彼がデジタルテレビのだいたいの薄さを手で再現。

 私もだいたい同じ幅をつくって、うなずく。

 

「そ・ん・な・こ・と・よ・り♪」


「あ、おやつの時間っ」

「はーやくぅ~」

「そうだった。その前に、オープニングコールをしようっ」

「賛成☆」

「どこで?」

「部屋の真ん中」

「オーケー」


 彼がこちらを向く。


「君ももう、おやつメンバーね?」

「はいっ」


 部屋にいる全員が、部屋の真ん中あたり・・・一台のカメラにおさまるように立つ。


 私が言う。


「オープニング・コールっ」


 全員で視聴者に向かって声を合わせる。


『「スペシャル・スウィート・ソングっ」』


 スタッフさんが、画面にアップでいきなり出てくる。


「この番組タイトルの別の呼び方は~?」


『「エス・エス・エスっ」』


 スタッフさんがはける。

 カメラアングルが、斜め上になる。

 いつの間にかスタッフさん全員くらいが、画面の中にいる。


『「はーじまーるよーっ」』




オープニング・メモリアル・メロディーが鳴る。




(※【わざとNG集】の回のために、第一話から別撮り欲しいです。


 たとえば、「はーじまーらーなーい(笑)」とか。)


はじまっちゃいました!

いいね、やブクマ、お待ちしておりまーす♡

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ