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冒険者、罠にハマる!?  作者: 笹の葉
2/3

幼馴染にハメれる!?

「おっはよ~!」


ぼんやりとした頭のなか、

元気な声が響いて、オレは目を覚ました。


「ん、もう朝か・・・」


暗い部屋に一筋の光が差し込み、心地いい風が部屋に入ってきているそんな中に、

朝から異様にテンションの高い声が下から響いてきていた。


「もぉ~!挨拶をしたら、ちゃんと返事を返してくれないと!」


そんなことを呟きながら、オレは許可をしていないのにずかずかと寝室に入り込んできた。


「やーやー!ちゃんと起きているようだね!でも、おはよーに対して返事を返してくれないと、僕としては寂しいかな~・・・なんてね!」


なんて事を言いながら、嘘泣きをはじめる女性が立っていた。

そんな言葉を受けながら、眠い目を擦りつつ、その女性に顔を向けてみた。

朝日のよって綺麗な輝きを放つショートの銀髪が風に揺れ、しなやかな肢体が浮かんでいた。


「むぅ。おはよう。ってか、朝からテンションが高いようだが、なにかいいことでもあったのか?それと、まだ入ってきていいなんて、一言もいってないんだが・・・」


軽く抗議をあげ、目の前の女性にアクビを抑えつつ、返事を返したのだった。


「はい、おはよー!ちゃんと挨拶できて、よろしい!あと別にいいことって事もないけど、まぁ朝からヴァルの顔を見れたからいいことなのかな?・・・それに、ここは僕にとっても第二の家でもあるんだから、いいじゃないか~!」


と、眩しい笑顔で言い放つのだった。


まぁ、いつもの事なのでいいのだが、幼馴染とはいえ、もう少し恥じらいを持ってほしいものだ。

こちとら、いい歳の男なのだから・・・。


「まぁ、いいや。・・・で、スズネ?こんな朝からどうしたんだ?」

「今朝は特に用事もなかった気がするんだが。」


いくら思い出そうとしても、寝起きということもあり、思いつくわけでもなく、

目の前のスズネに問いかけてみたのだった。


「え~。覚えてないの?昨日言ったじゃん!朝から冒険者ギルドにいって、一緒に依頼を受けてほしいって!」


半眼で睨みながら、頬を膨らませて、抗議の声を上げてきたのだった。

しかし、いくら思い出そうとしても、そんな約束をした覚えもないし、背に汗をかきつつ、


「いや、物覚えはいい方なのだが、昨日はそんな約束はしてなかった気がするんだよな。それに昨日は昼に会ってから、その後はスズネの顔を見てないんだけど・・・」


と、スズネに聞いてみたのだった。


「・・・あ~!そだね!そういえば、会ってなかったね!」

「でも、僕はキチンと夜に『夢の中』で、約束したわけだし、なにも間違ってないよね!」


そんな訳の分からん約束を、どう覚えておけと?

文句のひとつでも言おうとすると、


「まぁ、そんなことはどうでもいいから、早く着替えてギルドにいこう!」


と、文句が出る前に、満開の笑顔でオレを急かすのであった。




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