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バーチャル•ライフ  作者: キース・ノーヴァイス
2/3

火の都インフィニティ帝国〜!

「うわっ…暑い」


ここはインフィニティ帝国、灼熱に燃え盛る町だが景色はいい。しかしあまりにも温度が急変するので注意が必要な国。しかし、町の中に入れば意外と温度が変わるという。紅い目、燃え尽くすような色をしている騎竜も飛んでいる。


「うう…暑いね」


暑い…暑すぎて溶けてしまいそうだ、熱中症になってしまう、このままではやばいと思い、何かないかと探しているとギルド的な所を見つけた


「そうだ、あそこに行ってみようよ、多分涼しいと思うから」


俺がそう言うと柊花は何も言わずにただ頷くだけだった、相当暑いんだろうな、でも近くにギルド的なものがあってよかった


「よし、入ってみよう」


ギルド的なものに入ると人が沢山いた。

やっぱりギルドだ、ギルドとは冒険者に仕事を斡旋したり、支援をしたりする組織のことだ、右にはテーブルが置かれており、みんなはそこで寛いぎながら酒を飲んでいる、この世界では子供でも酒が飲めるという


左には大きな提示版があり、紙が沢山貼られてあった


おそらくクエスト募集の紙とかパーティー募集の紙だろう、とそんなことを言ってるとカウンターのお姉さんが


「いらっしゃいませー、ギルド登録のご希望のお客様ですか?」


と愛想よく言ってきた


「あ、はいそうです、登録には金掛かりますか?」


「今は無料で登録が可能になっております」

今はというと本当は有料なのか、でもこっちは勇者だから関係ない、寝泊まりできる宿屋も無料で済ませることができるまあ勇者だから


「では、ここにお名前と住んでる場所とかをご記入してください」


名前は咲夜で、住んでる場所は第13の宇宙の地球の日本の新潟っと、よし書けた


あっちはまだ書いているようだな、俺はペンを置いて辺りを見渡してみる、みんな鎧などを着ている、兵士とか騎士達が寛ぎながら話をしている、あれがパーティーってやつか


「あとで武器屋に行くか」


武器がなきゃ敵と戦えないしな、なんの武器がいいかな、剣でもいいけど弓を使ってみたいな、弓なら遠くまで射ることができるから初心者でも安心、しかも弓はスキルが多い。千里眼スキルや潜伏スキルなども使える


「次は職業を選んで下さい」


職業か…何があるかな


剣を扱う職業、剣士、騎士、竜騎士、聖騎士、ランサーなど


弓を扱う職業、アーチャー、ガンナー、竜騎兵、ドラグーンなど


盗賊系の職業、アサシン、シーフ、スパイなど


魔法を扱う職業、魔法使い、僧呂、ウィザード、リッチなどと色々な職業がある


「どれにするか迷うな」


剣士…主に刀剣を所得している。


「結構迷うね、1番強そうな職業がいいね」

と言うとカウンターのお姉さんが


「実は勇者専用の職業がありまして、万能という職業がございます。」


万能職業とは、名前の通りで剣•弓•槍•魔法と何でも扱うことができる特別な職業。


スキルも全部覚えられるという。まさに万能だ


「じゃあ俺は、その万能職業にしようかな」

「私は剣とか使いたくないから、弓と魔法がいいかな」


なんで剣を使いたくないのかと言うと魔物を討伐するときに直接敵に攻撃をしないといけない、つまり直接殺傷ということだ、でも魔法とか弓なら遠距離攻撃ができる。いくら万能でもこっちは初心者だしいきなり女の子が剣を使うっていうのも可哀想。


元々この世界にいる住民なら問題ないが


「2人とも、万能職業ですね、えっと、次は属性を決めましょう、ここに手を翳して下さい」


属性か…手を翳すだけでわかるのか、結構便利だな、手を翳してみるとどうやら機械らしいものがピコっという音がした。


「はい、これで属性がわかりました」


と、言ってカードを差し出してきた。


そのカードを見てみると…


「咲夜さんの属性、氷/光…え?!」


二つ持ちの属性!?これは凄いとギルド皆が驚いた。そんなに二つ持ち属性が珍しいのか?。


「二つ持ちの属性を持つとは流石です!」

そんなに珍しいのかな、次は柊花の属性を見てみる


「柊花さんの属性は水ですね、水属性というと回復系魔法とか沢山使えますよ」


それはありがたい、回復がないと死ぬからな、あとは仲間だ、ギルドに来たってことは仲間が必要だ。


「ご登録完了しました、あちらにクエスト提示版とパーティー募集があるので、そちらに行って下さい」


あ、そうかクエストか、俺らはまだランクがE、この世界のランクは


E•D•C•B•A•S•S➕•神


と、なっている。


「神ランク…これが最高ランクか、これを目指して頑張るか!」


「うん、がんばろ〜♪」


柊花が楽しそうにしてる、俺はそれを何気無く見ていたがやがて


「じゃあ、仲間を集めるから一旦、水の都アクアリウス帝国に戻ろう」


「あ、そうだね、でも戻るとテレポート石が無くなるね」


そうだな、あれは使い捨てアイテムだから使うと効果が発揮しなくなる、あれは店ではあまり売っていない貴重品、無駄なく使っていこう。


「でもさ、国王様が言ってたよね、ずる賢い魔法使いならそのテレポート石を復活させることができるって」


あー、確かにそんなこと言ってたな、柊花は魔法使いだからもしかしたらそういう芸当ができるかも知れない。


「柊花もできるんじゃない?」


「私は多分無理よ、そんなことできないもん」

と、ちょっと照れながら言った。まあ、まだこの世界に来てからあんま時間経ってないしな、とりあえず国王様の所に行きましょうか。


「じゃあ、アクアリウス帝国に戻ろうか」

「うん」



〜アクアリウス帝国〜


おぉ、戻った、数秒で戻れるって凄いな、流石テレポートだ


「そういえばさ、こっから入って来たんだよね、ここに始めてきたとき」


「そうだね」


今は木が邪魔で見えないが微かに扉が見える、魔物たちがその扉を開けたらやばいと思ったがどうやらここら辺は結界があるから大丈夫という


とりあえず、国王の所に行くか


〜お城〜


「国王様、ただいま帰りました」


国王様にそういうと


「おお、ちょうどいい、君たちの仲間が今丁度ここ来たのだ」


綾崎君と因幡君か…あいつら来たか、この世界を驚いているだろうな


「今彼らをここに来るようにと呼んだ、少し時間がかかるじゃろうからしばらく寛ぎたまえ、あ、そうだこのお城を一周してみたらどうじゃろうか」


お城を一周か、かなり時間がかかりそうだが


「ここの案内人を紹介しよう、彼はこの城の執事長であり、名はマドル•クレフィセントじゃ」


「よろしくお願いします」


執事長か…かっこいいな、しかも身長が高い、180cmあるな


「では、お城の中を案内しましょう、足元に気をつけて」


ちょっと執事長に惚れてしまった


〜お城の中ー案内ー〜


「こちらは、守護竜を描いた壁画があります」


すげぇ、あれ、この絵もしかしてあの扉の近くの場所か


「なんか、見たことあるような場所だね」


やっぱり柊花も気づいていたんだ、絵の下の方を見てみるとサインみたいのが書かれてた


氷の守護竜 キース•ノーヴァイス


「この守護竜って一体何者なんですか?」

「この竜はねここの宇宙全体を護る神様なんだ、実際にいる神でね」


この世界の守護竜…この世界には3体の守護竜がいるそうだ


氷の守護竜キース、光の守護竜スーフィア、闇の守護竜ギーラ


主にこの守護竜達がここの世界を護っている、ファンタジー世界ならよくありそうな話だ。


「で、こちらは国王様の壁画です」


国王様だ、若いときに描かれた壁画かな、油で描いたせいか絵の具が飛び散っている


「国王様の名前、やっぱりポセイドンだ」

どうも似てると思ったらやっぱそうか


ポセイドンとは三つ又の矛を手に持った海神のこと、圧倒的な強さを誇りみんなから結構恐れられていたが、ここ最近、悪魔たちが暴れだし、ポセイドンはそれを止めようとしたが悪魔の呪いを受け常に衰弱状態にされてしまった。悲しい話だ。早くあの悪魔たちを倒さなければ


「あ、仲間達が来たようなので国王様の所に戻りましょう」


どうやって、その情報を入手したのか、テレパシーとかかな?だとすると凄い。


確かスキルに心読スキルってあったな、人の心とかを読めちゃうという恐ろしいスキルだ、こんなのが現実にいたら怖い


と、そんなことを思っていると国王様がいる部屋に着いた


「おお、咲夜じゃないか、こんなところでなにやってるんだ」

と笑いながら言ってきたのは俺の親友、因幡白兎いなば はくとだ、


「まさか、こんな世界があったとはね」


彼は、綾崎和多留あやさき わたる


意外と真面目で、幽霊とかを信じない奴だ


「2人ともお久しぶり〜」


「柊花ちゃんもいたんだ、ラブラブだねー」

「うるさいな〜」


こいつ、ぶっ飛ばしてやろうかと思ったが今はそれどころじゃない


「ははは、君たち仲がいいな、で、君たちをここに呼んだ理由は知ってるかな?」

と国王様が少し笑いながら言うと


「悪魔討伐でしょ?さっさと倒して帰ろうぜ」

「いや、悪魔討伐はそんなにあまくはない、彼らは非常に強い、だから君たちを呼んできたのだ」


ふむ、俺らは勇者だからな、地球代表として選ばれたのだ、選ばれたからにはちゃんと成し遂げないとならない


「とりあえず、火の都インフィニティに行きなさい、ここにテレポート石がある、これを使いなさい」


国王様からテレポート石を5個貰った。しばらくはテレポートに困らないだろう


「なに、また移動するのかよ、だりぃな」

「仕方ないでしょ、ほら、行くわよ」


「「へーい」」

と言い、お城から出ようとしたが


「いや、待て、今日はもう遅いから明日にしなさい」


と呼び止められた、まあ、今日やることではないし、そんなに焦らなくてもいいか。


とりあえず今日は宿屋に泊まって行くか


「腹減ったな〜、飯が食いたい」


もう7時か、ギルドには食事ができる所があるからそこで済ませよう。



〜ギルドにて〜


「うおおお、肉だぁぁ、うめぇ」


因幡は肉をむしゃぶりつきながら言ってる。

「はくちゃん、御行儀が悪いわよ」


柊花はそういいながら因幡にティッシュを渡した。


「確かに美味いなこの肉、地球では無いぞ」


確かにこんな美味い肉は地球には無い、しかし、何の肉だろう、店の人に聞いてみるとこれはどうやらオークの肉のようだ。


オークの肉は油が多く少し苦味もあるが美味い、この世界ではかなりの人気を誇る。しかも値段が安い


「この肉地球に持ち帰りたいわ〜」


と、因幡がバカなことを言ってくる。


「お代わりくれ〜」


どんどん肉がこちらのテーブルに送り込まれてくる、一体肉をどのくらい食うんだろうか、いくら勇者だろうが、食事には金がかかる、もし金欠になってしまう


「おいおい、食べるのはそこらへんにして早く風呂入ろうぜ」


そうそう、この世界にも風呂がある、しかし温泉だからかなりの人がきて常に満員状態になって入れないときがある、もちろん男子と女子は別々


「え〜、もう少し食ってか…」


「「「だめ!」」」


とにかく因幡を止めないと


「ちぇっ、まあいいかしばらくこの世界にいるんだし、あ、そうだ明日クエストやらない?」


「いいね、金も無いし」


「ああ、そうだな、もう少しで金欠だからな、誰かさんのせいで」


「誰が金を沢山使ったんだろう」


「「「お前だよ!」」」


もう金貨を5枚使ってしまった、残り半分

とりあえず風呂に入るとするか


「温泉ってさ、混浴?」


綾崎が唐突に言ってきた


「え、いや男女別々だよ」


と言ったら残念そうに下を向いていた


「綾崎くん、なんかいらやしい」


と、柊花に言われ余計に落ち込んでた



〜温泉〜



「「「うぉぉ、風呂場でけぇ!」」」

と三人同時に叫んだ。確かにでかい、ライオンがこちらを見ながら口から水をだしてる


「かなりの高級な温泉じゃないか?なんでこういうのがギルドにあるんだ」


しかし、2人はそれよりも呆然としてたので返事もできなかった。


凄い、ただその言葉だけしか思い浮かばなかった。


「と、とりあえず入ろうぜ」


俺は先に身体と髪を洗い、そのあと湯船に入った。


「ふぅ…」


かなり癒やされる、日本人は風呂好きだから余計だ、俺は日本で有名な温泉、箱○温泉に行っていたが、それ以上に癒やされる


「いや〜癒やされるねー」


「そうだな、こっちは長旅で疲れたしゆっくり湯船に浸かって癒やされるとするか」

この世界に来て1日が経ったが、ここの住人のように普通にこの世界を寛いでいる、元は悪魔討伐の理由で来たのだがその目的を忘れるかのように…



俺は温泉から出るとすぐに宿屋に行く準備をしようとしたが、疲れたのでこのギルドに売ってある酒を飲むことにした


「カンパーイ!」


カチンとグラスの音が鳴りながら俺らは明日のことについて話すことにした


「これから会議を始める、まずは明日の予定、明日はクエストをやる」


クエストには収集と討伐と緊急クエストとがある、緊急クエストとは町全体が参加するもの、滅多にない、以上のこの三つから分けられる。まず初心者は収集クエストから始める人が多いがこっちは勇者だから討伐クエストから始めることにする


それにクエストには、ランクがあり自分達より高いランクのクエストはできない、パーティーを組んでいる場合はそこから平均をだし決める


「初クエストだね、なにをやるの?」


「いきなりだが、討伐クエストをやる、しかし、武器がないからまずは武器屋に行くぞ」


と言うと因幡が


「おお、流石はリーダーだ」


あんま嬉しくはないが、リーダーは決めてなかったな


「咲ちゃん、リーダーね、私は助っ人やるから」


と、心強そうに言ってきた、そうそう、こういうのがパーティーって言うもんだ、みんなで魔物を討伐したり、協力しあったりしたり時には人を助けたりと


「そうだ、このパーティーの名前決めようよ」


「名案だな、でも何がいいかな」


パーティー名ね、う〜ん中々思いつかないな


「また明日決めましょ、もう遅いし」


それもそうだな、もう時計の針は11:00を回っている、時間というのは早いもんだ特に楽しい時は時間が短く、つまらない時は時間は長い、だから人生というのはあっという間なんだと


そう思いながら、道を歩くこと10分、ようやく宿屋が見えて来た、中に入ると結構人がいた


「人多いね」


これじゃあ、寝泊まりができないと思いカウンターへと急いだ。



部屋に入ると右には窓が二つあり、左にはタンスがあった。


「意外と広いんだな」


俺はベッドに座り寝る準備をした。


「なあなあ、せっかくだしさ怖い話しない?」

と、綾崎がニヤニヤしながら言ってきた。なんか怪しいな、と思ったが


「明日に備えて早く寝ようぜ、咲夜は疲れてるしさ」


因幡が苦笑しながらそう言ってきた、因幡、いまのはナイスだぞ、と言って心の中でガッツポーズをした。


「え〜、つまんねぇの」



ー夢の中ー


「ん?…ここは」


辺りを見渡したが何もない、真っ白な空間に今自分は立っているのだ


「これは夢?」


恐らく夢の中だろう、しかし妙だ、夢の中なのにこれを夢と自覚できるのは凄い、ってことは夢が現実になってるのか?


それはおかしい、だが真っ白な世界だ


「夢が現実になるなんて…」


と思った瞬間突然、眩い光が飛んできた

よく見てみると、小さい女の子が立っていた、まさかこれは、サキュバス?、いやそうかもしれない。


「あなたは…」


「私はサキュバス、あなたの夢を食いに来たの」

どうやらこの小さな少女の名前はサキュバスのようだ、だがこのサキュバスは悪い夢を食い、いい夢に変えるという能力を持ってるらしい、ありがたい。


「今、あなたは苦しむ夢を見ていたわ、悪夢は私が払ってやりましょう」


と言い、その少女は闇に溶け込むかのように消えた



〜次の日〜


はぁ…昨日は変な夢を見たな、そのせいで寝れなかったぞこっちは、確か夢にサキュバスが出たんだっけ、俺はベッドの布団を畳みながら思った


「おはよう、因幡はまだ寝てるようだな」

「ああ、まだ時間もあるし、ゆっくりしてくれ」


「了解」


俺はしばらく、因幡の顔を見ていたが、部屋を掃除してなかったから、することにした


「ってか、なんでこんなに汚いんだ」


「いやぁ、昨日さ、寝れなかったから、お菓子でも食ってたんよ、そしたらこんなことに…」


なんていうことだ、この部屋を自分のだと思うかのように散らかしてる、しかもお菓子食ってたら散らかったって、まるで子供みたいだ、少しは因幡のことを見習いなと言いたい


「おい、お前も少しは手伝え」


ったく、こいつ1人で掃除もできないのか、そんなことを思ってるといきなりドアが開いた


「みんな〜おはよー」


朝からテンション高いな…


「お、おはよ」


「なんか、元気ないねどうした…って」


柊花は部屋の周りを見た、その瞬間


「えぇー、なんでこんなに汚いの」


驚きながらそう叫んだ。


「とにかく片づけないと宿屋の人が8時にくるから」


俺たちは急いで片づけることにした






ようやく片づいたところに、因幡は起きてきた


「おはよー、みんな朝早いな、あれ?なんでそんなに汗かいてるの?」


俺たちは返事をしないで、変わりに指を綾崎に向けた。


「こいつが、部屋を散らかしたのよ、それを今片づけていたところなの」


さっきはテンション高かったのに今は低めだ、疲れたのだろう、しかし、今日は大事なクエストがある、最低一つのクエストを終わらなければならない


「とりあえず、朝ご飯食ってから武器屋に行って武器を買って来るわよ、いいね?」


「「「はーい」」」


と、疲れたような声でみんなは返事をし


「うぉぉ、肉うますぅ」


こいつ、いつも肉ばっか食ってるな、野菜食え野菜


「ちょっ、朝からうるさいわよ、はくちゃん」


「だって、肉うめぇんだもん」


だんだん肉を食うスピードが早くなってきた、やばいな、本当に金欠になるぞこれは


「で、クエストだっけ?まずは簡単のやろ」


俺は席を立ち掲示板の方を見る、結構あるんだな…ん、これは


スライム5体討伐せよ Eランク


条件 夕方までにスライムを5体討伐、アイテムは使用可能


報酬 5金貨


これは楽そうでいいな、しかしアイテムを持ってない


「俺らさ、まだ武器も買ってないしそもそもアイテムなに一つもない」


「確かにそうだよな、でも武器は初クエストを始める記念として貰えるらしいよ」

まじか、そんな話し聞いてなかった、なら武器は買う必要ない、問題はアイテムだな、薬草などを買っておこう


「じゃあ、薬草を買ってから行くか」


「そうだな、でも金がギリギリだぞ」


薬草買える金はあるが、食事代の金がない


「クエストを何個かやらないといけないな」


全く誰のせいだよ、まあ、仕方ないか、俺はカウンターにいるお姉さんにお店を聞いてみた


「すみませーん、薬草ってどこで売ってますか?」


そう尋ねると、なにやらお姉さんは忙しいようだ、変な時に呼んでしまったな、と思ったがカウンターのお姉さんはそれでも答えてくれた


「左を曲がってしばらく真っ直ぐ進んで下さい、そしたら、右の方に雑貨屋があるので」


流石ギルドの人、この町を知り尽くしている


「おい、雑貨屋に行くぞ」


「薬草買うんだっけ?、みんな行くよね」

「だるぃ」


相変わらずこいつはいつも怠けてるな、しょうがない、こいつは置いて行くか。


「一回ギルドに戻ってくるよね?」


「いや、そのまま行く」


「まじかよ〜じゃあ俺も行くよ」


さっき行かないとかいってたのに、あ、さっきのこと言わなければよかったな、まあいいか


「ほら、早く行くぞ、いつまで飯を食ってるんだ」


「今行くよー」


なんだか眠たそうな顔をしてるな、顔にお湯でも流して目を覚ましてやろうかと思ったけど…そうだ、クエストに行くんだ早くしないと時間が無くなる。


雑貨屋につくと、色々なアイテムが並べてあった、ん?、なんだろうこれは、手に取ってみると結構重たい、なにに使うものかはわからんが


「これ、なんですかー?」


とりあえず店の人に聞いてみる


「それは、持ってるだけで所持金が2倍になるというかなり貴重品なものだよ」


え、まじかよ、俺は金欠だから余計に欲しくなるのだが、値段はいくらだろう


「1500金貨…高い!」


高いぞ、ってかこんな所に貴重品が売ってるのか、誰も買わないだろうな、いや、それより薬草だ、それを買いに来たのだ。


「薬草は一個20銀貨か、安い」


ちなみに、銀貨100枚で1金貨、金貨10000枚で超高級金貨1枚


「おじさん、薬草を10個ください」


あんま買ってく必要はないな、こっちには魔法使いもいるし、そういえば因幡と綾崎の職業はなんだろう、因幡は腰に刀を携えている、綾崎の方は短剣を片手に持ち、時には太刀を使うような感じになっている


「そういえばさ、お前ら職業なに?あと属性とか」


「俺は職業剣士だぜ?、かっこいいだろ」

「俺は盗賊かな?」


へぇ、意外な職業だな


「属性は光」


「俺は闇」


やっぱ属性って一つなのか、そうだよな、二つ持ちの属性は珍しい、属性を二つ以上持ってることを複数属性というらしいが


「そうか、火と風と土はいないが、結構バランスが取れてていいな」


「うむ、しかも四人だし、なにかあったら助けあえばいい、問題ないはず」


「フラグたったな」


おいやめろ、本当にフラグ立つじゃんか、でもスライム五体討伐だしすぐ終わるだろう


「さて、討伐に行くぞ!」


「「「「おー‼︎」」」」


こうして、クエストが始まったのだが…





「おい、ちょっ、こいつかてぇ!」


で、今はどんな状況かというと、いや説明しなくてもいいだろう、そう最初は普通に討伐をしてて結構順調だった。しかし、この世界にはスライム意外にも沢山の魔物がいる。


「やばいぞ、柊花!、回復を頼む」


「りょうかい!」


やばいぞ、かなりピンチだ、早く回復を、と思うが魔法を使うには詠唱しなければならない、しかも、レベルが低ければ低いほど詠唱時間がかかる


「ちくしょう、回復が間に合わねぇ、薬草使うぞ」


俺はポケットに入れてた薬草を食った。よし、これで少しは戦える。


「おりゃ!、氷結フリーズ‼︎」


フリーズとは相手を凍らせて攻撃をできなくさせる地味な魔法だが、意外と厄介。これでスライム二体を凍らせることができた。残るはスライム三体とオーク一体、かなり大変だ


「よし、一体倒したぞ」


どうやら向こうでは、スライム一体を討伐できたらしい、中々やるじゃんか


「よし、猛吹雪の強風ブリザードブレス‼︎」


この魔法は、攻撃魔法であり、低確率で相手を凍らせることができる、殺傷と一撃必殺率は低い。よし、なんとか一体仕留めることができた。残り三体


「一気にかかるぞー!」


敵の数はさっきより少ないから、いけるだろう、だが、オークが厄介だ


「一体仕留めたー!」


残り二体、と思ったが、遠くで遠吠えらしきものが聞こえた。


「初心者殺しだ!」


初心者殺しとは、自分より弱い獲物と戦う、とても危険な魔物だ


「どうするか」


考えろ…そうだ、こんな時は潜伏スキルを使うか


「おいみんな、こっち来い」


みんなを木の影に集める


「ここだとバレるだろ」


「いいか、俺が潜伏スキルを使うから、お前らはじっとしてろ」


俺はそういうと3人は頷いてくれた。


「よし、いくぞ」


俺は潜伏スキルを唱える、これもしばらく時間がかかる、もしその間に敵にでも見つかったら死を待つしかない…


「あ!来てるよ!」


「やめろ、声を出すな、気づかれるだろ」

因幡が柊花の口を塞いだ。それにしても詠唱時間が長い。


「やっとできたぞ」


潜伏スキルを使った、これならバレないだろう。ちなみに潜伏スキルは知力と運が高ければ見つかりにくい、俺は結構運が高い。


家に帰ってくると丁度雨が降ったり、事故ってもそこまでたいした傷にはなんない。問題は知力の方だが、知力もそこそこ高い、細かい所には意外に気づくし。そんなことを思っていると、いつの間にか初心者殺しは居なくなっていた


「撒いたか?」


どうやらそのようだ、よかったー、いきなり危険な魔物が現れるし


「やったね、これでクエストは完了したはずだから、ギルドに一旦戻ろう。」


俺はさっき狩ったオークを、しょいながらギルドに戻ることにした。オークの肉は美味い、この前食べて、因幡が美味いぞこの肉っていったのがこのオークの肉なのだ。


これでも安い肉のようだ、もっと美味い肉があるらしい。


「このオークの肉売って食おうぜ」


そうだな、オークの肉は一つで1金貨、肉以外にも剥ぎ取れるものがある。それはオークの毛皮、これも安いが売らないかよりはいい。そしてもう一つの魔物、スライムだが、剥ぎ取れるものは、粘生物の塊というもの。


それと、スライムの液、これは食べ物にかけると意外にいけるらしいが。そんなことを思いながら、どうやらギルドに着いたようだ


「はぁ…疲れたぜ」


オークをしょいながら歩いていた綾崎は疲れ果てたようだ。


「ご苦労さんだな」


「まあ、やっと肉食えるし」


こいつの頭は肉しかないのか、とりあえず今日はクエスト完了ってことでゆっくり休むことにするか。



〜ギルドにて〜


ギルドに入ると、少し騒がしかった。なにか、祝ってるのかな?、どうやら新しいパーティー結成をしていたらしい。


綾崎はどうでもいいかのように真っ直ぐカウンターに向かった。


「ふぅ…疲れたぜ、オークを1人で運んだんだからな」


「お疲れ様です、今回討伐した魔物はスライム五体とオーク一体ですね、ではそこにカードを翳してみてください」


カウンターのお姉さんにそう言われ、機械にカードを翳しみる、ピコっと音がしすぐに会計が終了した。


「では、今回の報酬はこちらです、またクエストをやるつもりでしたら左の提示版をご覧ください」


俺はお姉さんから金を受け取った、みてみると金貨が10枚、5枚多くないかと、思うがこれはオークの分らしい


「よっしゃ〜!金じゃぁぁぁー‼︎」


ダメだこいつ、狂ってやがる、金と聞いただけで犬みたいにむしゃぶりつく


「だめよ、これはパーティー全員のお金なんだから大切にしないと」


柊花ナイス!と、思ったが因幡が唐突にこう言ってきた。


「なら、1人でクエストやってくる」


これは、フラグだ、まだあそこには初心者殺しがウロウロしてるかも知れないのに


「あ、おい、勝手に行くなよ」


遅かった、彼はもう行ってしまった。


「どうする?また初心者殺しにでもあったらやばいよ」


いや、やばいじゃ済まない、下手すると生命を落としてしまう可能性がある、早く助けにいかなければ


「多分草原エリアの方に言ったと思うからそこに行くぞ」


草原エリアは、あのテレポートの近くの場所だ、そこらへんにいるはずだ。


「せっかくクエスト終わったと思ったのにまたこれかよ」


さっきから災難ばっか起きてる、俺は運がいいが因幡がいるといつもこうやらかしてしまう。多分ここらへんにいると思うんだがあいつどこへ行ったんだ、そんなことを思ってると、綾崎が小声で


「おい、どこかで遠吠え聞こえないか?」


まさかと思うがこの遠吠え、初心者殺しの可能性がある、だとしたら


「もしかしたら、あの遠吠えは因幡も聞こえてるかもしれない」


つまり、前の方から遠吠えは聞こえるから、あっちには行ってないだろう、そうなると、右の方か


「多分あっちだ、左の方は行き止まりになってるからあっちにはいってないと思うから」


俺らは急いで左の方へ行いった。


左の方は、インフィニティ帝国。遠くにギルドが見える。右は森林、隠れたら余計に危なさそうな所。


「ってことは真っ直ぐ行ったな、ここに軽く足跡がみえる」


「流石はリーダー、細かい所は見落とさないな」


いや、普通に気づくはずだが、真っ直ぐ進むしかないようだ。



しばらく歩いていると、急に温度が上がった。


「なんか、さっきより暑くないか?」


「この先に何かあるのかも」


確かに何かありそうな予感だが、よく見ると看板がある


「この先、関係者以外立ち入り禁止」


うむ、絶対に何かある。



「立ち入り禁止だから入るのはよした方が…」


「いや、先に進むしかないようだ、戻ると初心者殺しがいそうだし」


それに俺ら勇者だし、立ち入り禁止の場所なんか関係ない。そうだ、勇者だ、勇者がこんな所でとどまってるわけにはいかない


「行くぞ…」


俺は震えながらも、一歩ずつ、進んで行く、進むにつれ、だんだん暑くなってくる。


「暑い…息がだんだん苦しくなってきた」

「大丈夫?私は魔法でなんとか大丈夫だけど」


補助魔法を使ってるんか、完璧魔法防御パーフェクトマジックガード、これを使うと受ける魔法を半減できる、全然完璧ではないと思うが、スキルレベルが上がるにつれ、受ける魔法をさらに防御できるようになる。


こっちには、補助魔法がない、代わりに攻撃魔法だが、氷の吐息アイスブレスを使いながら進むこと15分。


もうそろ、マジックポイント(MP)が少なくなってきた。さらに温度がどんどん増して、魔法じゃ耐えられなくなってく…


「はぁはぁ…もう無理だ、引き上げよう」

綾崎はそういったが、俺と柊花は


「今更無理よ、せっかくここまで来たのに、この先に因幡がいるかもしれないんだよ?」


「しかも、戻ったら初心者殺しに会うし」

綾崎は黙ってしまった。戻りたい気もするが今戻ると初心者殺しに会う確率が高い、だから、先を進むしかない。


さらに、10分が経った。さっきよりも暑い。身体は汗でビショビショだ


「あ、あれ看板じゃない?」


柊花が指をさしたそこには赤色で書かれた看板だった。なにか嫌な予感がする。


この先魔物に注意!


嫌な予感が当たってしまった、やっぱりこの先に何かがある。


「お、おい、やばいんじゃないか?強敵注意って書いてあるぜ?」


強敵とは一体何なのかはわからないけどゲームでいうとBOSSみたいなのがこの先にいるのだろう。


もし、因幡がそのBOSSと遭遇してたら危ない。と、そんなことを言ってたらいきなり悲鳴が聞こえた。


「あの声は、因幡だ!」


「うむ、あっちから聞こえたぞ」


聞こえた方向に俺らは移動するが、熱風のせいでうまく走れない。


魔物の声もする、威嚇でもしているのだろうか、考えなくても分かるだろうが、恐らく因幡はその強敵(BOSS)と戦ってるに違いない。だとしたら、早く助けないと、ん?、これは、洞窟かな


「おい、こっちだ!」


俺は2人を洞窟へと移動させ、作戦会議を始める。


「いいか、恐らく因幡はBOSSと戦ってる。俺らはBOSSの所へ行き、挑発をさせる、そしたらBOSSはこっちの方を向いてその隙に因幡を逃がせる」


あんまいい作戦ではないが、咄嗟に思いついた作戦がこれだから、仕方ない


2人も同情してくれ、その作戦を実行させる。


「よし、今だ!行けぇぇぇぇ!!」


俺と他2人はダッシュし、BOSSに近づく。作戦通りBOSSはこっちに気づき、襲いかかってきた


「因幡、今だ逃げろ!!」


ここまでは作戦通りだったんだが、やっぱりフラグが起きる


「いや、まだここに人がいる。ちっちゃな子供だ、助けないと」


「なに?!子供が近くにいるのか、そっちを先に助けよう」


うまくこっちに魔物を誘導させて、よし、おっと、火を吹いてきたぞこいつ


氷結フリーズ‼︎」


魔法と唱えたが、弾かれた。


「だめだ、弾かれてしまう」


「まだ諦めるな、どこか弱点があるはず」

さっきから火を吹いてくるが、俺はそれを華麗に避けていく。


現実世界でもそうだが、俺は結構回避率には自信がある。こういうのには慣れているのだ。


風塵諸刃エアスラッシュ


この魔法は属性が風だが俺でも唱えることができる簡単な魔法。この魔法レベルを上げれば竜巻並みの強さになるとも言われている。


よし、うまく頭にヒットしたぞ。


「今だ、みんな逃げろ!」


みんな一斉に走りだすが、敵のスピードは早い、いつ殺られるかわからない。どしどしと、音を立てながらこっちに追ってくる。


間に合わないかもしれないと思ったがここはギルドから意外と近い。しかし、暑さに遮られ中々前に進まない。だが、彼は勇敢でどんな敵であろうが立ち向かう勇気がある。粘り強いしかなり冷静だ


俺はポケットの中を漁ってたが、さっき雑貨屋で買ったけむり玉があるのを思いだした。


「みんな先に行け!、俺はけむり玉を敵に投げるからその隙に逃げろ!」


暑さで倒れそうだがなんとか、口を開けた。


他の仲間達はこの暑さでうまく声がでないので、オッケーのポーズをしてくれ、他の仲間達は先に逃げた。よし、みんな行ったな


「いけーー‼︎」


俺は敵に思いっきりけむり玉を投げる。周りが濃霧になり、辺り全体が見えなくなった。


俺はその隙に逃げるとする。


「よし、うまく撒いたな」


俺は辺りを見渡しながらそういった。


仲間達はどうしたのだろう、もうギルドに着いたのかな?なら安心できるが、もし初心者殺しにでもあったら…


「おーい、咲夜ー!」


そう言ってきたのは、因幡だった。


「無事だったか、敵はどうした?」


「うまく撒いたよ、でも見つかるとやばい、ギルドに引き返すぞ」


「それより、なんでクエストを1人でいったの?」

どうせ、金だろう


「金だよ、やっぱりこういうのは自分で稼ぎたくなるものだ」


まあ、それもそうだが、それはあっちの世界での話、ここは異世界、つまりファンタジー世界、敵もウロウロしてるし下手すると命を落とすこともある。現実ではそんなことはありえない。


「それよりさ、さっきの魔物はなんだったんだ、ドラゴンの形してたけど」


そこが一番気になる、あんなデカイ魔物は初めてだ。名前はわからんがおそらくここの国を守ってる神なのかもしれない


「ギルドの人に聞いてみればわかるんじゃない?」


そうだな、ギルドの人達ならわかるだろう、それより因幡を叱らないと


「因幡、1人でクエストを行ってはだめだぞ、でも人を1人救えたがな」


う〜ん、なんか叱れないな、俺はみんなの方をみる。そういえば、因幡が助けた女の子はこの子か


「君、なんていう名前?」


はじめは中々口を開かなかったが、俺が優しくするとやっとのことで口を開く


「私の名前はクリフィーヌ•エンジェルです。実は、1人でクエストをやっていたんですが、そのときに初心者殺しに会い、これはやばいかなと思ってあっちに逃げたんです。そしたらあっちの方にもデカイ魔物がいたんです」


「なるほど、で、追い詰められたときに因幡が来て、助けようとしたんだね?」


「そうです、ですがあの魔物は強敵です。国全体が一緒に戦っても勝たないでしょう」


なるほど、しかし、そんなに強いのかあの魔物の名前はなんだろう、女の子に聞いてもわからないと言っている。


「こっちにさっきの魔物来るかもしれないから早くギルドに行くぞ」


魔物の名前はあとだな、今は何としてでも生き延びないと。


どうやら、初心者殺しはいないようだ


「ん?」


なんかおかしい、周りに魔物がいない、どうしたのだろう、普通なら魔物の姿が見えるが、騎竜の姿も見えない。もしかして、さっきの魔物の影響かな


「なんかおかしくない?町の雰囲気が」


どうしたのかな、魔物の姿も見えないし、町に入っても人は誰もいない。やっぱりおかしい


「みんなはどこ?」


「さぁ…でも何か、町の雰囲気おかしいよね」

どうしたのだろうか、俺らはギルドにはいることにするが、もし、ギルドの中に人がいるかもしらない、しかし妙に静かだな、小鳥の囀りさえも聞こえない。全く無音だ。


「な、なんかさ、どうしたんだろう」


「こ、こわいよ〜」


ただでさえ真っ暗闇の中なのに無音はキツイ、流石に地球でも夜中になっても車の音とか、虫の音が聞こえるが


「暑くない?」


暑いね、ここは火の国だから当たり前だがさっきより温度が明らかに変化している。これは何かの異変なのだろうか、地球でいう地球温暖化とか?いや、それは現実世界だけだ。


「とにかくさ、アクアリウス帝国に戻ろう?」


「うん、まだテレポート石は4個ぐらいあるから行けるね」


俺らはテレポートできる場所に移動するが…



「あ…て、テレポートゲートがない?!」


「ま、まじだ、さっきの暑さで壊れたんか?」


「か、帰れないじゃん」


もうだめと思ったが、よく見るとテレポートゲートの所に、デカイ足跡がある。やつだ、奴に違いない。あのデカイ魔物がここに来たんだ。ってことはこの近くにいるはず。


「おい、因幡、お前確か千里眼スキル使えたよな?」


「ああ、しかし、何も反応がないぜ?」


まじか、何も反応がないってことは近くには魔物はいないってことか、ん?あれは人か?


「なあ、あそこに人いないか?」


「本当だ、いってみよう」


近づいてみると、ギルドのカウンターのお姉さんだった。


「まだいたんですか、早く逃げてください。火の精霊が暴れ始めました。」


火の精霊…さっきのデカイ魔物のことか、しかしなぜ暴れてるんだ?


「何故精霊が暴れてるんですか?」


「それは、私にもわかりません。ですがいくらか見当はついてます。おそらく悪魔たちの仕業だと思います。」


悪魔、悪魔がもしかして精霊を操ってるのか。俺らの目的は悪魔討伐、早く討伐しないと大変なことになる。だが、テレポートゲートを壊された。もう逃げれないだろう


「テレポートゲートを使って逃げてください」

「いや、テレポートゲートは壊されました」


俺が諦めるように言った、がカウンターのお姉さんは


「テレポートゲートはもう一個あります。最低でも国に二つゲートを配置してます。ですが悪魔達が住み着いてる闇の国にはありません」


二つあるのか、一個は壊されたが、あと一個どこかにあるはず。


「テレポートゲートの場所はどこですか」


「ここの道をしばらく進むと命聖木という木があります。その奥を進んだ所にテレポートゲートはあります。とにかく急いでください。火の精霊イフリートとサラマンダーがこちらに来ます」


ギルドのお姉さんは息を荒くしながら喋っていた。そうとう疲れてるのだろうがとりあえず早くテレポートゲートへ行かないと。あ、でも、テレポートゲートでどこへ行けばいいのだろう、聞いてみるか。


「テレポートゲートはどこに繋がっているんですか?」


「テレポートゲートは土の国アースドールという国に繋がってます。そこに行ってギルドで待っててください。」


「わかりました。お姉さんはどうするんですか」


「まだ人が残ってる可能性がありますので、結界を作ってテレポートゲートを壊されないようにしときます」


すごいな、お姉さん勇気ありすぎる。俺ら勇者なのに、見習わないと


「テレポートゲートに行こうぜ、確か命聖木の近くにあるはずだ」


木の近くか、どうでもいいがよくこんな所に木が生えるんだな。しかし、暑い。氷魔法を使いながら道を進んで行く。あのお姉さんは大丈夫なのだろうか、心配だが…


「みて!後ろ、火の精霊イフリートとサラマンダーがいる!」


後ろを振り向くと確かに精霊がいた。よく志○〜!うしろー!って言うがまさにこの事なんだな。そんなどうでもいいことを言いながら道を進む。だんだん後ろが騒がしくなってくる。


「あのお姉さん大丈夫かな、心配だな」


心配だが、ギルドの人なら何とかしてくれるだろう、それに結界も張ってくれてるし、少しはましになってる。


しばらく進むこと10分、前をよく見るとあの初心者殺しがいる。ちょっとやばいんじゃないかと思んだが


「や、やばくない?!」


「初心者殺しじゃねぇか、だが俺らは勇者だ、何としてでも倒さないと、それにあいつが邪魔でテレポートゲートへ行けないな」


初心者殺しはずっとこちらを睨み続けいる。いつ襲い掛かってくるかわからない。今か、今かとハラハラしくる。ここの魔物達はほとんどが火属性。なら氷魔法ばっか覚えてる俺にはちょうどいい。


氷結ブリザード‼︎」


だめだ、全然効かない…


「なら、俺が仕留めてやる。見ろ、この力を!我が最強魔法と呼ばれている魔法、流星群メテオを食らうがよい!」


まるで中二病だが、かなり期待のできる魔法だな、綾崎のやつ、なかなかやるじゃんか


詠唱時間はかなり長いが、とても期待のできる魔法。いつの間にそんな魔法を覚えたんだと、言いたくなるが、こっちもなんか魔法を唱えないとな


「破壊の氷神ブレイクブリザードアタック


はじめて使った魔法だが、かなり強いらしい。氷の柱が周りにでき、敵を宙に浮かせる。そして、氷の神がその柱を手に持ち相手を突き刺す攻撃だ。かなりエグいが、威力は誇りしれない。


「クワァァァ‼︎‼︎‼︎」


結構ダメージを与えたようだ。初心者殺しは体制を崩したがまだ倒れない。精霊の方もか 倒れない。因幡は魔法の詠唱しているが先に相手が火を吹いてきた。


「おっと、あぶね」


口から火をたくさん吹いてくるが、頑張ってそれを避ける。流石は精霊だ。攻撃してもななか倒れない。


精霊は魔法防御力がかなり高い。なかなか倒れないものだ。


今度は小さな火の雨を降らせてきた。これはよけれない。


「あっちぃぃ‼︎‼︎‼︎、し、柊花、魔法防御魔法だ!」


「わかったわ、神よ、私たちを護ってください。超完璧魔法防御スーパーパーフェクトマジックガード


これを使うと、味方全員の魔法防御を80%あげる。かなり戦いで役立つ防御魔法だ。


「次は俺らのターンだぜ。いけ!星破壊スターブレイク


上から星を降らせて相手に大ダメージを与える魔法だ。これはかなり期待ができる。サラマンダーに星が当たる。が倒れない。




「倒れないか、なら俺がいっぱつ決めてやる、星屑の威光スターダスト‼︎」


初心者殺しは大きな叫びをあげ、今度は本当に倒れた。なんとか倒したようだが、MPが残り僅か。


それに後ろがやばいことになっている。後ろは建物などが真っ赤に燃え、原形が無くなっている。微かにギルドのお姉さんが結界を張っているのが見える。


「お姉さん、無事でありますように」


俺は心の中でそう言ってテレポートゲートに近く。一刻もここを早く出ないと。まだ火の精霊イフリートとサラマンダーが残ってるがこいつには勝てない。人間が精霊に勝てるわけがない。


「よし、テレポートゲートに乗るぞ。みんないるよな?」


「いるわ」


「いるぜ」


「いる」


「います」


皆が返事をした。よし、全員いるようだな、では脱出するぞ。テレポートゲートに石を乗せる。それと同時に白い霧が出て、それに飲み込まれるかのようになる。


どうやら無事に火の国インフィニティから脱出できたようだ










「いや〜、火の都インフィニティは災難続きだったな」「そうだね、特に因幡くん…」

「え?なんだよ、俺が悪いんかよ」


三人は笑いながら話をしている。


今回の話は急展開ばっかでしたが次回はもう少し落ち着いた話にしてみたいと思います。


「あれ?1人忘れてない?」


「いや、気のせいだって」


「お、おい、俺のこと忘れてんじゃねぇ〜、作者めぇー‼︎」


ってことで、まだ話は続きます。ごらんになってるみなさん、このつまらない小説をみていただきありがとうございます。

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