第2話ゲームの始まり
フェリヤの遊びに乗らざる負えなくなったヘイランはドルシーが危険な状態なのだと感じ急いで戻っている。
「楽しいゲームの始まり」
それを空高くから眺めているフェリヤはすごく楽しそうだ。
「ドルシー!!」
ヘイランが家に戻るとそこには手錠のかけられたドルシーと看守服を着た何者かがいた。
「ヘイラン逃げて!!」
「貴様がヘイランか。おまえには暗殺者の疑いが出ている。一緒に来てもらおうか」
暗殺者であるヘイランの特徴は誰にも気づかれず暗殺をすることである。しかし、時がたつにつれそのような力を持っている奴は絞られてくるその一人がヘイランというわけだ。
「ドルシーを放せ」
腰につけているナイフを持ち首元を狙うように向けた。ヘイランはこのナイフで確実に首にあて殺している。距離があろうが獲物がみえれば確実に当てれるほど命中率が高い。
「話をしっかり聞きなさい。あなたも来てもらうの」
「私はどうなってもいい。だからドルシーだけは」
ドルシーは暗殺をやめてほしいとずっと言ってきた。だからこそ、ドルシーに迷惑をかけるわけにはいかなかった。そのため構えていたナイフを下した。
「あくまであたなは疑いこのこの逮捕はあるお方の命令なのです」
「そいつは誰だ?」
ここまで悪い流れができている時点でフェリヤが絡んでいることはわかりきったことだ。しかしフェリヤ以外の何者かが本当にドルシーを狙っているとなるとフェリヤのゲームをしているどころじゃない。
「名前を言ってしまうと私が殺されるので伏せておきます」
「だったらドルシーから離れろ!!」
ヘイランはもう一度ナイフを構え何降りかまわず看守に攻撃をつかけた。
「いいでしょう。監獄長であるトルトゥーラに勝てると思わないでください」
トルトゥーラが仕切っている監獄は魔族の中で脱獄が最難関といわれている。
「遅い!!」
ヘイランはかく乱させているが、トルトゥーラにはどこに消えたか見えている。回り込もうにもタイミングを合わせれられなかなか攻撃ができない。
「これで終わりです」
トルトゥーラの持っている手錠がヘイランのほう飛んでいき腕と足にかけられてしまった。
「この程度のやつが暗殺者だとも思えませんね」
余裕の笑みを見せて、ヘイランに近づいた。
「甘く見すぎだ」
「トラップ!!。よけれない」
ヘイランに近づいたトルトゥーラがヘイランの仕掛けた罠を踏んだ。すると下からまるで生きているようなナイフがトルトゥーラを襲う。
「あとこの程度の手錠なら壊せるから」
つけられた手錠を簡単に外したヘイランはそのままドルシーのところにいき手錠を壊した。
もろにヘイランの罠のダメージをうけたトルトゥーナはひざまずいている。
「大丈夫かドルシー?」
「あなたって本当に強いのね。ありがとう」
ヘイランはいくつかの疑問が残った。いくらなんでもあっけなすぎる。この実力で脱獄が不可能な場所の監獄長であるのかと。
「これもフェリヤのゲームの演出ってわけなのか」
独り言をつぶやいた。それが聞こえたドルシーはフェリヤという単語に聞き覚えがあるような気がした。
「情報ほとんどないのに理解するなんてさすが、ヘイラン」
「あとをつけてたのか?」
フェリヤの声が上のほうから聞こえてきた。見上げると満面な笑みのフェリヤがいた
「あの子がフェリヤ?とってもかわいいね」
「ほんと!!フェリヤすっごくうれしい。それでヘイランどうするの?」
トルトゥーナにさせたことを考えると今後ドルシーへの仕打ちが大きくなるのも考えられる。ずっとやり続けられると勝ち目などない。
「ドルシーに手を出さないというのなら」
ドルシーは何も理解できないけど一つだけは理解できた。
「待って」
そしてドルシーもまた新たに決心する。
「私もそのゲームに参加させて」
「私はいいよ!!」
フェリヤにとってプレイヤーが増えることは大いに大歓迎である。
「お前には無理だ。危険すぎる」
ドルシーが一緒に行動するのが、一番安全が保障されえている証拠になる。しかしこのゲームがどこまで危険になるかわからない以上ドルシーを連れていくことができないヘイラン。
「それでも、一人になるよりはまし。私はヘイランとともに生きた。弱いから守ってほしいんじゃなくて。手と手を取り合いたい」
ドルシーは父親がいなくなり、ヘイランと出会うまでずっと独りぼっちだった。また一人になるのが怖い。一人になるくらいなら命を捨ててでもヘイランと一緒にいたい。そう思っている。
「それでもだめだ」
「ふーん。だったら。こうしてあげる。私はドルシーからとった記憶を一部上げる。私の仲間を倒すごとに身近な人の記憶を少し返す。ドルシーは自分の街にいるのなら手を出す気はないし、ヘイランにかかわった人以外にも手を出さない。スタートは明日。しっかり考えてね」
フェリヤがゲームのルールを放すとドルシーの頭に何かを打ち込んだ。
「ドルシー大丈夫か?」
頭に当たるとドルシーは気を失った。
「今は記憶を戻したばかりだから倒れただけだよ。じゃーねヘイラン」
またすぐに姿を隠した。同時にトルトゥーラなもいなくなっていた。
ヘイランにとってフェリヤは嫌いな存在。命を持て遊びすぎだから。だが、どこかであれくらいの少女あった気がする。そして何かを約束した。だが、思い出せない。