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クラッキング・コロニー  作者: カクロン
2/2

決断が叶える煉獄

 文章を書くという点では、素人なので寛容な気持ちで呼んでもらえると幸いです。

「おはよう、ティエラくん」

 扉が開き手錠が外れラウの声に、起こされる。ラウは、バイオリンケースを肩にぶら下げいつものように部下を引き連れず、一人で牢獄の扉を開け部屋に入った。

虚ろな意識でラウを、見上げた。気味の悪い顔は、健在だ非常に最悪だ…ティエラは締め付けられていた手首をさすりラウを睨んだ。貶されようと、蔑ませれようとラウを恨むだろう。

「兄弟そろってゆっくり寝れて良かったじゃないか」

「………」

 何故手錠を外したのかラウにしかわからないが、相も変わらず喋っている。それでもこの閉鎖的な空間ではティエラは、何も出来ず考えず黙り込んでいた。

「耳だけでは足りないのなら、別の部位を持て来ようか?」

「…ッ!」

 ティエラの背筋かが、凍りつく様な感覚がし勢いよく立ち上がった。

「おお、怖い怖い…そういう顔も出来るのだな」

「………」

 ティエラは、座り込みラウの話を聞いていた。

 ティエラは知らないが監獄スタンフォートレスは、ここ最近建設され主に危険な犯罪者と『メタファイズ』の収容、管理そして処分を行っている。現在公開されている情報は、監獄は筒状の建物で危険度をレートで表しレート一~三までを地上九階の牢獄に入れレート四以上が地下三階の牢獄に入れている、ここまでが公開されている。ティエラが幽閉されている階は、地下四階だレートは”五”だ扱いに注意が必要な囚人だがティエラにはその記憶がない。自分が何を犯したのか、犯罪を起こす以前の断片的な記憶と犯罪を起したであろう期間の曖昧な記憶しか無い。

「それと…粒子は出せんぞ、この独房はな貴様らの力を抑えるNc抑制ガスで満たされている」

「まぁ…私としては出してもらった方が、都合がいいのだがな」

 Nc抑制ガスとは、世間一般には知らされず一部の職員と研究員にしか知らされていない。ティエラはNc抑制ガスを吸引しているが、匂いが無い全くなく若干の脱力感を感じていたが、ラウにはそれが全くない。寧ろティエラの今の様相を見て、喜んでいるとも見える。

「………」

「ダンマリか…ずいぶんと嫌われてしまったようだ」

 一つため息をつき、ラウは肩にぶら下げたバイオリンケースに手を置いた。

「仲良く捜査をしたかったんだが、無理やり身体に聞くと言うのも悪くはない。」

 そう言いバイオリンケースが展開し、武器に変化した。

スピアの様な武器になった瞬間、静電気が走るように黄色い線が薄く浅く発光した。少女が持てば、可憐で可愛らしいがこの男が使っているとなれば迚もではないが、気持ちが悪い。

「私の『リンクリス』で君の身体を貫く、ショックで君が『隠している力』が解放されるかもしれない」

 ティエラは、そのバイオリンケースの変化に違和感と懐かしさを感じた。

「(『リンクリス』? あの性質は…いいや違うあの時は、まだ…って何を考えているんだ! ともかく危険だ身体を貫く?)」

 それも、ティエラと兄は未知なる生物「NMP」の性質と波動を思い出したが、何処で発見され何処まで調べたのかその詳細まではハッキリとしなっか。

 その武器から微かに伝わる生臭い血の匂い、死ぬかもしれない恐怖で怯えた。いいや、怯えずには要られなかったそれ程にラウが恐ろしく、見え異様なオーラのような出ていた。

「はぁ…はぁ…はぁ…」

「顔が悪いね、ティエラくん何を考えている?」

「………」

「まあいい、次はお兄さんの所に足を運ぶとしよう」

「……ッ!」

 何かを言おうとしたが、ある発想が浮かび言葉が詰まり言い出せない。ティエラと兄はプリズンでないと、そんなメタファイズとかよくわからない能力者もないと言い出したかったが、もし本当に能力を使う事が出来るのならこの男をラウを倒すことが出来るその事を、そう胸に置き機会を見計らった。

「何かね? 話したい事でも思いついたのかな?」

「………」

「……また来るよ、ティエラくん」

 そう言い残すと、牢獄を後に兄が居る牢獄へと向かった。

「(一体どうすればいい? 兄さんを助けれるんだ? このままだと時間の問題だ)」

 ティエラは、作戦を考えた。映画のスパイの様な作戦から、小説や漫画の様な作戦を何でも良かったメタファイズなら残り時間が、処分されるまでの猶予がどの位残っているのかわからない早いうちに逃げる手を討たなければ…ティエラと兄は、プリズンと言う奴を知らないまま死ぬことになる。

「(ラウが、俺も兄さんもプリズンじゃないと気付けば…)」

「(…いいや兄さんが……って駄目だ! また無意識に兄さんを頼ろうとしている兄さんだって同じ状況じゃないか!)」

 無意識にティエラは、兄を頼ってしまい足を伸ばし何も無い天井を見上げた。

「はぁ~…(せめて、ここから出ることが出来れば)」

「なんだ……爆発?」

 爆発音が響き、遠くから人々の怒号と悲鳴が聞こえ何が起きているのか、扉の鉄格子から外の様子を覗いた。突然現れた黒いローブを羽織った者達は、捜査官と職員が争いラウが言っていたのと違うが黄色く発光しそこから、粒子を放出し個々に特有の形状の”何か”で戦っている。

「襲撃者は何者だ!」

 慌ただしい捜査官と職員が、ティエラの前の扉の廊下に足を止め情報を集めている。

「襲撃者は『ポインセチアの樹』のメタファイズだ!」

「ちッ! 何故こんなに居る掃討作戦の時に壊滅したんじゃないのか!」

「(ポインセチアの樹…? メタファイズの集団…?)」

「(誰かが、戦っている)」

 ローブを羽織った小柄な人の背中の辺りから翼の形そた結晶が噴き出し、目の前の捜査官と職員を薙ぎ倒しティエラの方へ歩みを進めた。そう、この結晶こそが人智を超えた力メタファイズである、能力を発揮したメタファイズには銃器類の類いでは目や口を狙わない限り致命傷にならない…が何故、対等いいやそれ以上に捜査官の方が勝っているのか……

「どけ! 怪我をするぞ!」

 そいつは、烏の仮面を被り声色から女性なのがわかった。

扉から距離を取り離れると、扉が破壊され仮面の女性は他の牢獄へ向かった。しかし、あの女性のメタファイズというのは見る人からしたら美しいと思えるほど綺麗な翼だった。

「(扉が…開いた?)」

 実感のわかないティエラを尻目に、襲撃者は捜査官と職員を襲い監獄内は悲鳴と銃声が木霊していた。

「死ね」

「ぐはッ!」

 この状況を利用しない手はない兄を見つけ、この監獄から逃げ出せる事が出来ればプリズンという奴の正体に近づく事が出来る。

「はあっ、はあっ……」

「兄さんは、どこにいるんだ?」

 部屋はどこも開いており、残り下の階層にいることを願い降りようと階段に足をかけようとした時、下の階とこの階から複数の捜査官と職員のかけ声が聞こえ、身を退き退路がなくなり詰んでいた。

「(兄さんも俺の事を探しているのか、動けない状態にあるとしたら……)」

 最悪の状況を想像して、背筋が凍る。

嫌な風が吹き抜け、意を決してラウが言っていたプリズンの能力を使えるかどうか試してみた。

「この状況を打開するには…」

 不安な思いで利き腕に力を入れ、集中すると利き腕を包む剣と肩から、奇抜な翼が服を突き破り展開し、腰からは触手が出て、尾骨の辺りから尻尾が現れた。

 襲撃者達とは、違う色と形状をした結晶が現れ展開しティエラは驚いた。結晶の展開と共に白く輝く粒子が現れ放出していたが、ラウが捜すプリズンは、粒子が赤い色をしているが、ティエラとは違う色だ。

「な、なんだこれ取れない…が戦闘経験はないがこの階にいる捜査官くらいはやり過ごすことは出来るがくそ! ここまで捜査官が多いと探せない兄さん…すまない…」

 どこに居るかわからない現状、捜査官とまともに戦えないティエラが兄を見つけたとてまたラウや捜査官に囚われてしまう。兄を救えない自分を悔やみ、この監獄から逃げ出せるチャンスを見逃さない為に最善の手段をとりティエラは、破壊された天井を目指し走り抜けた。

「本部の増援は待ってられないぞ!」

「我々で出来る限りの対処をするんだ!」

 下で抗戦している「ポインセチアの樹」と捜査官と職員を、見下ろしその場を後にした。

 外は暗く、夜の町並みが明るくイルミネーションの様に輝いていた。

久しぶりに受ける、外の冷たい風がティエラの粒子が吹き気持ちがいい空気が肺を満たす。ティエラは飛び降り、剣を壁に突き刺し乍ら地面に降り灯りの住宅街へと全力で走っていった。


「(追っ手は、なしか)」

 まだ、メタファイズの制御に慣れないがメタファイズを終い、夜陰に隠れてこのまま進めば、『ポインセチアの樹』にも『MRR』にも見つかることはないだろう。

ティエラは、ひとまず息を漏らすと、背後から義足の足音がした。


「用事ってのは、すんだんだな?」

「……はい」

 ローブを羽織った白髪の少年と、大柄な男とそれに付くガスマスクを被った容姿がわからない五人は監獄スタンフォートレスを背後に何かを惜しんでいる。

 遠くで飛ぶMRR専用ヘリが飛ぶ、特別車両は見当たらずMRRの捜査官達は引き上げを開始していた。

嘗て東京の二十三区の内、15区のメタファイズが集う『ポインセチアの樹』は、本拠地掃討作戦はおおむねMRRの勝利と言ってもいいだろう。多くのメタファイズが、狩られ『ポインセチアの樹』は壊滅した。それと、同時に『ポインセチアの樹』に囚われていた白髪の少年が逃げ出していた。

「こんなに死にそうな思いをして、しばらくしりゃまたフツーに大学に行くとか信じらんねー……」

 眼鏡をかけた茶髪の青年は、髪を掻きため息をつきスタンウォールを眺めていた。何故、スタンウォールを襲撃したのか。誰を救うために、自分の命が危うい監獄に襲撃したのか。捕まる可能性もあった、なにが青年を動かすのか、知る者は白髪の少年とこの茶髪の青年にしかわからない。

「いやぁ、日常の大切さが身に染みるよ、きっと」

 腕を組み、サングラスをした青年はにやけ顔で茶髪の青年を横目で見てから手を振り帰って行った。

「『けせど』の仕事もあるしな……ダリィ」

「………」

 白髪の少年は、過去の楽しい記憶を置き”ある目的”のために行動していた。


「けせど」

 そこは、嘗て「人間」である身から「メタファイズ」と化し、行き場を失った白髪の少年を受け入れてくれた場所だった。今は違う、半月前に壊滅した「ポインセチアの樹」のアジトを眺めながら、心の中に「ある感情」が湧き上がってくる。メタファイズに感染し力を得た者は、その代償として人としての機能か代謝を薄れその身を亡ばす。

 ポインセチアの樹に居た”ある者”に拷問をされ、何とも言葉に代えずらい痛みが責め苦しみの後に、少年の髪は色素が抜けて白くなっていた。その時の感情を忘れずに、この「メタファイズ」を研究していた者全てに直す方法を聞き出すまで捜すこの日本で研究していた五人の内、一人の身元と名前がわかった。

まずは、「ティエラ」という奴を見つける。


 暗い路地裏で走り、立ち止まる。

スタンウォールから抜け出し、どれ程の時間が経ったのだろう。丸一日は、経過したはずだ身を隠し乍らの移動だった為、そんなに離れてはいないが……

「(どうにか…逃げれた)」

「(クッ…逃げるのに気を取られて…くそ)」

 腹部に出来た傷を抑えた。

逃走の際に、追ってきた捜査官から一撃もらってしまった。しばらく安静にすれば、この傷も癒えるだろう。だが、「(この空腹じゃ…とても)」傷よりも体力が減って、上手くメタファイズの力が発揮できない。ティエラは、どうにかして自宅に帰らなければ傷の手当ても体力の回復も出来ない捜査官に出くわさないように祈るしかない。

「(とりあえず、どこか、隠れそうなところに……)」

 裏路地の陰にひとまず隠れ、兄を救出する算段を考えていた。この力『メタファイズ』を駆使すればラウと監獄を警備している職員を殺さずに兄を救出すると、胸に決めた。

「(なんとかして、兄さんを助けないと)」

 どこからか、義足が金属音をたて何処に隠れたかわからないティエラを探していた。その手には、あの時持っていたバイオリンケースが握られていた。

「……何処に行くだい、ティ~エ~ラくぅ~ん…」

「(ラウッ! どうしてここまで?)」

 不気味な声が聞こえ、硬直してしまう。鼓動が早まり、緊張で瞳孔が開き額から汗がにじみ出て不安と焦りで頭の整理が纏まらない。今のティエラは、ここから離れるか、ラウと戦うか、留まるかの三択に縛られ身体が思うように動かない。ラウと戦うのは無理がある、ラウは一度ティエラを倒しているそんな彼に立ち向かうのは、「捕まえて下さい」と言っているようなもの。また、ここから離れるのは可能だがラウに追いつかれるか、逃げ切れるかの二択また、腹部に出来た傷がティエラの行動を阻害する。最後に残るのは、留まる選択しだが…見つかれば”死”もしくは監獄にまた幽閉され兄を助けることは出来ない。

 この滅多にない機会を、いつ来るかわからないこの奇跡を逃すことは出来ない。

「一人で逃げるなんて薄情だね~友達になれたかも、しれないじゃないか…ティエラ、悪い子だ」

 ラウは、友達どうこう言っているが奴は常軌を逸した男だ。

 黒いジャケットのポケットから牢獄で見せた紙袋を出したが、ティエラは物陰からラウを覗いたが月明かりに照らされ薄暗く何を持っているのかライトがないと見えない。とはいえ目を細めれば、薄らと見えるその光景は滑稽だがそうでもしなければ紙袋が見えないのだから。

「…これを見ても逃げれるのかね?」

「わかるだろう! この中に兄さんが入っているぞ! こっちに来い…ティエラくん! 兄を見捨てるのか?」

 ラウは焦っている、自分が所有権を持ち管理しなけれいけない「メタファイズ」を監獄から脱走され末には、失態を部下に局長更には監獄長バレたら今後「メタファイズ」の所有権を行使出来なくなる。

「わかった、ではこうしよう」

「今すぐ君のお兄さんを解放しよう!」

 今のラウの思考は、単調になっている。

「……ッ!」

 ラウのその提案に動かされたが、いままでラウから受けた傷が身体を抑えた。

「その代わり、君は私の元に来い! 一緒にプリズンを捕まえよう!」

「部下に…いいや、MRRの試験をパスして”相棒”にしてもいい、一等捜査官だ! 『プリズン』だって捜せる有意義な暮らしが出来る、来るんだティエラくん!」

 ラウは、どこに居るのかわからないティエラに頼むように叫び話した。ラウは辺りを見回し、動きがないか身体と頭を動かしている。

「(……これは、わかりやすい罠だ)」

「(ラウは、狡猾な男だそんな上手い話は嘘だ……俺は自分の力で兄さんを助ける)」

 ラウが違う路地に向かったのを確認し、路地に響くように話した。

「そう言って兄さんもスタンウォールに収監したんだろ!」

 声は反響し、ラウはティエラの正確な居場所を見つけられずいる。またラウが付けている、義足の金属音が彼の耳に伝わり、迷わせる。ラウは、目から伝わる情報に気を取られ例え側を通っても気づかず、わからず気づかない。

 部下は情に薄いのか、ラウ準特等一人で誰も付かせず追跡せずに来てしまった為の末である。

「わかってはいたが、あなたは…嘘つきだ!」

「私のなにが嘘つきだと?」

 ラウは、十字路で足を止め立ち止まり左右に振り警戒している。

「独房に居たとき、あんたは幾度も希望を持たせては突き落とした! そんなあんたは、信用出来ない」

「……クク……」

 ラウは、ゆっくり歩を進め落ち着いた面持ちで辺りを警戒し注意している。

バイオリンケースは、既に展開しスピアに変化して戦闘準備は整っている。余裕の表情で、スピアの端を地面に滑らせ火花が上がっている。

「馬鹿な子供かと思っていたが、少しは考える頭があるみたいだ…記憶を失っているとて兄の研究所でバイトをしていた一人の研究家か…」

「(なにを言っているんだ?)」

 過去の記憶は殆どないが、何故ラウはティエラが記憶を失っていることを気づいたのか、またはその場の機転で言っているだけの出任せなのか。どちらにせよ、この状況を脱しない限り調べようがない。

「だが…兄が私の手元にある事実は変わらない、それは真実だと君も知っているだろ?」

「……クッ!」

 たしかにあの時受け取った紙袋は、兄のものだった。

「君が逃げるのなら、兄をバラバラにしてやろう」

「兄を見捨てる事には、変わりないぞ!」

 この男なら、やり兼ねない。

 どんな拷問をし殺しても飽き足らない、ラウはティエラと兄を次の標的に決めた。

「―ティエラ…来るな!」

「……!」

 ティエラが怖じ気づいたり、屈した時は兄の声が残響のように聞こえティエラに勇気を与える。暗闇の絶望の中に光がさすように、兄の言葉は希望を与え行動する勇気をくれる。

 ティエラは、物陰から離れラウから距離をとり逃げた。これはラウを恐れて逃げたのではなく、今のままではラウとまともに戦えないどころか、この機会を逃してしまうため逃げる。

「ティッ! プリズン!」

「待てぇえええええッ!」

 走るための義足ではないせいか、不格好に走り武器を振り回し追いかける様は気持ちか悪く滑稽である。そのおかげか、ティエラは逃げ切ることが出来た。

 腹部の傷と疲れからか、薄れ行方意識の中いつも聞こえる兄の声に疑問を持った。

「(あの兄さんの声はいつ聞いたものなのか)」と。

 どれ程、走ったのだろうかもうラウの声は聞こえないただこれ以上走るだけの気力も残っていなかった。空腹と痛みが、限界を迎えいよいよティエラを追い詰める。

「(限界だ…視界が暗く何も…)」

「来い! こっちだ!」

 誰だろうか、男の声が聞こえ捜査官でないことを願いつつ前を澱んだ視界で見上げるとコートを着た白髪の青年が見えた所で意識が途絶えた。

 ティエラが白髪の青年に担がれ、路地を後にした数分後ラウがゆっくりと歩いていた。プリズンの名を言いながら歩き回りその場を去り、MRR捜査局へ帰って行った。


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