第二話,優しい洋介・大爆発櫻花
「おめえら!!修学旅行だ!はりきって行くぞ!」
…ということで修学旅行があるのだ。
場所はあちこち、だがもちろん京都へは行く。
ついでに作者の趣味で呉へも行く!(←勝手に)
前日は2年生の党員がパンツァーリートで送られ大日本維新同志会は陸軍分列行進曲で送られた。
一方共産主義勢力はもちろん、インターナショナルで送られた。
っで、櫻花は修学旅行で洋介に近づこうと、計画をたてていた。
「佐藤君…たとえナチスでも私は…」
思想は関係ないらしい。
*翌日*
東京駅-
「…と、全員いるな」
どうでもいい点呼が行われている。
「いいか?団体じゃないんだから一部の車両には一般のお客さんもいる。失礼のないようにな」
…というふうに先生は注意する。大体はこれに反する事をする人はいないが。
「ねえ洋介?」
「なんだ?サヴォイアのお姫様?」
普通に揺られながら座っていた洋介に突如話をかけてきたのは何故かイタリアから留学してきたというフランチェスカ・サヴォイア。
サヴォイア家の人間である。名前からわかる通り女性。
ただしイタリアで相当いじめられていたらしく、家の方針で「だったら日本へ行かせよう、日本人は馬鹿だからただお姫様だといえば納得するだろ」ということで日本にきたのであった。
(う〜ん、実にありえない話)
「暇だから…P○Pで遊ぼうぜ!」
ちょっと男っぽい口調で喋るのが特徴である。
「お前な…P○Pは持ってくんな、常識的に考えて不要物だろ」
「え〜、いいじゃんかぁ。洋介だって我が闘争とか総統閣下の写真とかナチスワッペンとか持って来てるし、大体学校であの服装でいること自体校則違反だよ」
「お前だってサヴォイア家の紋章つけてるんじゃねーぞ」
フランチェスカは日本では人気者だった。
特に女子からは憧れの的だった(お姫様的な意味で)
だがそんな彼女がネオナチの洋介と仲良しなのは誰もが不思議に思うことだった。
そして彼女と敵対する人物が1人いた。
「このぉ…いちゃいちゃしやがってあのイタ公…」
櫻花である。恋心ほ燃やす櫻花は洋介と仲良しのフランチェスカを「敵」と認識していた。
(櫻花の敵味方識別装置によると)
なのでこんな事も…
*回想*
「なに?なにか用かな?」
なにも知らないフランチェスカは厳しい口調で櫻花に屋上へ呼び出されたのはなぜと困っていた。
「いい、質問に答えて」
「佐藤洋介っていう男とはいつからつきあってるわけ?」
「え?やだな…つきあってないよ」
「ふ〜ん、じゃあなんで何時も一緒にいるわけ?」
「さあ?」
「じゃあ逆にきくけど貴女はなんで洋介の事についてそんな必死なの?まっさか好きなわけじゃないよな?」
いつもの調子でなにか腹立つけどでも憎めないような顔で櫻花に質問した。
「それは…」
「わかった、この前助けてもらったからだ。いいよね私もあんなふうに助けられたいなぁ」
「じゃあ」
「え?ちょっと待ちなさいよ!…」
フランチェスカは結局その場から立ち去ってしまい、櫻花はこの時「イタ公め!!」と大声で叫んだ。
*現実*
そんな感じで現在も敵対中である。
新幹線は京都へ到着、1日目はここに止まるのである。
そんでもってついでに歴史的建造物を見学したりしなかったりするのである。
京都にあるものは皆さん大抵ご存知かと思いますのでここはカット。とりあえず1日目のホテルへスキップします。
*ホテル*
(なんでイタ公と同じ部屋なのよ…)
櫻花が嫌がるわけ、そう部屋がフランチェスカと一緒だからである。
そのフランチェスカはほかの女子と楽しそうに会話していた。
っで男子は…
洋介は他4名と一緒の部屋であった。
この4名とは友達である。
「…ちょ!!我が闘争が!!」
「なんだ?悪いか?」
「いや別に…でも先生見つかったら大変だな」
「頼むからそんなことのないようにな、俺らまで巻き添えになるから」
「はいはい」
「洋介、これヒトラーの写真じゃないか…?」
「そうだ、尊敬する総統閣下の写真は常に携帯している」
「ハハハ…さすがだ!俺は逆におめえを尊敬すっぞ!」
…と友の1人が孫○空風味に言う。
その後晩飯はがやがやあーあーだったり。風呂は皆さんの修学旅行時の記憶をイメージしていただければな感じで、時は過ぎていった。
*入浴後*
「ん?サヴォイアのお姫様?1人でなにしてるんだ?」
「え?う〜ん、なんとなく外の風景を見てた」
「あとできれば名前で呼んで、お姫様ってなんか恥ずかしいから」
「了解した、じゃあフランチェスカ」
と呼ぶと急にフランチェスカは顔を赤くした。
「そそ…そんないきなり…」
外国人の名字と名前の位置は日本人と逆である。
「だって名前で呼べっていったのはお前だろ?」
「それよりこれ飲むか?」
洋介が差し出したものはそこの自販機で買った缶ジュースである。
ファ○タのグレープだがこれがフランチェスカのお気に入りである。
「あ、ありがと」
「…洋介って優しいよね、やっぱり日本人って馬鹿だから?」
「どういう事だ?」
逆に質問すると何故かフランチェスカは泣き始めた。
洋介は回りに誰もいないことを確認してあわてた様子でなんか悪い事言ったか的に事をフランチェスカに言った。
「いや…いいのこっちのことだから…」
「どうした?」
「…ちょっと…イタリアでの記憶が…」
「…そうか、あれか」
洋介はフランチェスカのイタリアでの事を知る唯一の人物である。
ネオナチ、というだけで洋介もただの人間であり相手がアーリア人種じゃなくとも恋はしてしまうのであった。
洋介がフランチェスカにやたらと優しいのは日本でフランチェスカがそんな目にあわないようにする為であった。
基本は心優しい男であった。
「洋介ぇ…」
「泣くな、俺が泣かした事にされたら党の存亡にかかわるからさ…」
「うん」
「ったく、めんこい奴だ」
まるで泣いている妹をなぐさめる兄のようであった。
一方その様子を見ていた櫻花の火山は大噴火、町が一つ地図から消えるほど怒っていた。
「イタ公!!!!殺す!!!」
「ちょっと櫻花落ち着いて!!」
「ダメよ殺人だけはダメよ!!」
必死で止める友達、ご苦労である。
続く!かも…
次回予告っぽいの:
さて先日の様子を見て怒っている櫻花。
洋介の気を自分にむけようと大攻勢(求愛的な意味で)をしかけようとした。