投資構成は、どのように設定したらいいの? その弐 ~運用目標7~15%に設定した方~
運用目標7~15%に設定した方。
ハイリスク・ハイリターンの世界へようこそ。
恐れを知らない挑戦者に、僕は心から敬意を表しましょう。
…敬意だけなら、いくら払ってもタダですし。
最初に運用目標7~15%の話題を持ってきたのは、誰しも最大の利益を得たいを考えがちだから。
警告は、最初に受けた方がいいでしょう?
運用資産の3割減は覚悟している?
お甘い。
最悪運用資産の5~8割減は覚悟してください。
リーマンショックでは、その程度の下落は普通にありました。
…おおとも、余裕だぜ。
激しすぎる価額変動に心拍数が上昇するでしょう。
定期預金を取り崩さなければ、追加資金に事欠くかもしれません。
晒され続ける心理的ストレスによって、徐々に落ち着きがなくなり、睡眠不足の日々が貴方に訪れるかもしれません。
……脅しすぎじゃね?
運用目標7~15%は、機関投資家が住む世界です。
金融関係勤務の経歴を持たない人間が、その世界に飛び込むのですから、警告はいくらあっても不足することはありません。
そして、あのヘッジファンドもこの世界に含まれるでしょう。
ヘッジファンドの世界的ランキング上位ともなれば、年利50%とか信じられない数値を叩き出します。そんな連中を7~15%に分類するのは僕自身違和感がありますが、10%程度の利益で抑える組織もあるので、ここにしておきます。
ジョージ・ソロスの名を聞いたことがあるでしょうか?
有名な投資家であり、いまでこそ慈善活動をされていますが、最盛期にはイングランド銀行を相手にタイマン勝負を挑み、打ち破った逸話を持つ方です。「イングランド銀行を潰した男」の異名を持つ方が、所属した組織がヘッジファンド。
政府や中央銀行を打ち破るような連中と同じ舞台に立つということは、銃一丁で空母打撃群に立ち向かうようなもの。
僕には、とてもとても。
僕自身は踏み込みませんが、どのようなポートフォリオを組むかは知っています。
運用目標7~15%のポートフォリオは、ほぼ自動的に株式比率100%になるでしょう。
自分でやらないのに、なぜそうだと言い切れる?
もっともな指摘ですが、それには理由があります。
運用目標7~15%を実現するには、ハイリスク・ハイリターンしか方法がないからです。そしてハイリスク・ハイリターンで効率的に運用利益を上げるには、恐らく株式での運用が最も適している。逆説的ながら、運用方法が導き出されるのですよ。
インデックスファンドにするか、アクティブファンドにするかは好みに次第。
ハイリスクを恐れず、ハイリターンに位置づけられるファンドを選ぶことになるでしょう。どのファンドがハイリターンかは、証券口座を開設したところに用意されているリスクリターン分析を確認してください。
……株式なんて怖くしてしたくないんだけど。
コモディティやジャンク債もハイリスク・ハイリターンなのに、なぜほぼ自動的に株式比率100%近いポートフォリオになる?
コモディティを推さないのは、ぶっちゃけ単に僕が詳しくないから。
椅子から転げ落ちたかもしれませんが、知らないことを勧めないのは当然でしょう。
一方ジャンク債権については、多少知っています。
7~15%の利息を提供するジャンク債権は相当ハイリスクな商品で、ある意味株式よりもリスクが高いかもしれません。ジャンク債がハイリスク分類される理由は、デフォルト(債務不履行)になる可能性が高いから。
一方株式がハイリスクと分類されるのは、相場の上下が激しくて読みにくいからです。
同じハイリスク・ハイリターンの商品であっても、ハイリスクの意味が異なるのです。
またハイリターンの部分にも、注意が必要でしょう。
債権は商品の性質上、最初に定められた利息以上の利益を得ることはできません。それに対して株式のリターンは無制限。ジャンク債権はどれだけ高い利息を保証しても、株式が定める無制限のリターンには及びません。
同じ危険を冒すなら、リターンに制限がないほうが魅力的でしょう?
ほぼ自動的に株式比率100%近いポートフォリオになる理由を納得いただけたでしょうか。
運用目標7~15%の世界で必要な要素は、恐らく3つ。
1、市場の変化を読み取り、躊躇投入できる資金。
2、先の先を見通して、市場から退くことのできる眼力。
3、常にさらされる心理的ストレスに耐えられる精神力。
投資家なら、自分で勉強して知識を得るでしょうからあえて挙げません。
逆説的ですが、知識を得る努力を怠る方は投資家の資格は恐らくないでしょうね。
これだけ警告して、尚挑戦すると決断された方。
勇者に更なる敬意を捧げます。
最低限の手法は提示しましたが、そんなものに捕らわれず、自分で未来を切り開いてください。
今回のところは、この辺で。




