裁判です!
よろしくお願いします!
[テクノブレイク]
対象に触れる事で対象の最も強かった快楽を再現するスキル
・1度発動させればいつでも再発動可能
・条件をつけて発動させる事も可能
・自身の居ない所で発動してもどのタイミングで発動したかわかる
・の部分は自分で何度か実験させてもらった結果だ。
尊い犠牲...若き神官見習い達は既に虫の息だ。
しかしこれは凄いな!
対象を他に移すと以前の対象が外れてしまうのが残念だが...
因みにスキル名を言っても誰も意味がわからない事が1番嬉しかった。
このスキルを神官に報告するとすぐさま実験が行われた
なんでも罪人がいてそれの裁判なんだとか
強姦魔らしく、証拠はいっぱいあるが本人は否定しているらしい
本人が否定する以上、裁判官を呼ぶ決まりらしく教会はそれに人を派遣する
ふむ
これはブレイクしてもらうしか無いな!
そうして裁判場に行くと見るからに強姦魔な毛むくじゃらな男がいた。
けむくじゃら、ってか獣人だ。
犬耳が可愛いが顔つきは凶悪だ。
手錠が無ければ近づきたくない。
あの犬耳、そこのお姉さんに...
いかんいかん!
初仕事だ。
これが成功するかしないかで
下手したら教会を追われるかもしれない
俺は裁判官だと名乗ると前に出る
するとけむくじゃらが言った
「てめえみてえなガキになにがわかる?俺は無実だつってんだよ!はめられたんだ!頼むから神官クラスを呼んでくれよ!」
ガキとはなんだ!
確かに見た目は小さくて息子も小さい
しかし中身はお前の倍近く生きてるおっさんだ!
とは言えないので普通に名乗る
「私はブラド、新米ではありますが神官です。よろしくどうぞ」
挨拶とかわからんかったから適当に言った
どうせこいつが犯人だろ
派手に逝っちまいな?
「それではこれより裁判を行います。スキルにて嘘をつけば発動するようにこの男に仕掛けます。いくつか質問しますので決して嘘はつかないでくださいね?」
言うと大人しくなったけむくじゃらに手を触れる
ん...こいつ臭い!
「ではまず、今回の被害者の事を知っていますか?」
けむくじゃらは答える
「知ってるよ!いつも香水振りまいて臭え女、そこにいる貴族の娘、ジャネットだ」
ふむ。
発動しなかったな。
では
「そのジャネットさんを強姦しましたか?」
さあ
逝っちまいな!
「だからしてねえっつってんだろ?嵌められたんだよ!酒場で飲んで、起きたら宿にいた。朝になったら連行されてここにいる!何度も何度もそう言ってんだよ!信じてくれよ!」
...あれ?
おかしいな。
発動しない。
こいつマジで無実か。
「貴方のお名前は?」
「ジャイロだ。」
ふむ
そいつぁ裏で薬とか作ってそうな名前だな。
「ジャイロ、貴方は無実ですね。」
言うと周りからバッシング飛び交う
やれ嘘ついてんじゃねーとか
まともな神官を呼べーとか
死刑だーとか
うるせえな
こいつマジで無実なんだよ。
「それでは、尋問の対象を変えましょう。ジャネットさん、こちらに来てください。」
んえ?
神官さん、まだやんの?
てか女性...
やろう!
決して邪な考えなわけじゃない。
ジャイロを救いたいだけだ!!
「な、なんで私が?そいつが犯人なんだからおしまいでしょう?ガキの言う事なんかあてにならないわ!」
言っとけ言っとけ
もうすぐ天国に連れてったるからな?
「神官は伊達や酔狂でなれるものではありません。彼は歴とした神官。彼が言うならば間違いなくジャイロさんは無実です。しかしそれではあなた方との主張が異なる。捕まりたく無ければ今すぐここに来なさい!」
こえーよ!
神官さんが1番こえーよ!
おずおずと座り落ち着きのないジャネットさん
おっぱいすげーな
ここはおっぱいに触れたいが、神官さんの目がある
肩辺りで手を打っとくか
「先程と同じくいくつか質問をします。質問に嘘をつけばスキルが発動し、貴女を襲うでしょう。真実をお伝え下さい。」
いいな?
わかってるな?
「ではまず貴女はジャイロさんに襲われましたか?」
いけね、焦らすつもりが耐えられんかった
いきなし本命を...
「そうよ!私はジャイロに襲われ...あっっあああああああああああああああ!!ダメェえええええっ!!!」
俺はびっしょり水浸しになった。
その後もいくつか質問をしたが、残念ながら真実を述べた
同じ学院内に通うジャイロがいつもうるさくて気に食わなかった
何度も同じ事を言われて腹が立った
それで酒屋で睡眠薬を入れて宿屋に寝かせ、その部屋から半裸で飛び出す、という芝居をしたらしい
強姦未遂なら自身の名誉も傷付かず、ジャイロを退学にできる
そう思ったらしい。
普段は神官クラスは滅多にいないため油断していたが、たまたま今回俺の教育の関係で神官さんが残ってたので不安はあったとのことだが
女って怖いな。
ジャイロ
お前は見た目は強姦魔だし
身体は臭い
けれど嘘は言わなかったな。
お前のお陰で良いもん見れたよ。
ありがとな
ほんで裁判が終わって教会に帰ろうとすると
ジャイロが追いかけてきた
まだなんかあんのかよ。
うわ、近い近い近い!
怖い怖い!
「神官様っ!俺が悪かった。舐めた事いってすいませんしたっ!俺、あんたのお陰で学院に通えます。本当にありがとうございましたっ!」
あ、なんだ。
お礼か。
俺コイツに悪いことしてないもんな。
「うん、良かったね。でもお酒飲み過ぎには注意しろよ?次も嵌められた時に俺がいるとは限らないからな?」
俺はまだ飲めないしな
この国のアルコールはかなり早く男女共に12歳からいける
早過ぎだろ!とおもったが農家なら10歳にもなれば立派に働くからこんなもんかなとも思った。
「はい!その時はブラド様を指名しますっ!」
いや酒を控えろよ!
まあいい。
「様付けはよしてくれ、神官でも5歳の成り立てだ。流石にキツイものがある。」
そう言うとジャイロは笑って俺の肩を叩いた。
痛えよ!
加減しろよ!
5歳だって言ってんだろ!
「そうかよ!ほんじゃまたな、ブラド!」
呼び捨てにしていいとは言ってないけど。
まあいっか
今日は変な1日だったなー
そんな事思ってたら神官さんが話しかけてきた
「ブラド神官、初の裁判お見事でした。貴方は間違いなく神官の力を宿した神の使い。今まで見誤っていた私をお許しください。」
ほえ?
同格なのに謝っちゃうの?
まあいっか、てかこの人名前なんて言うんだっけ?
「私の名前はキース・アーガイル。それと神官ではなく準神官ですよ、ブラド神官。」
キースさんかぁ
ってなんで!?
「私のスキルの中には心の表層を読むスキルがありまして、あくまで表層のみですし、対象に魔術で妨害や、心を閉ざされると読めないスキルですがブラド神官は非常に読みやすく...失礼しました。」
怖っ!
怖いよ!
んじゃ裁判の時も??
「いえ、裁判中は対象を被害者と加害者に割り振っていたためブラド神官に割く力は...申し訳ございません。」
いや、仕事中は仕事に専念しよ!
ね?
「ありがとうございます!今後は精一杯力を尽くす所存です。それではこれから宜しくお願いしますね?ブラド神官?」
とっても厄介なのが補佐神官になった。
キースさんはとても真面目です。