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第69話 使えるものは全て

「はい、はい。ええ、こちらのデータは、はい。2日でですね、それではお願いします」

愛翔がスマホでなにやら連絡をし依頼をしたようだ。

「ねぇ愛翔大丈夫かな?」

「ん?大丈夫って?」

「だって学校は動いてくれなそうだし……」

「そうだな。でも、あれだけ派手にやっちゃぁ明日も同じことをってのはやりにくいと思う。まぁやってきたら更に証拠が上乗せされるだけなんだけどね。ただ、登下校は俺と楓と必ず一緒にいること。学校でも絶対に1人にならないようにオレか楓のどちらかと一緒に行動するように。なに、最悪でも今週末には嫌がらせを止めるさ。それにさっきの結果次第では更にね」

「それは良いんだけど。お金とか」

「大丈夫心配いらないから」



その日放課後に愛翔、桜、楓の3人はスクールバッグを足元に置き学校の応接室にいた。向かい側に座っているのは担任の篠原、生活指導の鈴木両教諭と教頭田上正樹たがみまさき、そして校長の西園寺誠一さいおんじせいいち

「それで、どのような対策を講じていただけるのか教えてください。一応念のため記録させていただきます。よろしいですね」

ノートにメモを取るポーズを見せ要請する愛翔の要請に、教頭の田上が代表して話始める。愛翔のポケットの中ではICレコーダーが”記録中”だ。

「構いませんよ。うっかり忘れたとかいうことがあるといけませんからね」

「加害者を特定すると言われましたが、どのような方法で特定されるのですか?いつまでに?」

「そ、それは生徒たちに聞き込みをして……」

「目撃者がいなかったらどうするのですか?仮に目撃者がいたとして、目撃者が簡単に話せると思っているのですか?話したら自分が次のターゲットになることを生徒はよく知ってますよ」

「いや、当然誰から聞いたかなど公表はしない」

「公表しなくても、目撃者が誰かなんて加害者は把握してますよ。どうやって目撃者を守るのですか?」

「いや、それは……」

「話になりませんね。では次です。加害者を特定できたとして、どのようにして抑止効果をもたせるのですか?言い換えればどのような罰則を与えるのですか?」

「それは、個別に指導を行う」

「指導とは具体的にどのような事をされるのですか?」

「それは自分たちが行った事が如何に悪い事であるかを説明し反省を促す」

「それでは全く効果ないですよ。加害者が自分たちの行いが悪い事であると知らないとでも思っているのですか?彼ら彼女らは悪い事を十分に理解したうえで行っているのです。単なる口頭注意が効果をもたらすのは本人が善意で行った事が悪影響をもたらした場合のみです。今回のような事例では効果はありませんよ」

「し、しかし教育的な観点から……」

「もう結構です。俺たちは自分で自分の身を守ることにします」


部屋を出た愛翔たち3人は下校し、まっすぐに愛翔の部屋に集まった。

「ま、予想通りって言えば予想通りだったな」

愛翔の苦笑しつつの言葉に

「でも、自分たちで守るって、どうするの?」

楓が疑問を表し、桜はニコニコと愛翔の右腕に抱きついている。

”ピンポーン♪”そこにドアチャイムが鳴った。

「はいはい」

対応に出た愛翔が戻ってくると手には大判の封筒が握られていた。

「ま、使えるものは全て使うさ」

封筒をひらひらと見せながら愛翔が黒く笑った。

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