近所をもっと調べてみよう その2
あ、そうだ!
おじいちゃんとおばあちゃんは……?
一体どうしたのだろう?
やっぱり……影に……?
うーん……。
あ、そうだ!
恵さんに聞いてみよう。
光と闇が覆う坂道をトボトボと上がる。
それにしても、恵さんが知っているといいなあ。
ここはいつも真っ暗な夜だけなんだよなきっと。
ところで、朝は来るのかな?
俺が考え事をしていると。
「おにいちゃーーん! また降ってきた!!」
ガサガサと真っ暗な空が騒がしいと思ったら。
うぎっ! また傘が降ってきたーーーー!!
そういえば、今日は時々傘が降るんだっけかーーー!!
ヘルメットを被り駆け足で、恵さんの屋敷へと向かう。
光を空から降る傘から守るために俺は歩調を合わせてもいた。
うん?
ヘルメットを被った公平の奴も恵さんの屋敷へと走っていた。
どうしたのかと公平の傍に寄った。
「どうしたんだ! 公平!」
「いやー、家出さ……」
…………
広大な芝生を通り抜けると、公平がヘルメット姿で恵さんに頭を下げている。
俺と光は使用人にヘルメットを返して、ホットウーロン茶を飲んでいた。
「すまん! 親父と進路のことでまた口論になった!! いつものことだが匿ってくれ!! きっと、親父が……親父が……追いかけて来る!!」
「うん。いいよー」
恵さんは眉一つ動かさないで、気怠げに頷いた。
「また、地下の物置でいい?」
「ありがてー! う、ありがとうな。持つべきものは女友達だ!」
「いや別に、て、ゆうかまだ進路決まってないの?」
「ああ……親父の仕事継ぎたくないんだよ。でも、他に何しようかと思うとなあ……」
「あ、そう。物置は好きに使って……」
黒ギャル化した恵さんは、おおらかな人になっていた。
表の世界では、恵さんはかなり自分にも他人にも厳しい性格なところがあって、人と距離を取っているところがあった。そして、見目麗しい学級委員をしていた。
使用人たちがパタパタと地下へと向かう。
きっと、物置の整理整頓だろう。
骨董品を見回しながら二階へ向かう途中、俺は天井のシャンデリアが気になった。
そういうば、恵さんはこんなお金持ちだったっけか?
表の世界の恵さんの家は知らないが……。
ひょっとして、表の世界の恵さんは影の世界とは逆で貧乏??




