ぷろろーぐ
今は、2222年のゾロ目年。
近年、年々科学が発達している日本は、争いが起こることなく約200年の期間を過ごしていた。
平和であることがどれだけ大変なのか、平和であることに慣れてしまった人類は気付かない。なくなる時は一瞬でなくなってしまうと言うことに。
長い平和が続き、ゾロ目年になった今年悲劇はおこった。人が生きた状態から何者かによって心臓が取られる残虐な事件が立て続けに起き始めたのだ。
しかも、心臓以外は無傷のままの被害者の身体に、抵抗したような点は見つからないことから、即死だと報道されている。
人々は恐れた。
目撃証言も見つからないし、犯人に繋がる証拠もない。あまりに完全犯罪をする姿の見えない犯人を。人々は恐れるあまり、外出をやめ、ネット通販や宅配便、出前に頼りきるようになり、次々と娯楽施設や販売店が経営が成り立たなくなっていき、この事件で経済問題まで発展すると言う大事件になっていった。
そんな事件を僕は、不可解な事件だとニュースを見ていてそう考えていた。
今思えば、危険性の認識が甘かったと思う。そう、僕はいつも物事の重大さを測り間違えるんだ。冷静になれば、こんなにも不可解な恐ろしい事件なのに、その危険性を甘くみていたのだから。
……危険性を甘く見ていなければ、自分はそんな目には合わないと変な自信を抱くこともなかったのに。
そう、僕を油断していたのだ。……午前六時に鳴った呼び鈴に出てしまうくらいには。
出て後悔した、今更後悔しても遅いのはわかってた。だって、目の前にいたのは人間じゃない『何か』だったから。
本能的に理解した、僕は殺されると。殺されないと言う選択肢はないんだと。
でも、変に冷静で、この先被害者がこれ以上増えないようにしなくては、となぜかそう思った。
だから、僕は必死で心臓に攻撃を喰らわないように、仰け反った。
きっと運が良かったんだね、きっとそう。
不幸中の幸いってやつだ。……胃があるであろう場所まで、攻撃を誘導することが出来たんだから。
顔も真っ黒、全てが真っ黒な何かは躊躇いなく僕の身体から武器を引き抜いて、その場から去っていった。と言うより、瞬間移動したかのように、消えていたと言った方が正しいんだろうか。
あまりに一瞬すぎて、突き刺されたことに細胞は気づいていなかったんだろうな……、体の一部が損失したことに気づいたようで痛くなってきた。
ジンジン、ヒリヒリと血が外に出る感覚と傷の痛み、死に引っ張られる感覚に耐えながら僕はダイニングメッセージを残す。
せめて、『何か』が気付けない文だとしたら、なんなんだろう? と、時間との戦いの中、必死に考えながら。
そうだ、彼? 彼女は日本語を話さなかったな‥‥とふと閃いた。
死に引き寄せられる感覚に、痛みで何も考えられない頭で激痛に耐えながら、賭けに出ることにした。
自分の血液で、あと最後の一文字ってところまで書き進めた後、完全に意識が途切れて……。
次に目が覚めたのは雲の上だった。
ふわふわした感触なのかなって期待はしたけど、全然感触がなく、ただ感触がない存在しているだけのものって感じ。
(当たり前か、綿のようで綿じゃないもんなぁ)
ふわふわしてた方が良かったなぁ……とそう考えながら、一応辺りを見渡して見れば、僕から少し離れたところに身を寄せ合う人がいた。
何かから怯えるかのようにこちらを見て警戒していた。
(もしかして、僕と同じくあの真っ黒い何かの事件に被害に遭った人達だろうか)
それなら、僕に対して怯える必要なんてないのにね、僕だってアイツの被害者なんだから。……ああ、でもあんな恐怖体験をすればああなりたくもなるか。
なんて、他の人がそこまで怯えていると変に冷静になっていくのは僕だけかな?
現実逃避をした後、僕はしっかりと現実を受け入れようと遠い目をやめ、正面に視線を向ければ、いつのまにか目の前に白狐がいた。
キュルンとしたかわいい顔をした後、
「君は有栖零くんですね。この度は君に、そして地球に多大な迷惑をかけたことをお詫びさせてください」
(……お詫び?)
「ええ、そうです。今回のことは我々、世界を管理する天界の者の失態です。お詫びだけで許されるとは考えておりませんが、大変申し訳ございませんでした。
そして君の勇気に、あの状況下での機転にお礼を言わせて頂いたい」
「君が勇気を出してくれたおかげで、天界から地球の人間に伝えることで出来てしまう歪みを作らないで済ませることが出来ました。ありがとうございます」
小狐な見た目なのに、声が中身ダンディー系の執事系紳士とか拍子抜かれたのなんの。
思わず、お礼を言われたことに対する反応が遅れてしまったよね。
正直、あれは僕の失態でもあるんだけどなぁ。あんな時間に無用心に開けたのも悪いんだから、僕も悪くないとは言えない。
一か八か、彼? 彼女かはわからないけど日本語を話さなかったからわからないんじゃないかって思ったんだ。
それに、ニュースでは犯人が現場に戻ってきた形跡がないって言っていたし、それは人間が即死する心臓を一撃で攻撃していたから証拠を残すなんて心配してなかったんだろう。
(日本語で書いても証拠抹消されないかなって考えが上手くいって良かったです。それでも、これから先他にも被害者が出ると思います、それでも少しでもお力になれたなら幸いです)
声に出したつもりなのに、まるで携帯電話を通して話しているみたいな感じの声になってしまった。
まさか、自分で携帯電話を通した声を聴く経験をするなんて思っていなかったなぁ。
自分で声だしているつもりなのに、別の人が声を吹き替えしているようでもやもやする。
「少しどころじゃありませんよ、かなり助かりました。もし、君が行動に移していなければ我々が直接関与して更に歪みを生む結果になっていたでしょう」
「それは世界を管理する我々にとって、本当の最終手段なのです。我々が世界に関与するということは、関与した世界が天変地異を起こし、元々の世界とは違う原理の力が生み出されてしまうことがあります。
そうなっていたら別世界の『君たちの世界で言うモンスター、魔物という存在』が迷い込んできて更なる死者が出ていたでしょう。他の世界より平和で、戦争も少ない地球人の人口が少なくなっていたと思います。
そうさせなかったのは君のおかげです。
準備が整った今なら、アイツらを倒す助太刀が空間に歪みを産まずできます。もっと早くに準備が出来ていたら、君は助かったかもしれません。
……駄目ですね、だったかもしれないだなんてキッカケを作った側が言う資格はありません。……君は今魂の状態です。その状態の時だけ、念話ができるように運命に組み込んであります。それが今発動してる、その感覚は理解できますね?」
……そんな自分を追い詰めなくても良いのに。
目の前にいる彼がもし、真っ黒いアイツらなら恨むかもしれないよ? でも、目の前にいる彼は、一生懸命アフターケアをしてくれようとしてくれている。
それなのに、そんな感情抱けないよ。
まあ、今の彼に言ったところで心の折り合いがつかないだろうから言わないけどさ。
でも、一応恨んでないことだけは話しておこう。
(恨んでないからそこまで自分を追い込まないでよ。
あー、念話かぁ。実際、使うと携帯電話先が自分で自分が聞いてるみたいな感じになるんだぁ)
なるほどね、納得。
「……ありがとうございます。1人でもそう言ってくださると気持ちが楽になります。
納得して頂けたようで何よりです。まず、アフターケアとして加害者のことについて被害者の皆さんには聞く権利があります。もちろん、聞かない権利もございます。いかがしますか?」
正直、前世の名前は思い出せるけど、自分の顔も、家族の顔も名前もあやふやだ。一部の出来事は思い出せなくはないけど、ある部分だけ全ての記憶がすっぽり抜けている部分があるのは、なぜ?
まあ恐らく、正気は保ててはいるが、自分のどこかでショックを受けていて、記憶を封じているのかもしれない。
そうだったとしても、これから先アイツと遭遇しないとは言い切れないから、どうしてこうなったのかだけは多少無理してでもこれからのことを考えると聞くべきだろう。
(……聞こう)
手のひらが小刻みに震えるのを無理矢理抑えながら、そう伝えれば小狐は少し目を見開いた後、優しく微笑んだ。
「加害者は2人。双子の悪魔で、技を出すときには物理的に一心同体にならないといけません。ですので、天界と地獄連携しまして、双子の兄は天界で、双子の弟が地獄の牢屋で封印されていたんです。
異性を対象とした魅了に耐性があり、実力のある監視役を置き、これは大丈夫だろうと油断してしまったらしいんです。
ですが、双子の悪魔は性別がなく、女性とも男性とも言えない中性的な容姿をしておりまして、監視を魅了し、欺き、封印を解かせ、脱獄をしたのだと思われます。
そして、自分達を封印した神が管理する地球の国民に復讐をしているのだと思います」
狐の姿をしていても、わかる。彼は傷つき、悲しんでいるんだと言葉から伝わってきた。
「……私は2人の幼馴染だったんです、ですから昔からあの双子のことを幼い頃からよく知っています。彼らは昔はあんな性格ではなかったんですよ? いたずら好きではありましたが、残虐なことを好む性格ではありませんでしたし、それが出来る性格でもありませんでした。
彼らをそうしてしまったきっかけは、とある事件が起きたからことにより生まれた反抗心と憎しみ。……それを境に神々に反抗するような行動を取るようになりました。初めは彼らも私と同じ天使だったんです。しかし、ある事件を起こしたのをきっかけに堕天させられてしまい、彼らは悪魔となりました」
そう言った彼は、自分の前足の甲を手で触れた。その触れ方はなぜか、あまりも痛々しく感じ、その仕草の意味を触れることが出来なかった。
当本人は、僕の戸惑いを感じてはいるとは思うけど知らん顔して話を続けた。
「そうさせたことが結果的に『ここまではしていけない』と言う理性を壊すことになったんだと思います。
そして封印されることになり、双子が一緒にいることで強い力を発揮する2人は天界と地獄、正反対の位置に封じられたのです。恐らく、あの2人は人々の心臓を喰らい、力を溜めているのでしょう。
そして、神々に復讐するつもりじゃないかと思えてならないのです……」
聞きたくても聞けなかった部分が多かったけど、被害者が出たとか、そう言う今の状況を話すんだと思ってたから心構えをしちゃったよ。
なるほどね、あの悪魔が何で地球にいるかは理解できたよ、目の前の彼が話すことが真実なら、元地球の住民としてはただの逆恨みとしか思えない。関係ない奴を巻き込むんじゃないよ、が本音。
(……事情はわかった。情報提供したことがバレたら逆恨みされても困るし、正直天界にいたくないんだけど……)
「そう、ですよね……。わかりました。
あの悪魔達の話をした後、天界に留まるか否かを選んでもらうつもりだったんです。この話を聞いた上で、選択したのなら止めません。
ここには第4の空間があり、君は第1の空間である第1ゲートが管理する魂です。ですので、転生できるのは第1ゲート内にある星だけであると言うことは転生する上でご理解ください。
ただいま、転生できるのは華球、月光島、アリセト、フィーリドの4つだけとなっております。華球、月光島ではスキルと加護、アリセト、フィーリドでは魔法と加護の世界です」
なるほど、同じ空間でも地球とは違うんだなぁ。日本では魔法もスキルも程遠い存在だったから、転生後上手く生きていけるか心配だな……と考えていると、察したかのように、
「私としましては、地球と環境に近い華球、月光島のどちらかがよろしいと思います。……地球には魔法も、スキルも物語上にしか存在しませんでしたからね。
アリセト、フィーリドは空気に窒素、酸素、二酸化炭素、その他以外にも地球の窒素の割合が半分となり、残りの半分は魔素が空気中に含まれております。
例え体が異世界仕様になっていたとしても魂は地球環境に慣れてしまっているので、この2つの世界では病弱になりやすい体になってしまいます。
もし病弱にならなかったとしたらそれは脳き…ん''んっ、よっぽど異世界仕様の魂の器と相性が良かったか、鋼のメンタルをお持ちになられているかのどちらかか、もしくは両方の要素をお持ちになられているかのどちらかでしょうね」
……隠す気も、誤魔化す気もないでしょ、コレ。ほぼ何を言っているのか、正解言っちゃってるし。魔法は見てみたかったけど、体調崩しやすいならいいや。健康第一だからね。
それに、スキルも地球では縁遠い存在だし、こっちにも興味ある。
(貴方的には華球と月光島、どちらがオススメ何ですか? )
正直に言えばどちらでも良いのが本音だけど、少しでも良い環境に住みたいのもまた事実。彼に勧められた方に転生しようと思う。
「そうですね、私的には月光島の方がオススメですね。地球から正反対の位置にありますし、しかも管理している神は防御の達人ですから、安心して暮らせるでしょうし。……それに月光島は位置的にも、守りの面でも完璧ですからね。
貴族制で王政ではありますが、漢字名ですし、何よりも科学が存在します。街並みは中世風ですが、技術的には地球にいちばん近い文化と言えます。
大きく違うのは国の政治システムとスキルや加護が存在するところです。
華球は、んー、サバイバルが好きな方は転生したがるかもしれませんね。見た感じ、平和主義そうですので月光島が良いのでは?」
平和主義? 良くご存知でしたね。てか、とても良さげな表現をしてくれたけど、悪く言えばめんどくさがりだからね。
月光島かー。そこに転生決定!
(あー、じゃあ月光島に転生します)
そういえば、白狐は嬉しそうに尻尾を振りながら、魔法? で手帳を出し、器用に前足でページをめくっていく。
何、面倒ごと押し付けられちゃった系? やだよ、泥沼のお家騒動とか。
それとも何、自分の意見を参考にしてくれたことが嬉しかったの? そうだったら健気だわ。腹黒なのか純粋なのかどっちかにしてー!
「君に合う転生先が見つかりました。ちょうど、同姓同名で、しかも性格も合いそうな転生先です。
影響力が高く、しかもこちら側としては嵌められて没落されては困るので次男候補が保留されていた転生先なんですよ。前回の候補者は性格に問題がありまして、却下されてしまったので乗っ取りではないので犠牲は出ません。
いかがでしょうか?」
ふぅん、貴族ね。まあ、性格が合いそうなら貴族一家でも良いかな。
(じゃあ。そこで)
「早速転生の儀を開始します。それでは良い眠りを。
貴方の貴方の新たな人生の旅に、幸あらんことを」
そう言われた瞬間、強烈な眠りに襲われた。
僕はああ、スキルは選べないのかーと考えながら、せめてテイムだけはスキルに入れといてくれーと内心で懇願しておくことにした。
それからは、眠気に逆らうことなく眠りについたのだった。
※※※※
目を覚ました時、身体がだるかった。もしや、ファンタジーの王道、『何かの拍子で前世の記憶を思い出し、幼い頭では耐えきれず、知恵熱を出したという定番のアレ』なのか!?
とテンションが上がった瞬間、自分の近くに女性がいることに気がついた。恐らく、僕の看病をつきっきりでしていて疲れて眠ってしまったんだろうなぁ。
その女性について、一応は見当はついているけど念のため、記憶を遡ってみる。前世の記憶を思い出す前の記憶を上手く共有できているようで、記憶によると自分の母親らしい。だろうな、そんな感じがした。
記憶を思い出す前のことを忘れてないらしく、事の顛末を知るために遡ってみる。
そう言えば、解放の儀でステータス解放をした時に、加護の『緑に愛されし者』『水に守られし者』『天に導かれし者』『生物の声を聴く者』の4つの中の『天に導かれし者』の加護を見た瞬間一気に16〜17年分の前世の記憶を思い出したんだ。幼い体で沢山の記憶を一気に受け入れたのだから、知恵熱になってもおかしくはない。
(……ステータス)
目を閉じ、そう呟けば脳内にステータスが浮かんでくる。
名前ーー有栖零
年齢ーー4歳
スキルーテイム(先天性) 従魔(0/8)
ーーーー探索(先天性)
ーーーー育ての手(血縁)
ーーーー成長(血縁)
加護ーー『緑に愛されし者』
ーーーー『水に愛されし者』
ーーーー『天に導かれし者』
ーーーー『生物の声を聴く者』
ちょこっと神様の加護があるけど、簡単にチートさせませんよってことか。まあ、別にチート能力とかいらないから別に構わないけど。
てか、この血縁とか先天性とか何だろう? と考えた瞬間、脳内のステータス画面が切り替わる。
えっと……、
『スキルには3つの種類があります。
《血縁スキル》、《先天性スキル》、《後天性スキル》の3つです。
まず、《血縁スキル》について。《血縁スキル》は代々その家系に伝わるスキルのことです。このスキルを持つのは没落貴族、現貴族が持っていることが多いです。
次に、《先天性スキル》について。《先天性スキル》は家系、血筋関係なく個人の才能で生まれたスキルです。かぶることの方が稀な《血縁スキル》とは違い、個人の才能であるため、かぶることがあります。
最後に、《後天性スキル》について。《後天性スキル》とはとある条件を満たすことによって追加されるスキルのことです。ただし、《血縁スキル》と《先天性スキル》に分類されるスキルは追加されることはありません。
あなたが持つスキルの説明を聞きますか?』
ふむふむ、なるほどね……。スキルの分類については理解できた。
えっと、自分の持つスキル説明を聞くかどうかだっけ? もちろん、聞けるなら聞きたいけど……。
『承知しました。次にスキルの内容についての説明をさせていただきます。
・テイムとは? 相性の良い魔物を従え、契約出来るスキルです。テイムの仕方は『戦い、自然とテイムが発動し、スキルが発動する』や『卵から孵化させる』、そして『魔物側から契約を持ちかけられる』などの方法があります。
沢山愛情を注ぐことによって絆が生まれ、従魔はあなたのために強くなります。大切にしてあげましょう。
・探索とは? ある一定の範囲で誰がいるか、どこに魔物がいるか、そして採取物がどこにあるかを探索出来るスキルです。また、スキルレベルが上がるごとにスキル能力が解放されていきます。その地域に行く、または地図を見るなどするとインプットされ、スキルに反映されます。
・成長とは? 《血縁スキル》の一つ。植物を成長させたり、種から植物を即座に育て、操ることの出来るスキルです。捕縛には剥きますが、基本攻撃には向きません。
・育ちの手とは? 品質の高い植物を育てることが出来るスキルです。テイマーなら魔物を育てやすくなり、また魔物の卵を見つけられます。
植物だけではなく、植物が関係するものなら品質を高めることの出来るスキルです。
最後にスキルレベルと加護について説明させていただきます、いかがしますか?』
育ちの手とかむしろ、加護に近くないか? まあいっか、スキル表記されてるし。
スキルレベルはなんとなく想像つくけど、加護の意味は知っておいて損はないだろうし、むしろ身を守る時に安心だしね。見ておこうかな。
『まず、スキルレベルとは?
ある一定の条件、経験値を手に入れると上がります。その報酬としてスキルで出来る範囲が広がり、スキルレベルが上がるごとに便利になります。
注意! 努力しない人間はもちろんスキルレベルは上がりません。チート能力など、過ぎた力は諸刃の剣、便利な力が欲しければレベルをあげましょう!
最後に加護とは?
特定の災難から身を守る、または神様から与えられた幸福のことです。
『緑に愛されし者』ーー植物が育ちやすい効力があります。育ちの手の能力も相まって、めちゃくちゃ早く育つ加護となっています。
『水に守られし者』ーー水難事故に遭わない加護です。貴族には有難いスキルですね。
『天に導かれし者』ーー転生者だと表しています。死ぬくらいのピンチに遭った時、神々の都合でこちらに呼んだから助けてあげますよ、的な加護です。
あと、この世界で迷子にならない加護でもあります、方向音痴には嬉しい加護ですね!
『生物に愛されし者』ーーテイムした従魔と会話できる加護です。テイマーにはたまらん! ってなる加護です。
以上、転生者専用ステータス講座を終わります。
注意、本来転生者でなければ学園で学ぶ知識です。が、転生者でも違和感なく過ごしていただくための特別講座となっております。故に、この講座につきましては他言無用でお願い致します』
そう脳内に表記された後、まるでチャンネルを切り替えたようにステータス画面へ戻る。
転生者専用ステータス講座って表記されるまで、こういう風に教わるのかーって思ってたけど、転生者がこの世界に馴染めるための特別対応だったんだなぁ。
それより、加護! 地味に便利そうな加護ばっかりだったなぁ。まあ、最強になる加護の方が目立たず、のんびりファンタジーライフを楽しみたい僕としては有難い加護だったけど!
前世、最後の方は外出出来なかったから、趣味の水泳が出来なかったし、水難事故に遭わないなら遠泳するのも良いかもしれない。
ファンタジー小説の生産チート、政治チートとか読むのは嫌いじゃなかったけど、いざ自分のこととなれば別だ。自分の生活を向上するならまだしも、本来ならなかった物をこの世に残すと言うことはイレギュラーが起こりやすくなると言うこと。
僕はこの世界のルールに則って生活させてもらうよ。




