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02 買い物
「春ちゃ~ん、何買う?」
「またか? いったい何を買うつもりなんだ」
二人が一緒に帰っている最中、八栖坂雅美が口を開いた。伊野丸春の記憶では、いつも八栖坂は寄り道しては何かを買っている気がする。
「うへへぇ、下着買いに行こ?」
「ふざけるな、この前もさんざんごねて買いに行っただろ」
「やーん、もっとアタシの選んだ下着を着せたいの~」
「この前もアダルトな下着を選びやがって。嫌だって言ったのに自腹で買って送りつけてくるもんだから、捨てるに捨てられなくて困ってるんだぞ!」
「え~、だって春ちゃん大人な下着が多いんだもん。それ以上ってなるとー、あれぐらいしかないっしょー?」
「だ、だからってあんな馬鹿みたいな下着を選ぶやつがいるか!」
「似合うと思って送ったんだけどな~」
「似合ってたまるか!」
恥ずかしさで顔を真っ赤にしながら反論する伊野丸。プレゼントされた、重要な部分を意図的に隠さない下着を自分が着ている姿を想像し、気絶してしまいそうだった。
「絶対似合うよー。あ、でもだからってアタシ以外に見せびらかしちゃ駄目だよ。襲われちゃうからね」
「~~~~~ッ!」
冗談ではなく本気で言ってくる八栖坂に対して、抗議の意味を込めてバシバシと殴るのだった。




