投資は入金力で決まる、について③ 支出抑制 車(上) ~車という名の金食い虫~
幕間を挟んでしみましたが、「投資は入金力で決まる、について」の第三回を始めますね。
今回は、前回予告したように車になります。
支出抑制で車を挙げる奴はプロアマ問わず多くいるぜ!
今更なにを語るんだ?
諸先輩たちが提案をされていることは重々承知していますが、色々な数字を確認しながら、僕なりにやってきた対策と、現在の対策について語っていこうかと思ういます。
◇
支出抑制のトップ3を挙げるとしたら、車はランクインするのではないでしょうか?
大都市圏在住なら不要な商品かもしれませんが、地方在住者者にとって必要不可欠であり、しかも高額な商品であり維持費も馬鹿になりません。
ではどの程度費用が発生するでしょうか?
どのような車種を購入するかは人それぞれですが、仮に新車購入だと仮定した上で、グーネットマガジンのデータにあります2023年4月~2024年3月の新車販売台数ランキングを参照してみます。
乗用車ランキングの一位は、ヤリス(トヨタ)が183,737台でした。
軽自動車ランキングの一位は、N-BOXが218,478台でした。
ヤリスの価格は1,501,000円~2,694,000円
N-BOXの価格は1,648,900円~2,362,800円
二車種の価格帯はほぼ同じですので、今回は共に200万とします。
新車購入金額が決まりましたので、維持費に移ります。
三井住友海上のHPに自家用普通車の維持にかかる費用の例がありましたので、今回はこちらを参照しますね。
コンパクトカー:(総排気量1~1.5L)
自動車税(種別割) 30,500円
自動車重量税 12,300円
自賠責保険料 11,500円
自動車保険の保険料 73,000円
燃料代 101,400円
車検・メンテナンス費用 80,000円
駐車場代 120,000円
1年間の維持費 428,700円
428,700円ですよ!
軽自動車ならもう少し安いかもしれませんが、それでも1/2にはならないでしょう。
維持費を盛り過ぎじゃね?
ご指摘は的を得ています。
維持費の計算を新車だとすると、少し変わってきますので注意が必要。
車検については新車の場合、最初の三年間は車検義務ではありませんし、三年間以降も2年ごとなので車検代は毎年発生する金額ではありません。駐車場代は自宅に駐車場がある方は、駐車場代120,000円が発生しません。そもそも駐車場代120,000円は少し高い気がするのですが――僕の住む地域では年間12万も費用が発生しませんが――三井住友海上が示す値なのですから、全国平均ではこのくらいなのでしょう。
経費を計算する上で保有期間は重要な問題です。
では、何年を想定するとよいのでしょうか?
一般社団法人 日本自動車工業会で、全国一般世帯における乗用車保有状況・今後の購入意向などを隔年ごとに調査しています。この数字によると2023年は7.7年でした。
新車に限定するなら、前保有車の保有期間は
~1年:1%
~3年:7%
~5年:14%
~7年:16%
~10年:30%
10年超:31%
前中古車では
~1年:1%
~3年:12%
~5年:26%
~7年:24%
~10年:24%
10年超:13%
全体
~1年:1%
~3年:9%
~5年:19%
~7年:19%
~10年:28%
10年超:31%
7年がキーとなっているのは、中古車として売却するとき7年を経過すると売却額が大きく下落することが要因のようです。車検のタイミングが7年という事も要因に上げられるでしょう。10年を超えてくると中古販売ではなく乗り潰すことが目的になりますが、初年度登録から13年経過した普通自動車に対しては約15%・軽自動車は約20%の重課されます。そのため10年超の場合は13年が一つの目安になるでしょう。
中古車として売却する金額が不透明ですので。今回は車を乗り潰すことを前提にします。13年ギリギリでは乗り換えるのは現実ではありませんので、12年間運用した場合で費用を計算します。
新車購入費用:2,000,000
自動車税(種別割)/12年:30,500×12=366,000
自動車重量税/12年:12,300×12=147,600
自賠責保険料/12年:115,00×12=138,000
自動車保険の保険料/12年:73,000×12=876,000
燃料代/12年:101,400×12=1,216,800
駐車場代/12年:120,000×12=1,440,000
車検・メンテナンス費用/12年(5回発生で計算):80,000×5=400,000
維持費/12年(新車購入費用込み):4,584,400円
総費用/12年(新車購入費用込み):6,584,400円
維持費だけで新車が2台も購入できますね!
計算した僕もビックリです。
この計算はコンパクトカーが前提ですので、軽自動車ならば自動車税などが安くなるでしょう。軽自動車を購入する方が多いのは、この数字が影響していることが伺えます。他に調整できるとしたら保険や車検代でしょうが、削れる金額には限度があります。
やはり駐車場代がネックでしょう。
年間12万はかなり大きなウェイトを占めますが、自宅に駐車場がない方は抜本的解決が難しい費用です。
6,584,400円という数字を元に、生涯に車に支払う金額を計算してみます。
生涯?
ええ、生涯です。
車保有をする方は、社会人としてのほぼ全ての期間において車を保有するからです。
最近は運転免許所の自主返納を推奨していることもあり、ドライバーとしての人生をリタイアする方は恐らく80歳前後でしょう。
仮に80歳だとすると、20代から購入する車の台数は (80-20)÷12=5台
80歳までに支払う車関連の資金は
4,584,400円(12年間の維持費)×5+(200(車購入代)×5台)=32,922,000円
32,922,000円ですよ!
ドライバーは、生涯に約3300万もの支払いを強要されます。
馬鹿らしくなりませんか?
トヨタが日本で一番大きな会社になるはずですよ。
せめて中古で購入すればいいじゃね?
僕は中古に詳しくないですが、どれだけ状態の良いとしても中古である以上、使用期間の数字を誤魔化すことはできません。
新車ならば生涯購入回数は使い潰すこと前提で5回ですが、中古ならばどんなに頑張っても6回以上でしょう。
もちろん20年以上同じ車を保有するならば話は別ですが、車の耐久年数や税金を考慮すれば20年以下が妥当な期間だと思いますね。
購入間隔を長くしたとしても、残念ながら維持費への影響はたかが知れています。
車の維持費は車の購入金額の2倍以上なのです。
支出を減らすならばより大きな維持費に手を付けるべきですが、固定費が多すぎて減らす項目が限定されます。残念ながら維持費を1/2に減額することは現実的ではありません。生涯に支払う金額は2000万を下回ることは恐らくないでしょう。
非常に残念ですが、車とはマイホーム並みにお金がかかる商品なのです。
◇
車に多額の金がかかることはよくわかった!
だったらさ――そもそも車なんて必要なのか?
コストがやたらかかる上、環境に悪くて、企業と政府だけが喜ぶ商品なんて捨ててしまえ!
剛速球、来ましたね(汗)
いえいえ、当然の疑問ですよね。
今回の話題をひっくり返すような疑問。
重要な疑問ですが同時に回答することが難しいので、データを元に現状把握をしていきますね。
僕のような地方在住者なら必須ですが、住む地域によって必要性は異なります。
公共交通機関が整っている地域といえば大都市圏であり、大都市圏と言えばなんといっても三大都市圏でしょう。日本の人口に相当数を占めている地域なので、まずはこの地域が日本の人口に占める割合を調べてみます。
とある不動産サイトによる平成30年時点において、
日本の人口における三大都市圏の割合は51.91%。
東京圏(埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県)…28.56%(前年28.39%)
名古屋圏(岐阜県、愛知県、三重県)…8.96%(前年8.94%)
関西圏(京都府、大阪府、兵庫県、奈良県)…14.39%(前年14.40%)
今更指摘するまでもありませんが、日本の過半数は三大都市圏に集中していますね。広島や福岡などの太平洋ベルト地帯を加えると、公共交通機関が発達している地域の割合はさらに拡大するでしょう。
三大都市圏以外でも雪が降らない地域であれば、公共交機関以外の選択肢として、バイクやスクーターなどのより安価の移動手段が選択肢に入るでしょう。
地域差を考慮する必要性があるため車の保有有無を判断することは非常に難しい問題ですが、仮に僕のような三大都市圏以外に住む住民の方々をメインターゲットだとしたら、今回の話題のターゲットは48.09%-α(地方都市だけど公共交通機関が発達している地域)+β(三大都市圏の方)が該当者になるでしょう。
公共交通機関が発達していれば車保有の必要性が低下するのでしょうが、本当に公共交通機関の発達は即車保有ゼロを意味するのでしょうか?
多分、違います。
保有率は低下しますが、ゼロにはならないでしょう。
一時期神奈川県に在住していた経験で分かりますが、公共交機関が発達している地域では通勤手段としての車がなくても生きていけます。ですが無くて生きていけるという事は、車の利便性を否定するものではないのです。
地方都市在住の僕には理解できないのですが、大都市在住でも車を保有する方は一定数います。
学生時代に山の手線エリアに住む友人の部屋に遊びに行ったとき、細い路地の先にある住宅の敷地に駐車する車が結構ありました。どうやったら接触せずにメイン通りに出るのだろう? と不思議に思ったことを鮮明に覚えています。
公共交通機関が発達していようとも、山手線エリアに在住しようとも、メイン通りに出るには細い路地で何度も切り返しをしようとも、車を保有したがる方は一定数存在するようです。
地方在住者が感じる必要性とは異なる価値観のような気もしますが、単なる趣味とは思えません。
僕の経験が正しいのか単なる偶然か判断できないのでデータを調べてみましょう。
国土交通省都市局都市計画課 都市計画調査室が作成した「都市における人の動きとその変化 ~令和3年度全国都市交通特性調査集計結果より~」という資料を見つけました。人の移動を調べることで将来の設計図を描くための調査らしいのですが、この資料に交通手段構成比というものがあります。
通勤に自動車(運転)を用いる割合
三大都市圏:26.2
地方都市:60.2
全国:43.3
買物に自動車(運転)を用いる割合
平日
三大都市圏:25.6
地方都市:50.9
全国:38.5
休日
三大都市圏:30.9
地方都市:49.1
全国:40.7
国土交通省のデータによれば、三大都市圏でも30%は自動車を運転しているようです。
10%以下かなと思っていたので意外な結果でした。
30%という数字はかなり大きな値ですので、一定のニーズがあるのでしょう。
国土交通省なので信頼性はありますが、あくまで移動手段についてまとめた資料なので、この数値が即車の保有率を意味しないでしょう。
国土交通省を把握した上で、とある会社がまとめた「都市部30〜40代ファミリー層の自動車の所有やニーズに関する調査」という資料を確認していきますね。
都市部と銘打っていますが、東京二十三区とそれ以外の地域の差を見比べる資料なので注意が必要です。
自動車少輔台数(地域比較)
東京二十三区
一台:30%、二台:3%、三台:1%、保有していない:49%
それ以外の地域
一台:55%、二台:8%、三台:2%、保有していない:35%
東京二十三区在住で車を保有している比率は30%ですが、この数字は国土交通省資料の移動手段に車(運転)する比率30%とほぼ一致します。
大都市圏在住でも少なくない方々が車を保有しており、車保有の話題は地方在住の方だけをターゲットにしているとは言えないでしょう。
全国ベースでみても40~50%近い方は、恐らくを車を保有しているみたいです。
夫婦どちらかが車を保有しているケースも含まれるので、40~50%という数字は世帯当たりで調べればもっと大きくなるでしょう。
生涯に2000~3000万の金額を支払っている世帯の確率は想像よりも多く、多額の金額が発生するにもかかわらず、車を保有しないという選択はデータを見る限り、かなり強い意志を持たないと実行するは困難なのです。
車というものが金食い虫であり、保有しないという選択が難しい厄介な商品ということがご理解いただけたと思います。
現状把握を終えたので支出抑制に移りたいのですが、少し長くなったのでここで一旦分割とさせてください。
次回、支出抑制 車 「下」でお会いしましょう。
では、では。




