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第十七話『本当の気持ち』
そして私はまた元の世界に移動する。ため息をついたその時だった。
「大変だったな、女神」
横から聞き覚えのある声がした。私は期待を込めてその声がする方向を向いた。
そこには――頬をかきながら笑っていた徹くんがいた。
「――なん……で知っている……の?」
私は恐る恐る徹くんに聞く。徹くんは苦笑を交えながらこう言ってくれた。
「この世界でデジャヴを感じたんだ。何処か合ったことがあるようなこの立ち振る舞い、冷静さの裏に宿る優しさや可愛さ。俺は――やっと思い出したよ。女神、俺はお前を忘れていたんだ。本当にすまなかった」
「そんな……ありえない。この世界で私と会ったのは初めてなのに――」
徹くんは私に近づき優しい口調で――
「お前が――俺が覚えている。この世界で誰もが忘れてしまったとしても――これから俺はお前を二度と忘れない。そう誓うよ」
視界が――涙で滲んだ。ありえない、あり得ない事なのに徹くんは私の予想を良い意味で裏切ってくれる。そして私はやっと気付いた。少し暴走するところもあるけれど――少し変なところもあるけれど――
私は彼が――大好きだ。




