近所をもっと調べてみよう その3
フカフカ、フカフカ……。
チュン、チュン……。
「ほにいちゃーん! 夜だよーー!! 学校行こう!!」
「ふがっ!」
俺は表の世界とは逆に妹に起こされていた。
枕の角で……。
投げたのは言うまでもない妹だ。
夜風が厳しいなあ……。
それにしても、また昨日の夕食も豪勢だったな。
豪華な花が壁に飾られた長方形のテーブルに、今度は公平も加わって、恵さんと恵さんのおじさんと一緒に食べた。今回の夕食はもっともヨーロッパでは米を消費するといわれているポルトガル料理だった。ガルシア・デ・レセンデ、ソラマメのソリューソ添えにパカリャウをたくさん食べてタコやイカも楽しめた。恵さんのおじさんはまたクリュグをがぶがぶ飲んでいた。
この屋敷では栄養失調はないな。うん。
自室から一階に降りようとすると、踊り場に恵さんがいた。
寝ぼけ眼で気怠げに階段を降りようとしていた。
そこで、恵さんにおじいちゃんとおばあちゃんのことを聞いてみた。
昨日は公平の奴が大変だったので、聞きそびれたんだ。
「なあ、恵さん。俺のおじいちゃんとおばあちゃんって? 今どうしてるのかな? あるいは、一体どうなったんだ?」
「ふあ? それ、私に聞く~? 影洋くんのおじいちゃんとおばあちゃんって、影斬りの刃っていうナイフを探しに心影山に行ったんだって。この前。影洋くんが言っていたじゃん。そんで、その山で落盤事故が起きたって……」
「うぎっ?!」
「もーうっ。影洋くん! 記憶喪失? あんた今週はその山に旅に行くんだって言ってなかった?」
「……」
影の世界の俺って一体?
心影山ってどこ?
おじいちゃんとおばあちゃん……。
心配だけど……。
二人とも武術の達人だし……。
その前に今日中に近所を調べないと!
もし、俺の仮説が正しいのなら何か法則性があるはずだ!
何か危険もあると思うし、心影山には準備をしてからだ!
明日行ってみよう!
それに今日は何曜日だ?
表の世界では確か金曜日だったはずだ。




