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……そうだ、投資を始めよう!  作者: 大本営
投資を開始する前に、これだけは知っておこう
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投資信託って、どんなもの?

 いい加減前置きが長くなってきたので、そろそろ投資信託の話しへ進みますね。


 投資信託で扱われる扱う商品を投資ファンドは――以降は略してファンドとしますー――、ザックリわけると下記のようになります。


 債権。

 株式。

 REIT。

 コモディティ。

 ETF。


 投資地域がこれに加わり、日本国内、先進国、新興国、世界などと細分化。これに投資スタイルであるアクティブ、インデックス、ラダーなどで、さらに細分化されます。

 投資スタイルの差は、取引している僕でも分からなくなることあるので、最初はこういう分類があるのだなと流してください。


 ファンドを分かりやすくいえば、金融商品の入った福袋のようなものです。


 福袋と異なるのは、福袋を開けないまま扱う点。厳密には請求目録書に詳しく記載されているのですが、読み解くのは大変。なので簡略化して記載されている、交付目録書や月報や週報を読むのも手でしょう。

 これらの福袋をいくつもそろえて、自分だけの福袋を創るのが投資信託の運用になります。


 どうやれば利益が出るのか、イメージが湧かない?


 例えば、こんな福袋があったとします。


 漫画だけが入った漫画福袋。

 アニメのBDだけが入ったアニメ福袋。

 スイーツだけが入ったスイーツ福袋。

 ハードカバーの書籍だけが入ったハードカバー福袋。


 中は開けられないけど、福袋だけで価値を持つ商品があるとします。

 漫画福袋に入っている漫画が大人気で増版されたりすれば、漫画福袋の価値は上昇します。逆にスイーツ福袋に入っているスイーツの工場で、異物混入事件でも起こした日には、スイーツ福袋の価値は下落する。

 価値が上がり下がりする福袋を組み合わせて、自分が望む価値の福袋を創るのです。


 ここで問題になるのは、福袋の価値を最大現に引き出そうとすると、価値が大きく下落するリスクもあるという点。


 最大に引き出そうとすると、なぜ価値が下落する可能性も大きくなるのか?


 それは皆が損をしたくないため、激しく攻めぎ合うから。

 面白い作品を作るのは、優秀なスタッフと設備を集めるために資金が必要ですが、その作品が外れれば、投入した資金だけ損失が膨らむようなものです。

 これをハイリスク・ハイリターンといいます。

 理想はローリスク・ハイリターンですが、残念ながら投資の世界でそのような商品はありません。

 投資家は自分の財布と度胸とを相談しながら、受け入れ可能なリスクをとっているのです。



 度胸がなんで重要になる?

 投資を語るのに、精神論を口にするとか馬鹿じゃないの?


 ごもっともです。

 大変ごもっともなのですが、少し冷静になって聞いて欲しい。


 余裕資金での積極運用と理解していても、出資したお金が半額になるかと思えば、冷静になれる人はどれだけいるでしょう。

 高すぎるリスクをとると、心拍数が上昇して落ち着かなくなり、眠れなくなったりする。

 スマフォの画面が何度も確認して、異常な事態が起きていないか確認したくて仕方なくなる。


 冗談や例えば話しではなく、マジな話し。


 僕の友人はこれに耐えられなくなり、株式の超短期売買をやめたくらい。

 利益は出ていたようですが、心理的リスクに体の方が耐えられなくなったのです。


 投資の初心者に、ハイリスク・ハイリターンの運用を進めない理由もこれなのです。僕も最初は市場の動向が気になり、仕事に身が入らないことがありました。コロナショックのような相場の激しい乱高下に運悪く遭遇した時、初心者が冷静でいられるのか僕には疑問があるのです。

 投資は中長期での運用を前提により、利益を出すことを目的にしています。ですが心理的リスクに耐えられなれば、短期間の動きに目を奪われる。結果、投資をしていていたはずが、投機をしていたという事態が間々発生するのです。

 

 運用資金は財布と相談すればある程度判断できますが、自分が受け入れ可能な心理的リスクは、投資開始時点は判断しにくい。

 アカギやカイジのような度胸を、誰もが持つわけではないのです。


 経験を重ねて、自分の許容出来る心理的リスクを見極めるのも、投資家として重要な要素だと僕は思いますね。



 今回のところは、この辺で。

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