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第五話,告白

その夜…

(どうして!どうして佐藤君私に振り向いてくれないの…)

櫻花は夜、布団の中で1人泣いていた。


その姿は誰にも見られていないが、彼女の涙で布団はかなり濡れていた。

洋介が振り向いてくれない事にかなりのショックをうけているである。

おまけに洋介とくっつきそうなのはイタ公だ。



いろいろあってイタリア人が嫌いな櫻花はそれが許せなかった。

しかしぶっ殺す勇気なんてあるわけがない。

やはり合法的に洋介とくっつきたかった。

(……洋介…)


もはや彼女の頭の中では佐藤君ではなく洋介と呼ぶほど、ナチの洋介が好きであった…

(洋介……たとえナチスが好きだとしても……私は嫌いになんかならないよ……洋介…)

その夜、彼女がなにをしたかは、ちょっとあれなのにで言わない事にする。



*翌日*


「よし!」


「ちょ!田端先生なんすかその格好!?」

洋介が思わず突っ込んでしまった、今日の田端先生の服装は昨日のチンピラではなく、国民服であった。


「いや、機能俺職務質問されただろ?その反省だ」


「いや、それでも十分怪しいでしょ!」


「ネオナチにいわれたかねぇよ」


「ノイエ・ナチスです!!間違えないでくださいよドイッチュラントの人も怒りますよ!!とりあえず俺は職務質問されても知りません」

公の場では例の服を自重している洋介。

その理由は職務質問される事だ。


さすがにあの時武器をもって戦ったときは冷や汗だらだらであった。

しかし幸い彼は警察沙汰する事はなかった。



んでしばらく田端先生を監視していたが…

「ちょっと君、職務質問だがいいか?」


「えっ?待ってくださいよ私どうみても教師でしょ?」


「いやあんたどうみても教師じゃないだろ!」

やっぱりかと思って洋介は見ていた。

その時であった。


「おい洋介!!人民解放高校の奴らにうちの学校の奴…ってか櫻花ちゃんがつかまってるぞ!!」


「はぁ?人民解放学校って某中華民国を追い出したあの国の洗脳機関じゃないのか?」


「とにかくお前喧嘩強いだろ!!このままじゃ修学旅行続かないぞ!!」


「しょうがねーな」

洋介は袖をめくって走っていった。

ホテルの裏に回ると確かに怪しげな奴らに櫻花が捕らえられていた。


「ふふふ、日本人やわらかくてキモチイイの言、我々中国人の愛人になるべしよ」


「いやぁ…」

人民解放高校の男3人は櫻花にセクハラしていた。

(……イデオロギー的な事じゃなくてそっちか……だが奴らは性犯罪者。収容所に送らなければ!!)

「国民突撃隊、行くぞ!!」

今日の洋介は国民突撃隊の気分らしい。


「ヒットラー!!ジーク・ハイル!!」

そう叫んだ後走って男達のほうに向っていった。


「なんだ奴は?」


「おい、近所の春日部第一高校のナチ気取りの野郎じゃないか?」


「まさか自分の高校の奴がセクハラされようとしているからか?」


「冗談じゃゃない、我らニポンジンレイプするまで帰らないアルよ!!!だってかわいいもん!!」


「行くぞ!!かかれー!!」

人民解放高校の3人は一度櫻花を放して洋介のほうにむかっていった。


「当時中国とドイツは中独合作により仲間であった!!しかし総統は日本を選んだ!!すなわち中国より日本のほうが強いというわけだ!!ましてやその中国とは中華民国!!貴様ら人民共和国の人間ではない!!」

バキィ!ドカァ!ドスッ!


「うう!!」


「げぇ!!」


「アッー!」

ドサッ バサッ ドテッ…


洋介は過去の歴史と自分の考えている事を主張しながら3人の中国人をあっさりと倒した。

ちなみに中独合作は本当に行われていたもので中国の近代化に貢献したがヒトラーは日本のほうが頼りになると言い始め結局なかったことになっている。



しかし相手を日本に切り替えた所経済効果ははるかに小さくなってしまった。

ただしドイツ製兵器をつかっているにもかかわらず実力では日本軍のほうが上であった。

(結果的にはアメリカ・イギリス・ソ連などによって敗北に追い詰められたが)


「………よ、洋介?」


「えっ?」

その時、突然下の名前で呼ばれた事に洋介は意外そうな表情で櫻花のほうを見た。


「あ…・・・ありがとう…」


「…それよか大丈夫か?」


「うん」

櫻花は元気そうであった。

「…洋介?」


「なんだ?」


「……ごめん、迷惑かけて」


「別にいい、戦うのは慣れてるし」


「ありがと…」

櫻花は洋介にくっついた。


「!?」

洋介は少しびっくりした。

「…どうした?」


「……別に、いいでしょ?」


「…しょうがない奴だ、まあお前の場合変な奴に連れ去られる率が高いからな」


「じゃあ、いてもいい?」


「文句はないよ」


「ありがと…」

それは、告白には見えないものだ。

しかしこれは、事実上の告白であった。



たとえノイエ・ナチスであろうとも、生きていれば一度は必ずいい事がある。

彼は今回、戦いの後にそれを実感したのであった。

やはり、女も同じ民族同士が一番だと感じた。


たとえ自分らが総統目線から二流民族だとしても……



これは、いつのまにかノイエ・ナチスになってしまった男の闘争とそして愛(?)の物語であった…

まだまだ高校生活は先がある、が彼らはきっと、幸せをつかむだろう。


3ヶ月放置した挙句まさかの最終回でごめんなさい。

でもご愛読ありがとうございました。

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