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早く借りたいのに逃げられない

何とか仕事を終えることができた。今日はとにかく疲れていた。早く家に帰りたい。そう思いつつ私は足早にオフィスを後にする。

と、高瀬君が息を切らせて走っているのが見えた。あれから何だか気まずくて思わず目を反らす。すると、彼が私の目の前に来てガバっと頭を下げた。突然のことにびっくりしている私に向かって「すいません」と大きな声を上げた。

嫌だ。嫌だ。もう、私と関わらないでほしい。仕事終わり、プライベートな時間にまで付き合わされるのはごめんだ。

私は高瀬君を無視して足早に立ち去ろうとした。でも、なかなか諦めてくれず耳元でしきりに何かを叫んでいる。これでは私が悪者みたいではないか。そもそもエントランスなんかでそんな大きな声を出さないでほしい。ほら、お局様が凄い顔で私を睨んでいるじゃない。

「謝り続ける青年と、それを無視する女」という図式が完全に出来上がってしまった。すっかりパニックになった私は何も言い返すことができずに、その場で立ち尽くすしかなかった。

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