表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ガルシア大陸戦記  作者: シグレイン
古術師ルカの誕生
72/107

古術師ルカの誕生 #4-11

 シータとアリッサはというと、シータはもともとの目的を達成するため、魔法エネルギーの流れを頼りに進んでいた。アリッサはそれに随行している。

「シータ、生徒のことはいいの?」

「なーに、アルとルカがいれば問題はあるまい」

「どこから湧き上がってくるんだその自信……。で、ルカが前にシータのことを『命の恩人』って言ってたんだけど、それはどういう意味なの? ルカがケチだから教えてくれなくてさ」

 それはケチとは言わないのではと言うのはさておき、シータが答える。

「それは、私が両親を亡くしたルカを引き取ったからだ。まあ、私とルカの母は旧知の仲だったしな」

「そうだったの?」

 目を丸くするアリッサ。

 すると、シータがいきなり呟いた。

「ん? こいつが犯人だな」

 シータは魔法エネルギーを辿っていた先に膨大な魔力を感じ取った。正体こそわからないが、そいつが空気中の魔法エネルギーを吸収していたのだろう。

「どうしたの、シータ?」

 突然、獲物を見つけた豹のような目つきになったシータに、アリッサは戸惑いを覚えた。

「いや、ついに見つけたんだよ。ここ最近私を悩ましてくれた、頭痛の種をね」

「どういういうこと?」

「アリッサ、おまえならわかるはずだ。……この魔力の流れが」

 シータに言われて意識を集中してみると、なるほど大量の魔力が一方向に流れ出している。

「ああ、本当だ。この先に何かあるのは、間違いないようね」

「アリッサ、お前ならきっと大丈夫だと思うが、ちゃんと気を引き締めて行けよ」

「そんなに危険な相手なの?」

「なかなか難敵だと思うぞ。なにしろ呪われし者だからな」

「それってまさか」

「そうだ。そのまさかだ。私も驚かずにはいられないさ」

 二人とも襟を正してから、そいつの元へと向かった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ