再び近所を見に行こう その6
俺は急いで、家へと向かった。
けれど、俺の家には当然だが玉座や王室なんてない。
「一体? これからどうするんだー!?」
「おにいちゃん? 何もないよ……?」
妹が花柄模様の壁のキッチンテーブルを前に、佇んでいた。
キッチンテーブルの上には、二人分の朝食がポツンとあるだけ。
影の王国って?
一体?
どこだ……?
どこにあるんだ……?
その時。
また、天地を揺るがすような大きな地震があった。
キッチンの家具は踊るように揺れ動き、巨大な地鳴りは耳を塞ぎたくなるほどだ。
「うぎっ!」
「な、何!? おにいちゃん!! 地震!?」
「光!! 伏せろーー!!」
「……伏せていいの?」
しばらくして、地震がおさまると辺りは静寂が支配した。
どうやら、伏せていると光と一緒に気を失っていたみたいだ。
倒れていた床から立ち上がって、周囲を見回してみると、ここは何の変哲もない俺の家。
なんともない……。
花柄模様の壁は、あれだけの揺れでも亀裂すらないし。
キッチンテーブルの上の食器も無事。
「光……。外へ出てみよう」
「うん……」
起き上がった光はいつも通りに元気一杯だったのが、唯一の救いだ。
家の外も無事。
何事もない。
近所の家が倒壊しているとかもない。
無事なのは本当に良いが、激しい揺れは俺たちの錯覚だった??
「うん?」
俺の家の郵便箱には、何かが飛び出していた。




