学校へ行ってみよう その1
「うん。開けてみよう……」
俺の家があった地面に落ちている封筒を開けると、一枚の回覧板が現れた。
端折ると、この近所の班長からこう書かれている。
「明日の町内会について 午前9時頃から避難訓練があります……避難訓練時。避難用ヘルメットを忘れずにしてください」
うん……確かに回覧板だね。
「おにいちゃん……学校は? 家は? ご飯はーーー!」
「わかった! 光よ! 今日は学校へ泊ろう! さあ、今から登校だ!」
「今から行っても、完全に遅刻だよーー! おにいちゃん! それにお風呂はーーー!!」
俺と光は書統高校まで走ろうとする……が?
その時、近所の窓が幾つか割れる音が木霊した。
なんだか不吉な感じはするけれど、
「うん? まあ、今は学校へ行こう。今日の宿探しを優先しないと」
音だけで、近所はすぐにシンとしてきた。
町民もやはり家の外へと一歩も出てこない。
俺たちの書統高校は、あったはずの自宅から走ると約30分。学校がどうなっているのか、かなり不安だった。
真っ暗な外灯もない夜道を通り、校門まで林道の登り坂を走っていると、クラスメイトの喜多野 公平が俺たちと同じく校門目指して突っ走っていた。ラッキー! こいつは、いつも遅刻ぎりぎりなんだよな!
って、ことはまだ間に合うじゃないか!
学校!
これで、先生に怒られなくて済む!




