二章〔12〕パスタは折ったらだめです
会場から上がる大歓声。勝利を手にしたのはペスタだ。
一方的だと思われた勝負は、一瞬にして終わった。
「すげぇな」
「パスタはすごいでヤンスよ」「パスタはすごいでゴンス」
「パスタじゃなくて、ペスタじゃね?」
「パスタであるぞ! なんといっても我が言っているのだからな! このエン・チューゾが言ってるのであるからな!」
「なら、パスタだな! そういえばエンさんの隣の二人はなんて名前なんですか?」
このヤンスとゴンスの名前が単純に気になる。
「あっしはヤン・ソード!」「私はゴン・バレッド!」
「そしてわたしがエン・チューゾ、鍛冶を任され、ここにいる!」
エンヤンゴン。覚えやすいな。
「俺はアサヒ・アケボシってなまえで、しばらくここでお世話になる予定かな? とりあえず、怪しいやつだけど悪いことはしないので、仲良くしてください。よろしくお願いします。」
彼らは少し躊躇いつつも「よろしく」と返してくれた。
意外とミノタウロスでもなんとかなる。結局大事なのはコミュ力なんだなと思いながら戦いに勝ったパスタの元へ向かう。
「パスタ、めちゃくちゃ強いんだな! びっくりした。何ランクなんだ?」
「パスタじゃない、ペスタだ。一応SSランクだ。騎士隊の中だと今は、4番目に強い、そういえば君は何ランクなんだ?」
「俺?」
知らん。前Sぽいって話はあったが、実際マジで謎である。
「分からん! そのなんか、分かりません」
「君は、本当にどうやって生きてきたんだ。まぁ、とりあえず君に試練を与える。君はこの1週間でシルヴィアに勝て」
???
頭の中に疑問符がいくつも浮かぶ。
正直無理だと思う。
「ラヴィルが言ってたことを君は知ってるかい?」
「知らないです」
「ラヴィルはまず、1週間でこの世界の基礎的な知識、そしてSランク程度の力をつけさせろとそしてもう一つ。星を倒しに行くから何人か貸してほしいと言っていた」
「つまり、?」
「君はチアキと一緒に行きたいんだろ? チアキを連れて行くのなら必然的にシルヴィアもついていくぞ、彼女はとんでもないくらいの義妹好きだからな」
「だから力でシルヴィアに強さを証明しないといけないってことか?」
「そういう事だ。まぁとにかく1週間でどうにかなるかは分からない。死ぬ気で教えるからついてこい」
そう、パスタから死刑宣告のようなものを受けたのだった。




