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虎倉街の偽の射影たち  作者: 主道 学


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37/54

再び近所を見に行こう その1

 ――――

 

 フカフカ、チュンチュン

 フカフカ、チュン


「おにいちゃーーん!!」

「影洋くん! 起きてーーー!!」


 開眼一番。

 ステンドグラスの窓からの雀のさえずりとともに……。

 特大の枕が二つ飛んできた。

 見事に俺の顔面にジャストミート!


「うがっ! むにゃーーー!!」

 

 俺は顔を抑えて飛び起きた。


 ふぅ……。

 いつもは俺は早起きしてたんだがな?

 

 これも影の世界が、逆になっているからか?


 光と杉崎と階下へ降りると、公平とおじいちゃんとおばあちゃんはすでに豪奢な細長いテーブルに座っていた。

 今朝の朝食は珍しく日本の海鮮料理だった。おじさんはいつものクリュグをぐびぐびと飲んでいる。


 海鮮焼きに、伊勢海老にアワビ、イクラに、タラバガニ、アクアパッツァなどだ。


 俺は食事中、みんなの(おじさんとかは抜いて)背後の下を見た。影は全員、強者だった。やった! これで仲間というのができたのかも知れない。


 恵さんは剣道家。

 公平は空手家。

 そして、杉崎はレスラー。


 多分……。

 それぞれの影は、体型からもそう見えるし。

 俺の感がそう言っているんだ。


 正しい!


「よし! これで、影斬りの刃もあるし、影の王国へ行けるはずだぜ!」


 あ、でも……。

 どうやったら恵さんたちの影に協力してもらえるんだ!?

 

「うぎっ! 妹よ! いつの間に俺の背後に!?」

「そんなことよりも、おにいちゃん。早く影の王国へ行かないといけないんじゃ」


 妹よ、それは俺のセリフなんだが……。


 そういえば、そうだ!

 おじいちゃんとおばあちゃんにも話を聞いてみようかな。

 

 うん?


 恵さんたちの影が、俺にまとまりついて来た。そして、背中に張り付いて消えたので、俺はそのまま屋敷の外へと、妹と恵さんたちの影を連れて出ることにした。


「これで、影の王国へ恵さんたちの影だけを連れて行ける!!」

「おにいちゃん! 良かったねーー!!」


 真っ暗で広大な芝生を通り抜けると、近所の黒い家に向かった。

 所々から満開な桜が顔を出している道路を歩いていると、妹の光が不安をポツリと零した。


「おにいちゃん……。影はなんで王国なんて作ったんだろう?」 

「あん? そりゃ、俺になりたかったからだろ」

「ぶー、違うよ。おにいちゃん……それならわざわざ……王国まで作らなくてもいいじゃない」

「うん?」


 確かに我が妹の言う通りだった。


 うーん……あ!

 影は……ひょっとして、影の王国のお・う・さ・ま……。

 になりたかったんじゃ?


 うぎっ!


 そういえば、俺は普通の学生……いや、ちょい変わった学生だが……。平凡で普通だ。だからか、影は平凡な学生じゃないことを考えているんだ。

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