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ぼくの詩集

ぼくと世界

作者: 桜井あんじ

ぼくとぼくの周りの空気とは お互いに場所を取り合い激しく争う

ぼくがぼくという輪郭を与えられ あの大きな存在から無理に引き離され

この場所に放り出された時から ずっとだ


目を閉じれば 静かに闇がやってくる

ぼくたちは無言で

額と額を合わせ

目を閉じたまま

互いの瞳の奥を覗き込む


ぼくは世界に敬意を払うため そして対等であるため

小さく丸まった体を伸ばし 胡座をかいて座り直す

ぼくは世界に対して垂直であるのだ


しかしそんなぼくの想いとは 関わりもなく

今日はどしゃぶりの雨で 空気もびしょ濡れ

まるで水の中にいるよう


どこかすぐ近くの草むらで

かえるが 歌う


うるる うらら

うるる うらら


かえる 歌う

かえる 喜ぶ


よろしい 世界はぜんぶ 君のものだ 今日は

歌いなさい 楽しい歌を

うるる うらら

うるる うらら

今日は ぼくと世界は黙って 君の歌を聴いていよう

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