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彼は誰の紅 蒼く咲く凍りの花  作者: 新人小説家ハルト
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第六話:日常・幕間《終幕》/新生2年C組第一部隊

どうも、お久しぶりです。

新人小説家のハルトと申す者です。


更新が遅れて申し訳ございませんでした。

読者様のご期待がありながら、お待たせしてしまい、さぞ待っていただいたことでしょう。


では、時間をかけて執筆した。

第六話を、どうぞ。

目の前に見える景色、鮮明には映らぬ景色。

黄昏色に輝く、海が見えた。

そして、景色はそこで途切れてしまった。



……朝が来た。

いや、まだ夜中だろう。

雨の降る夜、俺はまた倒れたらしい。

"また"過去のことを遡ろうとしたが故に、ミリアスやバハムートに迷惑をかけてしまった。


眠っていたベッド隣の机には、小さな袋に入った薬とコップに注がれた水がある。

定期服用の薬だ。

左腕の定期的な発作のようなものを防ぐための薬、ミリアスは既に眠っている。

時は真夜中の12:00。


「……起きたか、契約者」


「バハムート」


"其れ"に気付いたように俺は体を起こしながら、目の前に羽を揺らしながら浮遊し、小さな人形のような姿になっているバハムートの方を見て、ほんの少しの安堵と。


「左腕のことだが教えなくても良い、だがその腕は……」


「……」


雨が降る静寂の中、彼らは会話を交え時刻は進み場面は移り変わる。

時刻は1:00、北風南宅。


「……僕が、頑張らないと、オペレーターとして」


うつらうつらと首を揺らしながら、机に生真面目な顔をしてノートに戦術を書く北風。

そして、その後ろの暗闇から現れるのは。


「無理をしては行けません、南」


金属片の塊。

否、金銀に輝く三角形が対照的に集まっている何か、機械音声のような声を発しながらその尖った手で毛布を持ちながら北風へ近づき、毛布を掛けていた。


「……ヤルダバオト、僕はまだ……」


「明日から平日です、B組、A組からの生徒の異動もありますし」


「……そうだね、僕は無理しすぎかな」


「……ミナミは無理をしすぎる傾向があります、お体にお気をつけて」


「ありがとう」


「では、おやすみなさい」


そう言うとヤルダバオトと呼ばれる契約族は机の電気を消し、一つのクリスタルのような形になり休眠状態へと入れば北風 南も自分の無力さを少しだけ感じながら、ノートを閉じて机に座りながら静かに眠りについた。

場面は更に切り替わる。

時刻は1:30、蒼御凍花邸宅、地下訓練場。


そこには刃を振るう少女とそれを見守るメイドが居た。


「……そのくらいにしては如何でしょうか、既に夜一時を過ぎています」


「まだよ、まだ……」


蒼髪の少女は考える。

あの圧倒的力、私が越えなければならないものだと、あのようなイレギュラーは認めない。

私が完璧であらねばならない、と。


静かにメイドの持つタオルで汗を拭く。

雪の結晶が描かれた蒼き刃を手に握り、正眼の構えを取りながら地下訓練場での設定を雨天にし、風を切り雨粒一粒一粒を切り捨てていく。


「お嬢さ……」


「蒼御、そこまでにしておいたら?」


「……姉さん」


雨に濡れながら、息を切らす少女にどこから現れたのか契約族と思われる浮遊霊の様な蒼髪の少女と顔が似ている青髪の女は、少女の目の前に浮遊し。


「姉さんには関係ないから」


「完璧主義でいるのもいいけど、たまには気を緩めたらいいのに」


「私には、そんなことは許されないの」


唇を噛み締め、今にも噛みちぎってしまいそうで悔しそうな顔をする妹に、姉さんと呼ばれる浮遊霊はその言葉を聞いて俯き少しの間の後に口を開く。


「……困ったことがあるなら、誰でもいいから頼るのよ?」


「分かってる」


「……私、もうそろそろ眠るわね」


「ではお嬢様、お風呂の後にお召し物を」


いつの間にか寝間着を持ってきていたメイドの方を見て、刃の中に戻って行った姉を鞘へとゆっくりと納め悔しそうな表情を変えることなく、寝間着を取り。


そこから場面は切り替わる。

時刻は不明、車も走らぬ夜更け。

都心より離れた、とある裏路地に其奴は居た。


そこに映る百を超える目玉と異形化した巨腕、そして何時かの時よりも肥大化した体。

その百の目を持つ怪物は、何に反応を示したのか。

人を食らい血塗れた口を上げて、無垢なる子供のように首を傾げ、暗き夜に輝く黄色き満月を不思議そうに首を傾げて、見つめるのだった。


「───?」



翌朝、少年と少女は同時に目を覚ます。

時刻は6:30。

赤の少年はいつも通り、布団から店主に引き剥がされながら起床し歯を磨いた後に朝食を食し終えた後に制服に着替え、デバイス内に承器(しょうき)を小型化することはなく。


黒い竹刀を入れる用の布へ黒く錆び付いた刀を入れ、肩にバックと背負いながら、いつもより早く外へ出て、店の前の看板をCLOSEからOPENへとひっくり返し。

その時点で時刻は7:30


いつも通りに学園へと向かっていく。


そして少女もまた、優雅な己の気品を崩さぬかのように焦ることはせず落ち着きながらも制服に着替え、自家用車のリアシートに座り、同じく学園へと向かっていく。


通学路と言うよりも街並みはいつも通りで、特に変わった様子もなく学園に着き、ほぼ同時に着いた両者は目を合わせる。


「……おはようございます」


蒼御は冷たい表情を保ったまま、相手の左腕を見て挨拶をするが三神は挨拶を返すことなく教室へ向かい、一人残された少女の後ろから声が聞こえ、それに振り向けば、いつもの二人がいる。

花火 蓮華と北風 南。


「よう、凍花」


「おはようございます、蒼御さん」


二人はいつも通りだ。

彼も変わっていない、休日たまたま会ったことが気に障ったのだろうか。

そんなことを考えながら、二人の友人と教室へと歩いていく、途中目に着いたのは昨日の犠牲者数と街の被害数、学園と言うより私達の2年C組の残数。


つまりは生き残り。

私たちはある意味の奴隷でもある、大人たちは何故か、契約族とのパスが繋がらないから私たちが代わりに戦うことになっている。

……と言うより、この世の常識だ。


そんなことを考えつつ教室に着けば、面識のある生徒と知らない生徒が混じり混じりで既に十五人ほど席に座っており。


「皆、居るな」


丁度私が教室に来て、机に座ったとほぼ同時に担任のルシファーが来た。

それ故に皆、顔が強ばる、伝えることは多いからこそ尚更だ。


「……各々、考えることは多いだろう。

だがこの程度で臆していられないのもまた事実であり、本日付けでA組、B組より十五人の生徒を2年C組第一部隊から第三部隊へと所属変更する」


それがここに座る十五人ということで、相も変わらず隣に座る彼。

三神 暁は全くの興味を示さず、何処か寂しげな表情で担任の方を見ているのみ。


「蒼御 凍花」


「は、はい!」


つい彼の方へ眼が行っていた為に、返事をするのが遅れたものの何とか周りから笑われたりなどはすることはなく、維持できている。

少しだけの安堵を覚えながら、椅子から立ち上がり担任の方へと歩いて行き隣で、気をつけ両手をしっかりと着けて立つ。


「知ってるものも多いだろうが紹介しよう、2年C組第一部隊隊長の蒼御 凍花だ」


そう紹介を受ければ、一つ皆へ礼を返し何人か知り合いの方へと微笑んで。


「これから一限から二限ので各部隊ブリーフィングを行い、今後の方針や災獄出現時の担当区域、その他などと言ったことを決めてもらう」


その言葉の後に、朝の簡易BF(ブリーフィング)は終了し、授業開始までの休憩時間を迎えるのだった。

「次回予告」


BFをそれぞれの部隊長を中心で行う中。

第一部隊は何となく嫌悪な雰囲気が漂っていた。


左腕の青年、三神暁

完璧主義者、蒼御凍花

不良感?、花火蓮華

慌てるオペレーター、北風南

第一部隊に新たに配属された、ふたり組。


なかなかに打ち解けることの無い、第一部隊。

今後の作戦は一体全体どうなるのか……。


次回

「彼は誰の紅 蒼く咲く凍りの花」

第七話:いざこざ


「まぁ、いざこざも青春のうちだと先生は思ってるんだけどなぁ……」

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