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第113話 夢への1歩

愛翔の1次選抜がつげられた翌日、愛翔は桜と楓を自宅に招き招聘されたことを話した。

「というわけで、俺は来週から週末に何度か合宿に行くことになった」

愛翔の1次選抜招聘報告に桜も楓も大喜びで

「おめでとう、また1歩愛翔の夢に近づいたね」

「やったね愛翔、これで良いとこ見せられればU18の世代別代表も見えてくるんじゃないの」

「ありがとう。俺も当然狙っていく。日米交流戦となれば国際試合だからね普段より1段階上のレベルのゲームになると思うから、経験という意味でもなんとしても参加したいと思ってるよ」

愛翔が珍しく熱く思いを語る。そんな愛翔を嬉しそうに愛おしそうに見つめる桜と楓。

「あ、合宿ってどこでやるの?」

何気なく聞いてくる桜。

「うん、東北にあるナショナルトレーニングセンターに全国から選抜メンバーを集めるって聞いてる。ステラスポーツセンターも設備的には負けてないらしいけど、今回去年までセリエAでプレイしていたミケル・レガスがフォワードのコーチで来てくれるそうだし俺も少しでもレベルアップできるように頑張ってくるよ」

愛翔の返事に桜は少し表情を曇らせそれでも

「東北かぁ、遠いね。それでも1度くらいは……。あ、そうだ愛翔、合宿って見学できるのかな?」

独り言のようにつぶやいた後、愛翔に尋ねる。

「うぅん、どうだろう。まだフォーメーションとかの段階じゃないだろうからクローズドでは無いと思うけど……。聞いてみようか?」

「う、ううん、やっぱりいい。練習も見たいけど、東北じゃ旅費も掛かるし、交流戦自体を見に行くお金が無くなると困るから我慢する。その代わり絶対に最終選抜に残って、ううん、スタメン入りしてよ愛翔」

「もちろんそのつもりで頑張るよ。こんなチャンスはそうそう無いからね」

普段に増して真剣な愛翔に桜も楓もスッと寄り添うように体を寄せる。

「応援してる。頑張って。でもケガには気をつけてね」

ふたりが異口同音に囁いた。


翌朝愛翔たち3人がいつものように寄り添って学校に向かっていると、ちょうど校門にさしかかったところで

「あ、住吉君。昨日のスポーツニュースで見たんだけど、U18の日米交流戦があるんだって?」

興奮して尋ねてきたのは愛翔のファンを自称する1年生加藤。

「あ、ああ。国内で選抜チームを編成して12月に交流戦ってスケジュールだな」

やや驚いた顔で愛翔が応えると

「住吉君は、どう?出場できそう?あ、でも住吉君は9月からしか日本で活動してないから難しいのかな?」

尋ねておきながら、自分で話をつくっていく加藤に

「今回は別に秘密でもなんでもないから答えるけど、一応1次選抜には選ばれたよ。これから合宿を何度かして最終選抜をすることになってる。念のため言っておくけど、今回は答えられたけど、場合によってはイエスもノーも言えないこともあるからな」

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