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……そうだ、投資を始めよう!  作者: 大本営
長期投資あれこそ
43/68

③運用目標と乖離したポートフォリオの構成

 今回は「運用目標と乖離したポートフォリオの構成」について、筆をとっていきます。

 あくまで僕が考える理由ですので、元証券マンの方と異なる意見があると思いますが、その辺はご理解ください。


 運用目標が重要なのは何度も語ってきましたが、貴方のポートフォリオは運用目標と合っているでしょうか? 以前も書いたのですが、運用目標によってポートフォリオは異なりますが、リスクごとにざっくり分けると次のようになるでしょう。


 ローリスク・ローリターン:運用目標1%

 ミドルリスク・ミドルリターン:運用目標2%

 ハイリスク・ハイリターン:運用目標3~7%

 ハイリスク・ハイリターン:運用目標7~15%


 さて長期投資を断念する方は、いずれに分類される方なのでしょうか。



 ……ぶっちゃけ、全部でありえます。


 そこ! 肘をガクンとしない!!



 人は利益リターンよりも損失リスクを恐れる傾向にあり、これをプロスペクト理論というらしいのですが、まあ細かい理論の説明は置いておきます。損失を恐れる人の習性から考えて、投資という行為はその習性に反する行為です。

 何故なら投資の世界にノーリスクというものは存在しないから。

 運用目標1%ですらローリスク・ローリターンであり、ノーリスクではありません。銀行預金はノーリスク・ローリターンと考える方がいますが、それ誤解です。銀行預金ですらインフレリスクや銀行破綻の恐れに晒されるので、ノーリスクではなくローリスクに過ぎません。

 逆説的ですが誤解しているから、安心して預金をできるのですけどね。



 少し話題がそれましたが、運用目標が長期投資をやめる要因でなく、相場の下落リスクを恐れることが要因という事になります。


 リスクを乗り切る一番の方法は、以前にも指摘しましたが、相場を見ない、知らないことです。銀行預金を人々が恐れないのは、銀行預金のリスクが可視化されていないからでしょう。仮に1万円預けていたとして、その一万円がインフレにより翌日には9500円、一カ月後に9000円へと価値が目減りするグラフを表示したら、相当数の預金者が減るのではないでしょうか。事実高インフレに悩まされている南米諸国では、給料を直ぐに物品購入にあてる傾向があるとか。



 残念ながら情報化社会にいくる僕達は、自らの投資状況を知らずにいることは困難です。そこで有効になるのは、相場の下落ダメージを少なくする手法――ポートフォリオ(資産配分の内訳)の構成になります。



 ◇



 ポートフォリオの構成が相場下落に有効な実例を披露してみろ!


 と思われるかもしれませんが、「幕間1 コロナショックの渦中」で既に示しています。僕は債券保有率の高い個人投資家投資家です。配当される分配金(利益)を一円も使わず貯めこむことで、利益を積み増していく手法を取っていきます。この手法は複利が期待できない上、債権比率が高いため効率は悪いですが、確定されている利益は相場下落時に防壁となってくれます。

 コロナショック時に保有する株式ファンドやREITは基準価額が2~4割減しましたが、総合利益はマイナスを割り込まなかったのはこのカラクリがあったから。


 総合利益がマイナスにならないというのは、僕にとって相当な強みなのです。



 ローリスク・ローリターン:運用目標1%とミドルリスク・ミドルリターン:運用目標2%の方に、アドバイスできることはないですが、ハイリスク・ハイリターン:運用目標3~7%とハイリスク・ハイリターン:運用目標7~15%の方には提案することができます。



 債券投資は逆境に強い、と。



 3年前くらい前までは金融緩和により金利が下落したことで、債券投資の魅力は減っていましたが、近年のインフレ対策により金利は大きく上昇しました。米国債10年は6月9日17時05分時点で3.743%を付けています。


 3.743%ですよ!



 バランス型ファンドとか保険商品とか購入するより、余程マシな選択ではないでしょうか?



 欧州債権の金利もまた上昇していますが、一方で我らが日本の金利は未だ低いままです。この金利差は円高になりにくい一因になっているとか。欧米でより金利上昇が起きれば、すでに発行されている債権の価値が目減りしますが、円安傾向によりある程度の価値目減りは抑えている――のが現在の債権ファンドの状況じゃないかぁ。



 3年前ならば、ハイリスク・ハイリターン:運用目標3~7%とハイリスク・ハイリターン:運用目標7~15%に、債権を組み入れる選択肢の優先度は低かったのです。ですがいまでは状況が違うと思うのです。米国債10年が3.743%もあれば十分選択肢になりるのではないでしょうか?


 或いはクオリティ投資と呼ばれる、財務健全性や収益安定性が高いと判断されるクオリティ株を組み合わせている株式ファンドは、相場の下落局面で従来の株式ファンドより減少幅を低く抑えてくれる傾向があります。

 外債投資やクオリティ投資を保有する株式ファンドと組み合わせるポートフォリオにすることは、相場下落に対する選択肢ではないでしょうか。





 インデックス株式ファンド最強! 

 一点集中した方が効率が良い! 



 この手の主張のメリットを理解していますが、下落局面で冷静にいられる人は少ないのです。人の思考は効率的でもなければ、最適解が理性を打ち負かすようにも創られていません。人は未知のものに恐怖を感じ、損失を恐れる生き物。



 プロスペクト理論により説明されている人の原理的な行動ですが、その恐怖や行動はポートフォリオ理論によりある程度抑え込むことが可能です。




 どのようなポートフォリオが貴方の運用目標に合っているかは、僕にはわかりません。ですが自分で考えることを面倒とか不安だと思うよりも、これこそが投資の醍醐味と考えてみてはいかがでしょうか。



 今回のところは、この辺で。

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