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ツッコミどころが多すぎて

どうやら私は死んでしまったようだ。

力なく足元に倒れている私の身体、状態を何と無しに見れば顔色は青白く唇も紫色で健康体には程遠くやせ細っていたそして目に入ったのは周りに転がるのは薬瓶から零れ落ちただろう錠剤である・・・?ん・・・?錠剤?錠剤って薬?何の?あれ?私って病気だったっけ?んんん?


「病気だったっけ?じゃねぇーーーー!!え?ちょっと待って!ちょっと待て!!え?待って待って!え?もしかしてこの落ちてる錠剤ってかなり減ってるよね私もしかしなくてもこれ飲んじゃったの?私これ飲んで自殺したの?え?マジで?!え?嘘でしょ何で?私こんな薬買った覚えも無いし貰った覚えもないんだけど?!ドユコト?え?何がどうなったんですか?!」


足元にある私の身体を観察して状況を考えればグルグルグルグル思考が回る。


「とりあえず落ち着け私!!深呼吸だ!!すーはーすーはーひっひっふーはラマーズ法!!じゃないだろ私・・・」


うん、どうしてこうなった?私死ぬ気なんてなかったはずだ。確かに彼を好きだったし愛してた。これは間違いない。だけど腑に落ちない。自殺しちゃうほどに死ぬほどに好きだったのか?確かに辛かったよ?でも失恋くらいあるだろう誰でも。私だって彼に会う前だって何度か恋をしたし失恋だってした。


そしてやけ食いやらやけ酒してすぐに綺麗さっぱりとはいかないけれど何とか立ち直って「よし!次はもっといい男捕まえちゃるわ!!」と友人たちに宣言した事もある。そこまで引き摺ったりしない。次こそはもっと素敵な恋をして幸せになってやるーって前を向く・・・向いたはずだった。なのになんでこんな事に???


「何でよ!!」

「それは君の意思じゃなかったからだよー」

「は?」


突然の知らない声に驚いて振り返ると見知らぬ男?が立っていた。黒いローブのような物を着て顔には髑髏のお面を被りって何でお面?じゃないだろ私考えるのそこじゃないだろ!!よく見れば背中に大きな鎌を背負っている・・・?髑髏のお面に大きな鎌?え?これってまさか・・・?


「し・・・死神?だったりとか言っちゃう系?」

「ふふふ~せいか~い♪僕は死神だけど怖くないよ~いや~間に合わなくてごめんね~最近凶悪な悪霊とか聞き分けの無い死人とかが多くてなかなか手が回らなくて・・・君に悪霊が取り付いてるのに気づくのが遅れちゃって?」

「・・・・・・んん?え?それってまさか私ったら悪霊に取り憑かれて自殺させられたって言っちゃうヤツですか?」

「簡単に言えばそういう事。それでねぇ残念なお知らせなんだけど・・・君・・・悪霊になってるから」

「・・・・・・・・・・はい?」


は?何?私悪霊になってる?え?ドユコト?私今別に誰も恨んでないし?恨んでないよね?


「私たぶんおそらく今の所誰も恨んでないと思うんだけどなのに悪霊ってどうゆう事なの?」

「おや?結構冷静だね。さっきは凄くうろたえてたって言うか慌ててたのに?」

「冷静っていうのとは違うし。情報処理が追い付いてないだけだし一周回って独りじゃなくなったから落ち着いたって言うか理由知ってる人?死神さん?がいるしそれに理由聞いてから慌てればいいって言うか・・・で、どういう事なの?」

「あーそうなんだ・・・まぁ簡単に言えば、悪霊の集合体に乗り移られてたからね。その怨念が付着していて・・・簡単に言えば混じり合ってはいないけど思念の一部が付着してるから悪霊の集団の一部認定されてるって事。俺が来たのを感じて君を引き摺りこむ前に逃げたから君は取り残されてる状態。で、俺がその縁だけは断ち斬ったけど付着した念が残っちゃって悪霊認定だけはどうしようもなかったんだ。ここまではいいかな?」

「理解したくはないけど何となくは分かったわ。私はこれからどうなるの?悪霊としてさ迷い歩けというのかしら?」

「そこまで無責任ではないけどこのままでは霊界へは逝けないんだよね。そこでこれだよ」


と言って出してきたのはガチャである。何でガチャ?闇ガチャとか鬱ガチャみたいに黒いけど・・・死神が持ってるからなの?


「最近巷ではやってるでしょ?ラノベとか漫画とかアニメとかで何とかガチャって?と言う事で霊界でも取り入れてみたんだー」

「は?何してんの霊界!!暇なの?」

「やっぱりそう思う?俺もこれは無いんじゃないかなー?って思ったんだけど神様が寿命外で死んだ者の気晴らしにいいじゃろ?運試しにもなるし面白いじゃろう?って言ってねー今回ガチャだけど籤もあるよ?」

「おいコラ?!ぜっっっっったい後半の面白いが本音だろ!?絶対そうだろ?神様これ見て笑ってんだろ?!流行に乗ればいいってものでも無いでしょ?何で乗っちゃうのそこに乗っちゃうの?しかも籤まであるよ~ってなんで籤?!景品は何だよ?!死神フィギアとか貰っても誰得だよ?!そこんとこどうなん?」

「うぁあ怒涛のツッコミご苦労様ー・・・うん。まぁねぇ違うとは言えないなぁ・・・で、君にはこれを回してもらうよ」

「ちょっとスルーしないで?回すとどうなるのよ?やっぱりはやりの異世界転生とかなの?」

「それは無いなぁ。転生とかは無いからねこのガチャっていうか異世界転生させるなんてできないからね?そんなにポイポイ転生させてたら異世界の神とかに叱られ案件になっちゃうからね」

「叱られ案件ってやったことあるんじゃ?・・・転生は無いなら何が入ってるっていうのよ」

「それは引いてのお楽しみって事で・・・さぁ一発引いちゃってひと思いにどうぞ。さぁさぁ」

「ガチャ持ってにじり寄ってこないでよ!!引くから寄ってくんな!!」

「あ、そだ、これ渡さないとね。霊界コイン。これがないと回せないから」


手渡されたのは百円玉くらいの大きさの透明なコインで真ん中に霊界って薄っすら書いてある。って言うか霊界コインってなんぞな?霊界には霊界の通貨が存在するんですか?そうですか。

回さなきゃ先に進まなそうなので受け取った霊界コインをガチャに入れて回す。出てきたのはやっぱり黒いカプセル。鬱なの闇なの?と聞きたいが聞いても霊界ガチャだと言われるよね分かってるわよ。

出てきたカプセルを死神が開けてくれる。中を見ると1センチくらいの虹色の珠と紙。それを見て死神がサムズアップしてきた。


「おめでとーこれで君も今日から死神見習い(仮)だよ」


は?ナンダッテー!!!!!!!


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