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第83話 再会

「ね、愛翔」

昼休み、3人一緒に弁当を食べているところで桜が愛翔に声を掛けた。

「なんだ桜」

「土日もクラブの練習あるのよね」

「ああ、どちらも10時から12時までの予定になってる」

「今週の土日あたしバスケ部休みなの。だから一緒に行っていい?」

「そんなの聞かれるまでもないな、良いに決まってるじゃないか。何を遠慮してんだよ」

「う、うん。ありがと。楓はどうする?」

「行きたいのは山々だけど、私はちょっと無理かな。文化祭に向けて軽音部の練習が詰まってきてるから。だから桜、私の分まで応援してきてね」


土曜日、愛翔がクラブの練習に行くためにマンションのエントランスを出ると、そこには栗色のショートカットを初秋の風に揺らす女の子が待っていた。

「おはよう、愛翔」

「おう、桜。おまたせ。そんなとこで待ってなくても部屋まで来て良いんだぞ」

「う、うん。ありがと。次からそうさせてもらうね」

そう言いながら愛翔のいつも通り右腕に抱きつく桜。ホッとしたように頬を緩める。最寄駅から電車で5駅、駅から徒歩15分、1時間程でクラブの練習場所に到着した。

「まだ少し時間があるから見学スペースまで一緒にいこう」

「うん、愛翔ありがとう」

練習場はステラスポーツセンターの第1グラウンド、そのわきにある見学スペースに向かう2人。

「あ、愛翔君」

そこには懐かしい顔がいた。中学時代と違いセミロングにした茶色い髪をポニーテールにまとめたやや派手目な女の子。

「あ、高野さんか」

高野は愛翔と桜を見ると

「久しぶり。ふふ、相変わらず仲が良いわね」

「久しぶりだね。高野さんは今日は?」

「テレビで愛翔君がステラスターのU18に入ったって言ってたから、見られるかなって思って。まさか練習前にこうして会って話せるとは思ってなかったけど」

嬉しそうに、そして少し照れくさそうに話す高野。


「じゃぁ高野さんは蒼樹高校に通ってるんだ」

「うん、中1の時に愛翔君に勉強見てもらったのきっかけに順位落とさないでいられたから」

「そっか、高野さんも頑張ったんだね」

「本当は、桜ちゃんや、楓ちゃんが光野に行くって言ってたから、愛翔君帰国したら光野に行くだろうしって思って、わたしも光野に行きたかったんだけど。どうしても届かなかったのよね」

俯き本当に残念そうに語る高野に愛翔が

「そうは言っても高野さんも蒼樹高校だろ、頑張ったじゃないか。それに別に学校が別でも会えないわけじゃないからね。実際今日だってここでこうして会えたわけだし」

「そ、そうよね。うん、ここに来れば会えるのよね」

「まぁ別に友達と会うのにここじゃないと駄目ってこともないけどね」

「え?」

「高野さんだって、友達と会うのにどこそこでしか会えないってのはないだろ?」

「そうそう、愛翔の練習が終わったら、高野さんも一緒にランチ行ったっていいじゃない」

桜も誘う。

「え、ランチ?いいの?愛翔君と桜ちゃんデートじゃないの?」

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