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ジャック&ミレンシリーズ

乙女ゲーム世界に転生したので裏切りものキャラを守ろうと思います

作者: リィズ・ブランディシュカ




 女子高生のミレン。


 彼女は転生者だ。


 その少女は、乙女ゲームの世界にミレン・ログレスとして転生した。


 転生したミレンの家は一般的で、普通の家だ。


 そんな彼女はその世界で、とある人物を助けようと考えていた。


「せっかく乙女ゲームの世界に転生したんだから、裏切りキャラのジャックをたすけなくちゃ!」


 その人物は、本来の運命では死ぬ人間だ。


 ジャックという名前の男で、勇者パーティーのメンバーの一人。






 その世界は、邪悪な魔王が活動していたから、各地に住まう人々は脅威におびえなければならかった。


「魔王さえいなければ世界は平和なのに」

「魔物が暴れるから農作物は育たないし、建物は壊されるし」


 けれどそんな人々の希望となるのが勇者だ。


「私達が魔王ラストゲイトをたおして、からなず平和を皆さんにもたらします」


 ヒカリという名の勇者は、剣を掲げて人々に副う約束した。





 だから、勇者たちは国王から支援を受け、魔王討伐のために旅をする。


 各地で魔物と戦い、魔王軍幹部と死闘を繰り広げながら、人々のために戦っていたが、ジャックの目的だけは違っていた。


「俺は正義のためになんて行動しない。そんな事をしたって俺にとっては。意味がないからな」


 ジャックは、魔王軍に人質にとられた家族を解放するために、勇者たちの懐に潜り込んでスパイをしながら戦っていた。


 家族の為なら、世界を敵にまわしてもいいと考えている男だった。






 転生者の少女は、そんなジャックを救いたかった。


「ジャックはただ、家族思いだっただけ。身内の人間がかわいいなんて、人間にはよくある事じゃない。皆に後ろ指さされて、裏切り者として殺されるなんてあんまりだわ」


 そう思ったミレンは、ジャックを救うために様々な方法を考える。


 最初にやったのは先回り。


 前世でやった乙女ゲームの知識を使って、家族が人質にならないように先回りして、魔王軍の手先を撃退。


 ジャックがスパイをせずに済むようにした。


 それだけでなく、追加でやってきた魔王軍の人員も撃退。


 力をつけて、勇者たちと行動できるまでに成長した。


 そして、もしかしたら勇者たちと行動を共にするかもしれない、ジャックも守る事に。


「ジャックは将来すごい人になるわ。多くの人を救うような力を手に入れるかもしれない。私は信じてるの」


 その期待の言葉を受けたジャックは、力をつけていって、勇者たちと行動を共にするようになった。


「どっちつかずの俺にああも期待してくれる女がいるんだ。かっこいいところ見せなくちゃ男じゃないだろ?」






 青年と呼べるまでに成長したジャックは、本来の物語通り勇者パーティーに加入し、旅を行う。


 だが、それは魔王軍に無理やり脅されたからではなかった。


 大切な少女が安心して暮らせる世界をつくるためだった。


「ミレンが安心して住める世界を作る。それが俺の戦う理由だ。あいつは俺の恩人だからな」


 勇者ヒカリなそんなジャックを見て、彼を信用。


 原作のようにジャックが裏切り者として命を落とす事はなくなった。






 スパイをせずにすむ事になったジャックは、勇者パーティーの中で活躍していった。


 原作になった、裏切りものに関するイベントはことごとくなくなったため、彼らはスムーズに旅をすすめて、魔王の元へたどり着いた。


 魔王ラストゲイトは、強大な力を持った存在だ。


 勇者達は苦戦した。


 だが、彼らの努力は魔王ラストゲイトを撃破し、世界に平和をもたらした。





 平和がやってきた世界の中で、ジャックはミレンに深く感謝し、彼女にプロポーズをした。


 それを受けたミレンはジャックと結ばれて、幸せな人生を過ごす事になった。



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