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星喰者  作者: K瀬
二章 反撃の炎

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二章〔9〕メイドメイドメイド



 フエッガと、目を覚ます。

 頭がグワングワンとしている。何が起きたのか分からない。

 部屋の中には腕を枕にして寝ている女の子がいた。

 確か名前はアリス、彼女が手を握ったことまでは覚えている。

 ただその先の記憶がない。


「ふぁぁ、寝ちゃってた。アサヒ君も起きた?」


 あれ、こんな感じだっけ?


 つんつんと頬とさわってくる。


「無視? ひどいよぉ、私さみしい」


 目の前の現象が理解できない。


 また死んだのか?

 ただ、体を見るとミノタウロスのままだ。


「アリスだよな、?」


「そうだよ! どうしたの? 何か変だよ?」


 変なのはお前だよ! っと突っ込みたくなるが実際もとからこんな感じだったのかもしれない。あれだ世界が間違ってるのではなく、自分が間違ってる的なやつだ。多分きっと、そうだろう。


「いや、やっぱなんもない。そういえばフユミさんは?」


「えっとね、もうどっかいっちゃたよ。そんなことよりも、2人だけの時間をもっと楽しもうよ! ね? ね!」


「俺ちょっと会わなきゃいけない人がいるんだよ、だからそれは難しい


「チアキのこと?」


「うん、なんでそれを?」


「はぁ」とため息をついたかと思うと、


「別に、好きにしたら。会ってこればいいんじゃない? 騎士寮の赤の角部屋にいるよ」


 語気荒く彼女はチアキの場所を教えてくれたのだった。



 部屋を出て、変な人に見つからないようこそこそと移動する。めちゃくちゃでかい上に、どこに行けばいいのか分からない。騎士寮の赤ってなんだ?


「そこで何をしてるのかしら? クソタウロスさん?」


 そう声をかけてきたのはあの時のメイドだ。


「えっと騎士寮の赤ってとこに行きたくて、さまよってました。別に、変なことするつもりとかなくて、その、命だけは助けてください」


「フユミ様から先程貴方の今後の扱いについて展開されました。なので貴方にわたしが攻撃することはありません。そこは安心してくださいまし」


「そうなんですか」


「ただ、わたしはあなたが嫌いです。信用なりません。こんなに、壁に、毛玉をつけて掃除する身にもなってくださいまし、そもそも、なんで一人で抜け出してるのかしら。ずっと誰かが見張っておくという話でありましたの。臭い匂い撒き散らして、泥まみれの身体で気高き騎士庁舎に入り、身勝手な行動しかできない。あなたどういうつもりですの?

誰に許可を取って、一人で出てきましたの?」


「すいません」と連呼することしかできず、ずっと詰められる。もう完全にどうにもならないと思ったが彼女が次に発した言葉は意外だった。


「まぁ、気は進みませんが案内してあげましょう。チアキのとこまで」


「本当か?」


「チアキは貴方を死なせてしてしまったと酷く後悔していました。今も彼女は部屋に引きこもっています。兄であるハルトの死、元隊長のクラインの死、まぁ、いろいろあるんですよ、とりあえずチアキを救えるのはあなたしかいません」


 まぁ、異世界だ。人が死ぬのは日常的なのだろう。心を病んでしまうのも仕方ない。ただ、俺に何ができるのだろう。


「早くついてきてください」


 言われるがまま後ろを歩き、牛舎のような場所に着いた。


「乗ってくださいまし」


「これ、乗れるの? これ? これに乗るん??」


「さっさと乗れよクソ牛、、アサヒ様乗ってください」


 目の前にあるのはスライム的ななんかだ、その上に絨毯が敷かれてる。乗り物感がない。


〈ミュルル!〉


「なんか鳴いてるよ。これなんなの?」


「私のゼライミです。名前はプルプルちゃんです。そんなことよりさっさと行きますよ。私も忙しいので、早く乗ってくださいまし」


「わかった、失礼します」


 乗ってみると柔らかい冷たい。なんだか、すごいフィット感乗り心地が良すぎる!


「プルプル頼みますよ」


〈ミュルゥ!〉


 意外と速く進む。そういえば、もろミノタウロスの姿だが街の人間にバレたらやばいことになるのではないだろうか。


「俺バレたらやばくないですか?」


「黙れ、貴方は今剥製だ。自分のことを物だと思え」


「はい」


 いつになく強い口調で怒鳴られた。もう少し、優しくしてくれてもいいと思う。そして、特に問題もなく何とか騎士寮についた。


「着きましたわ。プルプルもよく頑張りましたの」


 目線の先には最初見た時の半分くらいの大きさになったプルプルがいた。走っている途中思っていたが、青い水飛沫のような物が舞っていた。多分、走りながら削れていたのだろう。


「チアキのいるのは赤いほうの奥ですわ。あとは頑張ってくださいまし、私はもう戻りますわ」


 そうしてメイドは帰っていったのだった。



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