20代は株式100%が理想! という主張に対する疑義
こんにちは、大本営です。
新NISA開始から9カ月が経過しましたが、皆さまの投資成績はいかがでしょうか?
僕の方はまあまあです。
新NISAから投資を始めた方も多いと思いますが、YouTubeやニュースサイトで情報収集している方もいるのではないでしょうか。そういった媒体で語られる主張に「20代は株式100%が理想!」というのがあります。20代はやり直しができるし投資期間が長いのだから、株式投資で最大効率化を図ろうというのが主張の根幹のようです。
理屈は分かります。
でも、僕は思うのです。
この考え方というか根幹となる前提が危ういと思うので、今回はこの点を話題にしていこうと思います。
こいつ債権推しだから株式押しが嫌いだと思った方。
僕が指摘したいのはちょっと違うのです。
それだけは御理解ください。
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「20代は株式100%が理想!」という話題からは少しズレますが、
投資の話題で重視されているのは
投資期間
入金力
握力
大きく分類してこの三つに集約されるといっていいでしょう。
判断力とか情報分析力などの他の要素も重要ですが、昨今重要視されるのS&P500や全世界株式のようなインデックスファンド。それらに100%投資してひたすら長期保有するというスタイルが流行りなので、判断力とか情報分析力は脇に置いておきます。
入金力とは資金をどれだけ投資に回せるか。
投資期間とは文字通りの意味。
握力とは下落局面で投資商品を手放さずにいられる能力のようです。
上記3つを踏まえた上で、今回の話題に触れていきますね。
投資期間。
マネーリテラシーの重要性が近年叫ばれているので、10代から勉強をしている方もいるでしょう。それでも実際に投資デビューをするのは、20代からじゃないかなぁ。
村上ファンドで有名な村上世彰氏は10代から株式投資を始めていたし、ウォーレン・バフェット氏も10代で始めたそうです。僕は以前お年玉を資金にして中学生から投資に触れるべきだと指摘しましたが、日本の法律では中学生が投資をするには保護者管理が必要なようです。ただ残念なことに保護者である大人達は、マネーリテラシーの重要性を理解していない世代。投資をギャンブルなどの悪癖と曲解している彼らを説得するのは、相当困難じゃないかなぁ。
NISA口座の開設が18歳以上という点からも考慮すると、投資開始は早くても20代からでしょう。
最も長く投資をできるということは、長期投資の恩恵が最も得られます。
投資期間において、20代は最強世代といえるでしょう。
入金力。
20代前半は社会に出て間もないので、身の回りにお金がかかる世代でしょう。初期投資を終えれば結婚するまではお金に自由度があるので、お金の管理がしっかりしていればある意味で最も入金力が高い世代でしょう。実際僕の運用資金は、このときに貯めた資金がベースになっています。
20代は就業している期間がもっとも長いのですから、入金力においてある程度有利といえるでしょう。
握力。
投資期間や入金力と異なり、握力は個人の資質が大きく左右されるでしょう。握力と書いていますが要は胆力であり、リスクに対してどれだけ冷静でいられるかが重要になります。
書籍を読んで理論武装することは可能ですが、投資期間や入金力とことなり個人の資質に左右される領域です。
自分がリスクに対してどれだけ冷静でいられるかは資質も重要ですが、鉄火場(下落や暴落)を経験した数――経験値がモノをいう世界。
投資初心者に欠けているというか、欠けているか否かが不明な要素が握力なのです。
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投資の世界において、リスクをとるほどをリターンが上がります。
ローリスク(ノーリスク)・ハイリターンなどという商品はありません。仮にあると主張する方がいるとしたら、その方はノーベル経済学賞を受賞した20世紀における最重要人物の一人ジョン・メイナード・ケインズ氏を超える異才か、詐欺師のいずれか。
ローリスク(ノーリスク)・ハイリターンなどという商品は存在しないのです。
リスク順を昇順で並べるならば
金>債権>リート>株式>仮想通貨
となるでしょう。
リターンはリスクに比例しますので、リスクの降順に並べることでリターンを把握することができます。
仮想通貨>株式>リート>債権>金
※金は価格上昇傾向にありますが、金そのものは利息を生み出さないのでこのように分類しています。
気付きませんか?
「20代は株式100%が理想!」の問題点を?
20代投資家の方の問題は、投資初心者という点にあります。
投資初心者であるがゆえに経験値が皆無であり、書籍を読んで理論武装したところで握力や胆力は人によって異なるのです。経験値ゼロで握力のステータスが不明の方に、「ハイリスク・ハイリターンの商品100%で運用しよう! それが理想で最も利益が大きいんだ!! あっ、でも投資は損することもあるから自己責任でね」と主張するのは、あまりにも無責任ではないでしょうか?
株式はハイリスク・ハイリターン商品なのです。
投資初心者が株式100%で運用開始するのは、自動車教習所で30キロの加速に恐怖を覚える人に、「車はpowerだ! power最高だ!」と教え込みサーキット場で80キロ走行を強いるようなものです。
この恐怖は推して知るべしでしょう。
投資で多額の利益を得るためには、株式100%で運用するのは間違いではありません。
投資初心者が受け入れ可能なリスクを把握していないのに、いきなりハイリスク100%の運用を勧めるのは不自然ではないかと疑義を呈しているのです。何故なら受け入れ可能なリスクとは、財布以上に個々人の資質に左右されるもの。
僕が事あるごとに債権推しなのは個人の嗜好もありますが、リスクコントロールという観点からこの手の風潮に疑問があるのです。
株式50%、債権50%とはいいませんが、一定比率の債権は組み入れることで安全をとる方が無難ではないでしょうか?
おいおい、あちこちのサイトや書籍では株式100%がもっとも効率的と書いてあるぞ!
安定を求めて効率性を阻害する意見などナンセンスだ!!
と主張される方がいるかもしれません。
その方には、投資の神様ウォーレン・バフェット氏の言葉を贈りましょう。
2013年のバークシャー・ハサウェイ氏の「株主への手紙」で、彼はこのように述べています。
「10%の現金で米国短期債を買い、残る90%の現金でS&P500に連動する非常に低コストのインデックスファンドを買う」
S&P500のインデックスファンドに90%を投資するという点が強調されがちですが、バフェット氏は米国短期債を10%保有することも示唆しています。「株式100%が効率的だから、それらに全てを投資しよう!」などとは、バフェット氏は述べていないのです。
貴方は、それでも「20代は株式100%が理想!」と推奨しますか?
僕はしません。
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偉そうなこと書いていますが、僕だってリーマンショック級の暴落を経験していません。
東日本大震災やコロナショックは相場を荒らしましたが、リーマンショックに比べたら遥かに生ぬるいでしょう。
リーマンショック級の暴落に耐えられるのかは、実のところ証明できていないです。
僕の握力が証明されていないからこそ、ポートフォリオに一定比率の債権を組み入れて、リーマンショック級の暴落に耐えられるように備えています。経験を積むことで自分のリスク許容度を理解したので、徐々に債権比率を減らしているのが現状です。それでも債権比率を0%にすることは絶対ないでしょう。
だって、僕は自分を信じていませんから。
今回のところは、この辺で。




