表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

豚貴族を孤島に落とそう

 悪役にピッタリな声を想像イメージしてくれ。

 お前は今からオレへと染まる。

 その悪役オレになりきる気分で、そしてお前は最高の悪役となるのだ。




 俺は闇が好きだ。

 恐怖、憎しみ、恨み、妬み……それらを向けられる事に喜びを感じる。


 ただ俺がそこに居るだけでビクビクとする奴らの恐怖に歪む姿。

 俺を憎しみ、恨むその怒りの視線。

 俺を羨ましがり、それを妬むその心……。


 それは快感にも似た最高の愉悦ゆえつ感だろう。


 我が名は“いびつ”、歪んだ感情を、悪意を、恐怖を……全ての“マイナス”を司る神。

 わざわいノ神、悪神、魔神……あらゆる呼び方をされるが、邪神とでも呼ぶといい。


 ……っと、まぁ中二病な挨拶ではあるがここで本題だ。

 人間には人を見下したい、踏みにじりたいという思いはあるだろう?

 今まで踏ん反り返っていた奴が苦しむ姿程、興奮するだろう?


 このサイトでも有名なのは異世界召喚物で呼び出されたのに不遇な扱いをされ、捨てられる……だから復讐とな? 使い回し《テンプレート》なネタだから知っているだろう?

 他には悪役令嬢転生か? 乙女ゲームに転生した主人公が悪役令嬢に転生したから婚約破棄されるぐらいなら運命を変えてやる!!ってな。


 俺としては攻略対象のイケメンに転生して、偉そうな悪役令嬢と人前でにゃんにゃんしてやりたい……もったいない。

 ヒロイン相手に偉そうにしてる時、性感を弄ってアンアン言わせるなんて最高じゃねぇか!!

 今まで偉そうにしていた女の崩れ落ちる姿、こんな感じでそそる話をしてやろう。



 豚貴族



 ファンタジーと言えば腐った貴族、通称豚貴族ってよくいるよな?

 不細工で熱い脂肪、大した功績もないのに己の力のように金と権力を振りかざす世界の生ゴミ。

 大体は主人公とかに惨殺されたり、幽閉されてザマァ味噌漬けってな。

 ……オイオイ、人間はなんてつまらん制裁だな? ア”ァ”ン”?


 俺ならこうする。


 まずは無人島を用意する。

 人っ子一人、そして下手に強い獣はいない方がいいだろう。 簡単に死なれるのはつまらん。


 次に定番の豚貴族を用意する。

 別に不細工度や鬼畜度より、今にも「俺の童貞、やっと捨てられるぜゲヘヘ」な中年オヤジをターゲットだ。


 お、丁度いい感じなシーン。

 すっぽんぽんな幼女に近づいてる全裸の豚貴族。

 幼女性愛者ロリコンとはいい趣味じゃねぇか? 俺もだ。 だが二次元でのみ許される。

 リアルには彼女の人生があり、彼女の喜び、悲しみ、絶望は彼女自身が作り上げる物だ。


 っと言う訳でこの全裸な豚貴族を無人島へポーンっとな。


 「な、ここはどこだ!? おい、誰かいないのか!! ええい!! 無視をするな!! 処刑するぞ!! 誰かー!! 誰かー!!」

 愉悦だぁ。


 最っ高の無様に礼を言おうか。 あ り が と う ……とね。


 ほれ、見るが良い。

 全裸で来たから体中虫に刺され、足は枝や石で傷を負い、水も食糧も無く苦しむ豚の姿を。

 おや、飢えた獣から逃げているぞ? 肥えた贅肉が邪魔でロクに動けないのは哀れだ。

 まぁ、このまま死なすのはつまらん。 “死ねない”という呪いをかけよう。


 あ、今のはまじないとのろい、どちらで読んでも構わない。

 さて、この後の展開は君ならどうする? 殺すのは駄目だ。

 惨めに、泥臭く生き延びさせ、小さなパン屑ですら幸福を感じさせる程、ボロボロにどう痛めつける?

 そして最後に元の世界へ帰してやるのさ、己の嘗ての過ちが如何に愚かだったか。

 己のせいで飢え、死んでいった領民達への悲しみと懺悔、そして己への怒り……。


 そう、最っ高の愉悦じゃないか!?


 なぁ、どんな気分だお前ら?

 ただ死なせるより、己の罪そのものに死ぬまで苦しめられるその姿はまさに乾物のように濃厚な“負”の味わい。

 ただぶっ殺すのとは違う味わいじゃないか?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ