一章〔9〕戦う理由
扉が開いた。その瞬間火球が飛んでくる。チアキに飛びつき咄嗟に避けようとするが腕に直撃した。
「アケボシ君! 今回復するから」
「え……」とチアキが小さな声でつぶやき回復をしようとしていた手が止まる。ふと自分の右腕を見ると、肩から黒く焦げ一部の肉が溶け出している。そして遅れて痛みが来る。
「痛い、熱い。熱い。熱い……」
痛みに悶えていると火球が飛んできた方から声がした。
「あ゙、てめぇ゙……? アースか?」
声がした方を見ると燃えるような猿がいた。いや実際燃えている。
「なぜとなりに騎士がい゙る? 」
「どうしよう、この怪我。私じゃ治せない」
「アース、裏切ったのか?答え゙ろよ…… 」
周りの空気が静まり返るような殺気。視界は熱気でぼやけ腕は負傷していて力が入らない。痛みで思考が止まりそうだ。
「い゙くら親友でもよ…… 超えたらい゙けない゙ライ゙ンってものがあ゙るだろ? 」
《マグナード》
再び火球が飛んでくる。咄嗟の判断で魔法を繰り出す。
《ガイアード》
「あ゙……? てめぇ゙、誰だ? 」
相手からの火球を魔法で防ぐ。腕から血が止まらない。もう死ぬだろう。
「なんでさっきから無視するんだ? 」
無視をしてるつもりはない。戦闘中に会話なんてできない。余裕がない。避けることに集中するしかない。思考を巡らせていると火の玉が無数に浮き出てこちらに向かって飛んでくる。
《ウォタラ》
チアキが魔法を唱えた。一部の玉は防げるしかし、数が多く全ては受け止めきれない。
「チアキ…… 逃げろ」
「言い゙のこすことはそれだけか…… 」
《リライフ》
光で体が覆われる。腕の傷が癒えていく。
「そこの女。お゙まえ゙によゔはない゙。邪魔するなら殺す。逃げるなら今のゔちだ。これは情とかじゃない゙。無駄に殺す主義はない゙」
「私は六番隊所属騎士 チアキ・ブレード! 騎士として仲間を見捨てて逃げることはできない!あと、ハルトは…… お兄ちゃんたちをどこにやったの!」
「俺はマーズ、『火の星』 だ。勇者の妹か、残念だがお゙前の兄は死んだぞ。ラヴィルを最後に転移で逃がしてな。殺したのは魔王だ。恨むなら勇者になった兄を恨め。戦ゔことしかできない゙この世界を恨め」___
「やってとでたが。外は雨だっしゃなチアキ達無事にやったるだっしょかぬ」
と外に出たカインは仲間の無事を祈っていたのだった。




