表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

もうすぐ

作者: 能美裕哉

これは、作者がおつかいという名のパシリに行かされたときな見かけた男の子がモデルです。


 「元基げんきくんはもうすぐでお兄ちゃんになるんだから、お兄ちゃんらしく、ね?」

 最近、そういう風にママやパパや、近所のおばさんたちが言う。

 ……お兄ちゃんらしくって何?

もっとしっかりしろってこと?

ぼくは今までずっと一人っ子で、きょうだいがいる友達がとてもうらやましかった。

だって、ママやパパがいなかったら一人なんだよ?

おるすばんのとき、どんなにコワい思いをしているか、わかる?

 いつもママとパパがいて、あたたかくてたまにきびしい感じがするぼくが住んでいる家が、急にとてもキョウダイな、ウルトラマンのテキみたいな、とてもコワいものに変わっちゃうの。

それで、ぼくのことをじろりとにらんでこう言うんだ。

『どうせ、おまえはママやパパがいないと、泣くくせに、強がってるんだろう』

って。

たしかに、ぼくがママに怒っていつもいっしょに行く近所のスーパーにママにさそわれてもイヤだって言って、家でこうしているんだってことはジュウブンわかってる。

本当はぼくが悪いってことも。

 でもそのテキの前だと、ママの前で思ってた、ママが悪いってことがまるで夏のアイスみたいに溶けていっちゃうんだ。

 ぼくはもうすぐで小学生になる。

今まで通ってた幼稚園とはもうお別れ。やさしくて、たまに怒ると怖い先生や、ケンカもするけどとっても好きな友だち。

飛行機のすべり台や、小さなお山、よく通ったトンネル、よくだれがいちばん早くのぼれるがタイケツしたジャングルジム、手をドロドロにしたすなば。

みんなみんな、とても大切なもの。

みんなとさよならしなくちゃいけないんだ。

 あと、あたらしくできるぼくのきょうだいをむかえないといけないんだ。

ずっと、ほしかったきょうだい。

 ゼッタイにかわいいにちがいない!

だから、ぼくがその子を守らないといけないんだ。

もうすぐお兄ちゃんになるから。

だから、

「元基、嫌いでもピーマン食べなさい!」

 ぼくのあたらしいきょうだいにわらわれないように、このキョウダイなテキに立ち向かわなくてはいけないのだ!



しろはねげんき!

ただいまよりテキをたおし、キョウカンのシジにシタガい、世界を平和にさせてみせます!



「元基、偉いね!さすがもうすぐ小学生でお兄ちゃん!」

 ママとパパが拍手しながらうれしそうにぼくのからになったおさらをみた。

キョウカン!

ぼくはテキをたおしてみせました!

だから、無事にぼくのきょうだいがうまれてくれるようにいっしょに願ってください!

かなでもこんなに頼もしいお兄ちゃんでうれしいと思うよ!」

「かなで?」

「元基のあたらしいきょうだいだよ。奏ちゃんっていうんだよ!」



 かなでちゃん。

はじめまして。

君のお兄ちゃんのしろはねげんきだよ。

これから、よろしくね!


なんか、こんなのでいいのか、ガタガタしております。定期テストの前にこんなことやっていいのか!?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言]     子供心がうまく描かれていたと思います。兄になろうとする気持ちとか、わかりやすくていいですね。  自分も弟がいるのですが、生まれる前こんな感じだったよな〜と振り返ってみたり。 そ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ