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大会です!

宜しくお願いします!

最近は日々が充実している


裁判は週に1回あれば多い方だし


暇な日はクレア家に行けばキースは笑顔だし


ホットドッグを持ち帰れば教会員は俺を褒め称えるし


あれ?


クレア家の比率多くない?


あれ?実は全然充実してないんじゃ...


そうだ!


息抜きができていない!


なんならクレア家も仕事っちゃ仕事みたいなもんだし?


俺仕事づくめじゃん!


だめだめ。


前世でも社畜な仕事ぶりだったけど


今世では楽に楽しく生きたい


そのためには...


ジャイロが必須だ。













実はあのカジノ以来ジャイロには会っていない


もう丸々3カ月位だ。


それまでは週に2、3回は街で会ったのにおかしい。


っていう事をキースに相談したら


「あぁ、ジャイロさんは今忙しいはずですからね。」


あっさりと答える。


ま、まさかキース!


ジャイロを...


「やめなさい!人聞きの悪い。私は何もしていませんよ。単純に彼の問題です。一生を左右するような大事な時期ですから」


ん?


なにあいつ結婚でもすんの?


「それも一生を左右するでしょうが、彼はまだ学生です。結婚は先でしょう。武闘大会があるんですよ。王立学院のみではなくこの東大陸の大半の学生が参加する大きな大会が」


大会かぁ


へぇ学生らしくていいんじゃない?


「興味なさそうですね...彼はああ見えて王立学院の代表の1人にも選ばれている騎士見習いですから。気合いも入るでしょう。なんせ上位入賞を果たせば高確率でジョブが進化しますからね。」


ほえー


ジャイロも柄にもなく頑張ってんだなー


「ええ、遠征で練習試合も多くこなしてると聞きます。本来は暫く会えない事をブラド神官に伝えるつもりでカジノに行ったんでしょうが、誰かさんが問題を起こすからうやむやになってしまったんでしょう」


そいつはけしからんな!


問題を起こすような輩は...俺やん!


もう反省してるからね?


ね?


「でもまあ近日中には帰ってくると思いますよ?大会はこの街で行いますし、その際には挨拶にもくるでしょう」


ふーん


まあ頑張って入賞出来ればいいね。


「他人事のようにしてますが、審査員としてブラド神官も大会には出席しますからね?」


え?


そうなの?


「やっぱり...先月渡した資料、読んで下さいとお願いしましたよね?何してたんですか?」


し、資料?


もらったっけ?


ホラ!最近忙しかったじゃない?


仕事仕事だったから、仕方ない!


そう仕方ないんだよ!


「ついさっきまで「バニーちゃんに会いたいなぁ...」とか考えながら寝そべってたでしょう!?さっさと読みなさい!」


酷い!


勝手に心読まないでよね!


「文句は仕事してから言いなさい!それとも...」


はい!


はいはーい!


今すぐ読みます!


読みますから、お、お尻は勘弁してね?


あ、ダメ!


やめっ...あああああああああ!!!!











お尻の痛みに泣きながら資料を読む


ふむ。


参加人数は約500人


各学院からの代表はそれぞれ5人


結構規模でかいじゃん。


100校って多くない?


そんな学校あんの?


てかなんでこの街なんだよ...


王都近いんだから王都でやれよ...


と思ったらこの王立学院が主催だった。


しかも、大会3日かけてやるのかよ...


長えよ!


3日もこの炎天下の中外にいんの?


俺5歳だよ?


もっとこう、魔術で涼しい部屋の中とかでやろうよ


うん!


それがいい!


絶対選手にパフォーマンスもあがるよ!


はぁ。


やだなぁ。


これ終わったらカジノ連れてってもらおう...










お昼頃


お腹が空いたのでクレア婆さんの店に行く


めちゃ並んでた。


割込みは良くないので最後尾に並ぶと


すぐに後ろにも人が並ぶ


あれ?


ジャイロじゃん


「よぉ。調子はどうだブラド?俺が居ない間に面白い事してたみてえじゃねえか。」


ジャイロはこっちを覗き込みながら言う


「まあぼちぼちだよ。そっちは大会に向けてどうなんだ?入賞できそうか?」


ジャイロは自信満々に答える


「入賞は問題ねえな。だが優勝は厳しい。1人とんでもねえのがいんだよ。」


ああ、それは資料見たからわかる


1人だけ見習いの枠を越えた奴がいたな


「アルス、同じ学院の一位の代表だ。同じ学院の奴は出来るだけ後半にあたるよう組まれてるが、あいつに早くにあたったら入賞もできねえかもしんねえな。」


まあその辺は大丈夫だろ


俺もう組み合わせみたし


順調にどっちも勝ち上がればあたるのは決勝戦だ


「ほーん。そいつそんな強いの?」


とりあえずとぼける


流石に知り合いだから教えました!ってなったら尻叩きでは済まない


俺は尻を大事にしたい


「強えな。少なくともあいつが負けたとこなんて見た事ねえな。」


ふむ


「ならそいつの得意分野で戦わない方がいいな。そいつの苦手分野で攻めればいいんじゃね?ジャイロは騎士見習いだろ?突出した部分はないけど攻防のバランスも魔術の適性もある。戦い方はあるんじゃないか?」


ジャイロは首をふる


「あいつに限ってはねえよ。戦士だかんな、魔術は使えねえが学院の見習い魔術士10人の攻撃も受け流す。騎士見習いの魔術じゃ陽動にもならねえよ」


うん


諦めろ!


無理なもんは無理。


しゃーないな


「ブラドもくんだろ?なら最後まで足掻く姿見ててくれよな。」


ふむ


「んじゃ、そいつに勝ったらカジノ奢ってやる。」


「それいつもじゃねえか!しかもブラドが行きたいだけだろうが!」


ん?


いいじゃん奢り


まあ負けても俺が出すけど


うーんそうだなぁ


「んじゃ、勝ったら悪い事じゃなきゃなんでも言う事一個聞いてやる。そんかし負けたら俺の言う事一個聞け。それでいいか?」


多分負けるし


負けたらカジノに連れてってもらおう


「んじゃ負けらんねえな?確かに約束したぜ?」


笑顔が怖い


こいつやっぱチンピラだわ












そうこうしているうちに自分達の番になり全品3個ずつ買った。


俺とジャイロとキースの分だ


キースは最近忙しそうに教会で書類と戦っている


なにやら大変そうなのでここらで機嫌をとっておこう


ジャイロは初めてということで全部買っとく


こいつ食うしな


俺は夕飯の分も含めて買っておく


これがないと夕飯は野菜もりもりを食わされる


緑の悪魔キースに


近くの空き地に2人で腰掛け


焼きそばパンをくう


改良を重ねた焼きそばパンは初期の頃とは大きく異なる


最初はナポリタンと同じパスタ麺だったが


今ではさらに細い縮れ麺だ


その上青のりまでついている力作だ。


紅生姜があれば最高なんだが...


まあないものは仕方ない


ジャイロはペロリと3つ食ってた


美味いってさ


良かったな。


「んで、いつもどんな感じに負けんの?」


暇潰しにこいつの負けっぷりを聞こう


「ん?なんかアドバイスしてくれんのか?まあいいけどよ。アルスは動きに無駄がねえ。その全ての攻撃は次に繋がってる。守っててもいずれやられるし、攻撃に転じてもタイミングが読まれる。あいつに攻撃を当てた事すらねえな。」


絶望じゃんか


でも逆に


「自分の攻撃が読まれるならあえて攻撃食らってみれば?相打ち狙いの玉砕覚悟。次の攻撃も考えてるなた牽制の一撃とかで深く食らったら逆に動揺すんじゃね?」


素人考えで適当に言ってみる


すると


「...悪くねえかもしんねえな。最初の一撃に全てを込めて叩き込む。そこまではバレねえように牽制をいつも通りにすれば...裏をかけるかもしんねえな?」


あれ?


まあジャイロがいいと思うならやればいいよ









そんなこんなしてたら大会当日を迎えた


あぁ、マジで暑い


絶対俺いらなくね?


そんな事を思って始まった大会だが


蓋を開ければかつてない大事件がブラドを襲う事になるが、まだその事をブラドは知らない


明日からは更新ちょっと落ち着きます。

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