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永遠よりも一瞬を  作者: 雪月瑠樺
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第四話 (完)


「打ち上げは肉が良い」


 玲瓏かつ神妙に響く声に一同は息を呑む。場を包む静寂の中、蝶子は譫言のように復唱する。


「お肉……」

「焼き肉っすか先輩……」

「そう、肉。焼き肉しかない」


 少し複雑そうに聞き返した声を、伊万里はきっぱりと言い直す。そして並んだ二人をじっと見上げた。

 文化祭の打ち上げは焼き肉を食べに行きたいという肉食な伊万里に、蝶子も結斗も吃驚だ。そうしてわななく二人を暫し見つめた後、伊万里はくるりと体の向きを変え、屹然として言った。


「千葉センセ、蝶子ちゃんも花里も賛成っぽいから打ち上げは肉でお願いします」

「いや、二人賛成してないし。ってか、そんな予算何処にあると思ってるの」


 生徒用の椅子に長くもない足を組んで座っていた千葉は姿勢を正す。


「先生の自腹で良いじゃないですか」

「マジですか」

「マジですよ」

「じゃあ、皆から二千円ずつ徴収して」

「仮にも教師の癖に可愛い生徒から金巻き上げるんですか。教師の風上にも置けませんね。そんなことしてると吉田先生みたいに逮捕されますよ」

「吉田先生は一身上の都合による退社です」

「飲酒運転でクビになった千葉先生に、教師としての誇りがまだあるなら奢って下さい」

「……先生を敬いもしない君たちも酷いと思うけどね」


 飲酒運転で免停になった挙げ句、学校もクビになってここへ再就職したという経歴持ちの千葉はその事実に弱い。千葉も伊万里に言い返したいことがあるだろう。だが、教師として年上として堪えなければならない時もある。

 暫くすると千葉は「検討します」と言ってうなだれた。


「時田センパイかっけー」

「伊万里ちゃん、流石」


 凄まじい押し切り振りの伊万里を讃える二人だった。

 待ちに待った文化祭当日、実行委員の二人――いや、伊万里を加えた三人は朝早くから学校へきていた。

 入り口前に文化祭冊子を置いたり、食べ物を解凍する為のレンジを給油室から運んできたりと事前準備の為だ。そして、一番重要なのは仕事の割り振りを決める為でもある。

 受け付け、食堂、ステージ。その三つの担当を決めねばならなかった。

 102号室と103号室を繋げて作られたステージでは午後の休憩を除いて、ぶっ通しで発表が行われる。当然、司会進行役はハードな仕事となる。

 前に出ることが苦手な蝶子は勿論、飽くまでも【手伝い】と言い切る伊万里もやりたがらない。結斗も結斗であまりに気乗りしないようで、司会進行は押し付け合いになった。

 結果的にじゃんけんによる公正な審判で結斗がすることとなった。蝶子は受け付けで、伊万里は食堂だ。

 そして始まる開会式。何処から持ってきたのか知れない耳のついた帽子――物置となっている談話室のロッカーから千葉が持ってきたらしい――を頭に乗せた結斗はマイクを手に取った。


(上手くいきそうだね)


 開会式が終わったところで文化祭も本番だ。

 結斗をステージに残したまま蝶子と伊万里は最終的な部室の確認に移り、それからそれぞれの持ち場に就く。

 蝶子の仕事は階段前の踊場で、生徒以外の来客者にステッカーを渡すことだ。

 このような学校だ。来客者などいないと思っていたのだが、暇な生徒が昔の学校の友人などを連れてきたりと意外にも賑わっていた。昼の休憩時間が過ぎるまで、蝶子は持ち場を離れることができなかった。

 午後三時を回ったところで、もう来客者もいないだろうから休憩しなさいと先生に言われ、蝶子は席を立った。

 廊下というほど長くもない廊下を歩くと目に入るのは、それぞれの部活の展示。

 パソコン室ではゲーム研究会の作ったテレビゲームを公開しているし、談話室では文芸部のイラストや詩、写真部の展示が行われている。そうして寄り道をしつつ食堂となっている自習室へ行った蝶子は、伊万里と遅い昼食を取った。


「うわ、この鯛焼きぱさぱさしてる。予算ケチってるね」

「冷凍だもんね。でもそれなりに美味しいと思う。チョコレートだし」

「甘いもの嫌いとか言ってなかった?」

「チョコレートは好きなの」

「ちょーこだけにチョコ好きですか」

「……駄洒落?」

「あ、そうだ。ポッキー持ってきたんだけど食べる?」

「もらう」


 焼きお握りやお好み焼きといったものは昼になくなってしまったので、残った菓子を食べる。蝶子も登校途中に買ってきたメロンパンを出して、それを二人で半分にした。

 ステージの方からは吹奏楽部顧問によるギターと熱唱が響いてきている。三階の進学コースでは今日も普通に授業が行われているので、迷惑極まりないだろう。あとで苦情がきそうだと蝶子は内心苦笑いだ。


「でもさ、蝶子ちゃんって話すと感じ違うよね」


 チョコ鯛焼きを摘みながら烏龍茶で喉を潤していると、ふと伊万里が言った。


「え、そう?」

「もっと大人しいかと思ってた。あ、でも相原と鈴木とは雰囲気違うとは感じてたよ」


 擦れ違っても挨拶すらしてこなくなった友人を思い出し、胸に痛みを感じた。


「あいつ等、騒いだ挙げ句に食い散らかしていったけど、片付ける身にもなって欲しいね」

「私があとで片付けるよ」

「あー良いよ、あいつ等の為にキミが働く価値なし」


 悪口でも言っていたかな……と蝶子は思ったが、伊万里はその内容までは話しはしなかった。


(やっぱり伊万里ちゃんは優しいよ)


 つい派手な外見から自分と住む世界が違うように感じて敬遠しそうになるが、話してみると伊万里はしっかりとした人だった。自分に厳しく、他人にも厳しいタイプ。仕事にも手は抜かないし、何よりお人好しだ。

 人は第一印象でほぼ決まる。一度植え付けられた印象を変えるのは中々難しいものだ。

 自分は外見で判断されることを嫌だと思いながら、自分自身はその行為を行ってきた事実が居た堪れない。


「あの、時田さん……こう言うの変かもしれないけど、友達になってくれる……?」


 この文化祭が終わった時点で伊万里と関わる理由も意味もなくなる。それがとても嫌で、気付けば蝶子はそう切り出していた。

 小学生ではあるまいし、「友達になって」など言うのは可笑しいだろう。伊万里も驚いた顔をしている。

 けれど、蝶子は怖かった。

 精神的に落ち込んだ時に友達全てに見捨てられた過去がある蝶子は、何か確かな証がないと怖かったのだ。

 断られるのならそれでも良い。曖昧なまま付き合うよりも、きっぱりと言ってもらった方が落ち着く。

 今にも倒れそうなほどに真っ青な顔をしている蝶子の前で、伊万里は相好を崩した。


「何言ってんの、もう友達じゃん」

「時田さん……」

「てか、名字呼びに戻ってるんですけど有栖川蝶子さん」

「ごめん。伊万里ちゃん」


 蝶子は自分だけがと思っているが、この学校に通っている生徒は何かしらの事情を抱えているのだ。

 臆病にならず腹を割って話し合えば、辛い過去を分かち合えるような親友になれるのかもしれなかった。



*☆*――*☆*――*☆*――*☆*



「打ち上げの予定は追って連絡します。では実行委員会の皆さん、お疲れ様でした」

「お疲れー」

「お疲れ様でした」

「様でしたー!」


 一時間に及ぶ吹奏楽部の発表の後、皆にとっては短く、実行委員会にとっては長かった文化祭が終わった。

 生徒も教師も問わずに片付けをして、皆が帰った後に実行委員で解散をして本当の意味で終了だ。

 これから職員会議があるとのことで教室を出た一同は一階のエントランスにいた。


「伊万里ちゃん、駅?」

「ごめん。今日は親迎えにきてるから逆なんだ」

「そっか。じゃあ、またね」

「うん、じゃあね。帰ったらメールするよ」


 親からの電話か携帯を持ちながら手を振る伊万里に手を上げ返して、蝶子も校舎を出た。その横には長身の茶髪男子の姿がある。彼はにこりと微笑んだ。


「先輩、駅まで一緒に行って良いですか」

「……うん」


 別に訊かなくても良いのに、と蝶子は思う。今まで散々行動を共にしていて今更だった。

 十月終わりの冷たい風を受けながら、もうすぐ冬なのかと改めて感じる。

 受験生にとっては慌ただしい時期の始まりだが、蝶子には例年通りの暇な冬となるだろう。漢字検定の結果はまだ返ってきていないから何とも言えないが、専門学校へいく前にもう一つくらい資格を取ろうかなと考えた。


「文化祭楽しかったですね」

「……うん、そうだね」


 普段真面目ぶっている社会教師と千葉の漫才も凄かったが、最後まで迷走していた結斗の司会も可笑しい。

 思い出してつい笑ってしまう蝶子を見て、結斗も微笑んだ。


「蝶子先輩、笑うと可愛いんだからそうしていれば良いのに」

「誉めても何も出ないよ」

「世辞じゃないです。今日の髪型も素敵です」


 出会ったばかりの頃、メールでもそんなことを送ってきたが結斗は兎に角誉める。

 世辞にしては真剣な目をして言うものだから蝶子も狼狽える。

 何が楽しいのかにこにこと緊張感なく笑う結斗を見て、蝶子は分からないと唸るのだった。でも……と思う。


「でも本当に、楽しかった。こういう気分は久し振り」

「久し振り?」

「昔はこういうことも好きだし真剣に取り組めたんだけど、ここにきてから全部下らなく思えて……」

「じゃあ、オレと逆っすね」

「逆?」

「オレは前は勉強ばっかだったけど、今ではそっちの方が下らなく思えてる」


 欲しいものと訊かれて電子辞書が出てきたり、たまに論理的な目をしていたり。もしかするとかなり良い学校に通っていたのかと想像していたが、やはり結斗は真面目だったらしい。


「どうしてそう思うようになったの?」

「ここにきたばっかの頃は人生終わったような気持ちだったよ。良い学校出て、良い会社入って、良い生活して、良い嫁さん貰えっていう親父の言葉目標にして生きてたからさ……。出来心で煙草やって、退学なって……色々終わってた」


 蝶子は頷き、視線で先を促す。


「そういう廃人状態で見学にきたオレに千葉がさ、『勉強や仕事をする為の人生じゃない。人生を楽しむ為の仕事だ』って言ったんだ。あと『俺も馬鹿みたいなことで仕事なくして、それでもは奥さん貰ってまあ幸せにやってる』ってさ。なに格好付けてんだよって思ったけど、あいつも色々失敗してるって聞いたから結構きたんだよ」


 胸に、と結斗は言う。

 ワックスで整えられた茶髪頭にピアスの並んだ耳。その姿は一見おちゃらけているが、双眸は真摯だった。


「――んでまあ、そこまでポジティブなんのもどうかと思うけど、オレも考え方変えてみようと思った訳ですよ」


 蝶子の視線を受けていた結斗は弱ったように眦を下げ、おどけるように話を切った。


「だから千葉先生と仲良いんだ」

「いや、別に仲良くないっすから」

「お昼とか一緒に食べてるじゃない」

「あれは千葉が寂しいとか言って勝手に混ざってくるんです」

「じゃあ、懐かれているんだね」

「年上の男に懐かれてもなあ……」


 蝶子の解釈に弱る結斗だった。

 信号待ちをする中、交差点角の花屋ではハロウィン飾り付きの花が処分品として安く売られていた。ハロウィンをイメージしたパンプキンポッドが乗せられたフラワーアレンジメントは華やかだ。


「あれだったらガーベラ入れるより、もっと落ち着いた紫のビオラでも入れる方が品が良い」

「花里くんって花が好きなの?」

「インテリアコーディネーター目指してるんで、花とか家具とかにちょっと興味あるんです」


 だからアロマボールの時も食い付いてきたのかと蝶子は納得した。


「先輩ってどんな花が好きですか?」

「花は枯れるからあんまり好きじゃない」


 女なのに花が嫌いなんて可愛げがないだろう。だが蝶子はこういう人間なのだ。

 どうせなくなってしまうものを愛でる余裕など、持ち合わせていない。

 途端に冷めた目になって車道の車を見つめる蝶子に、結斗は探るような言い方でこう切り出す。


「こう言ったら怒るかもしれないけど、先輩は諦めてますよね。今以上を望まないっていうか……」

「だって、周りにあるものは永遠じゃないから……」


 友達もいつかは疎遠になる。両親も死んでしまった。

 そうやって一人になるくらいなら最初から期待せず、一人でいた方が良い。そうすればもう傷付かずに済む。

 愛梨と恵美という友人を失ったあの日も蝶子はそうやって諦めた。だからこそ、傷付いていない。人生というものは、この車道を走る車のように流されていた方が楽だ。きっとそう。

 傷付きたくない蝶子は自分に言い聞かせる。

 こんなネガティブ思考の持ち主だ。結斗もさぞや幻滅して、引いて、返す言葉に困っただろう。

 違和感に身を浸す内に、いつからか心の中にできてしまった冷たくて暗い部分に身を任せ蝶子は笑む。引き攣った顔、もしくは気味悪がる顔があることを予想して首を擡げた。するとそこには真摯な鳶色があった。


「先輩が何が辛いのかはオレみたいな莫迦には分からないですけど……もし今、先輩が苦しい中にいるならそれも永遠じゃないですよ」

「……え……」

「永遠なんてないんですよね?」


 一瞬、何を言われたのか分からなかった。

 思わず足を止めるほど、それほどに蝶子にとって衝撃的な解釈だった。


「だからって別に刹那的に生きろって訳じゃないけど、一瞬までも諦めてたらそれこそ何も始まんないっすよ」

「………………」


 最初から諦めて、見限って、友達付き合いも疎かにしていた。人生に何の期待も希望もなかった。

 けれど、そんな蝶子は伊万里と友達になりたいと思った。その時点で色々と矛盾してしまっているのだ。


「蝶子先輩?」


 突然黙り込んでしまったことを不審に思い、結斗が顔を覗き込んでくる。蝶子ははっとして顔を背けた。


「うっわ、その反応は傷付くんですけど。オレ、嫌われてるんですか」

「ご、ごめん……。革新的というか生産的というか逆説的というか……思いもしない考え方にちょっと衝撃受けた。別に花里くんが嫌いとかそういうことじゃなくて、寧ろ良い考え方を教えてくれて有難うというか、感謝しているというか……」

「それは今流行りのツンデレってやつっすか、センパイ」

「……花里くん、素になるか敬語になるかふざけるかどれかに統一して」

「あははは」


 蝶子は結斗をじろりと睨んだ。結斗は制服を着ているので後輩です、と言って一層朗らかに笑った。

 年下扱いをされているような気がする。

 噂によると、結斗は来月の誕生日で十九になるらしい。十八の蝶子の年上だ。それなのに【後輩】を気取るとは何事だろう。蝶子が複雑な気持ちで黙り込むと、その間、結斗はにこにこと笑いながら蝶子を眺めている。意地悪な人だと蝶子は思う。

 結斗は口許こそ笑みの形に曲げられているが、鳶色の瞳は真っ直ぐだ。あたたかくて、けれど何処か理性的でもあるその眼差しに、隠したい心までも暴かれているようで蝶子は降参した。

 駅前のバスプールへ繋がるペレストリアンデッキを歩きながら、何でもない会話をして、そして別れ道。

 結斗が住む県へ向かう高速バスの乗り場と、蝶子の住んでいる場所へのバスの乗り場は違う。

 階段を下っていく結斗を見送って蝶子も自分の帰路につく。

 けれども、今日は違っていた。結斗はいつまで経っても階段を下りていこうとしない。幸い、人通りは多くないので邪魔にも不審にもならないが、どうしたのだろうと蝶子は心配になる。


「ねえ、バス時間大丈夫なの?」

「本当は返事聞いてから渡すつもりだったんすけど……」


 そう前置きして、結斗は学生鞄の外ポケットに仕舞っていた小さな包みを蝶子に渡した。

 湿り気を帯びた夕暮れの風が栗色の髪をさらさらと撫でる。


「ええと……」


 蝶子の今日は誕生日ではないし、何かの記念日でもない。ではこれは文化祭実行委員の礼のつもりか、それともハロウィンだからお菓子か。ならばお菓子を返さないと意地悪をされるのか。そうなのか。

 一人ひたすらに悩んで渋面を作る蝶子の前で、腹を決めたような表情をして結斗は言った。


「オレと付き合ってくれませんか、先輩」

「…………はい?」


 蝶子は思わず声のトーンが高くなった。

 危うく受け取ったプレゼントを握り潰しそうになりながら、蝶子は訳がわからず瞬きをするしかできない。


「先輩に幻滅されること滅茶苦茶してるから、すぐに応えくれなくても良いんです。まずは後輩から友達くらいに格上げした付き合いからでも」

「友達……って千葉先生みたいな?」

「いや、ああいうじゃなくて、もっとノーマルな感じの」

「先生との付き合いって普通じゃないの……?」

「だからそうじゃなくて~……」


 はぐらかすようなことを言いながらも蝶子の頬は赤い。その色は、決して寒さからくるものだけではない。

 付き合ってくれと言った。結斗は蝶子に付き合って欲しいと言った。

 下心と言われた時点で気付いても良さそうなものだが、自分にも他人にも鈍い蝶子は気付いていなかった。


「あの、私――」

「返事は今度で良いですから! じゃあ気を付けて帰って下さい」

「ちょ、ちょっと花里くん!?」


 結斗は相変わらずの押し切りぶりで、台風みたいに去っていった。

 手に残された贈り物と、それを受け取る際に触れた彼の手のぬくもりを思い出して、蝶子は変な気分になってしまう。その気分を落ち着ける為に蝶子も歩き出した。


(……永遠じゃない、か)


 永遠はないと諦めながら、その裏で永遠を望んでいた。望んでいるからこそ儚いものを捨てていた。

 家に帰れば弟夫婦に気を遣ってまた愛想笑いを浮かべなければならない。授業を受けていても、周りから切り取られていくような違和感が消えることはないだろう。

 車道を行き交う車の前照灯は行き先を照らす光。蝶子は未だに目的地が見付からない。それでも【これ】が灯火になってくれるような気がする。例え暗闇を走るのだとしても、光があればきっと怖くない。


「永遠じゃない」


 永遠よりもこの一瞬を大切にしよう。この瞬間、蝶子はそう思ったのだ。

 些細な意識の変化。それでも蝶子にとっては大きな変化。

 一歩先へ踏み出す足取りは不思議と軽かった。

**初出 2008年10月31日

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