表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界迷子物語  作者: てと
1/14

1

※注意

この作品が作者にとって初めての作品であり、ご都合主義的展開や、矛盾や違和感を感じる事があると思います。

不快に思った際は速やかにページを閉じる事をお勧めします。


※よろしければブックマーク、ポイント評価お願いします。


私は佐藤四季(さとうしき)。日本の田舎に住む17歳の女子高生だ。ロシアと日本のハーフなので金髪の碧眼なのはご愛嬌。ロシア人の母が旅行で訪れた神社の神主である父に一目惚れし、猛烈アタックの末に結ばれたらしい……そんな事は今はどうでもいいか。

よし、状況を整理しよう。学校から帰る途中にいつもの道を曲がった瞬間、何故か森の中に居た。意味がわからない。


「……白昼夢?」


自分の頬をつねってみたが普通に痛いので夢じゃないのは確かだ。まさか小説やアニメでみる異世界?まさかそんな非現実的なことが起こるわけが無い。でもウネウネしている木や、牙を生やした涎を垂らす毒々しい花を見てると異世界のような気がしてきた。離れてはいるけどこれ襲ってこないよね?大丈夫だよね?一応近くにある岩の影に隠れておこう。


「ここはお決まりの…ステータスオープン」



名前(年齢)

シキ・サトウ(17)


レベル1


スキル

テイム(*) 鑑定 アイテムボックス(*) 

異世界ショップ(*) 異世界言語 異世界文字


称号 異世界からの迷子(*)



「うん、異世界確実だわ。」

目の前に半透明なウィンドウみたいなのが現れて名前などが表示されている。このレベルとかスキル、そして称号を見る限り完全に異世界だわ。冷や汗が止まらないが落ち着けわたし、ひっひっふーの呼吸を忘れちゃダメだ。

ここでパニックになっても何も解決しないから先ずはスキルを確認してから行動しよう。じゃないと死ぬ、確実にすぐに死ぬ。



テイム(*)

魔物を従属させ、使役する事ができる。自分よりレベルが低い魔物ほどテイムしやすく高いほどテイムし難い。

(*)異世界からの迷子特典

3回だけどんな生き物でもレベルに関係なく確実にテイムする事ができる。



ですよねー、やっぱり魔物いますよねー。異世界迷子特典って意味が分からないけど確実にテイムできるのは助かる!今のわたしはレベル1だし、魔物に襲われても身を守るスキルをもってないから早めに頼りになる魔物をテイムしなくちゃいけない……どうやってテイムするのか分からないけど。



鑑定

道具・武器の効果や魔物の一部のステータスが見れる。



ふむ、試しにさっきのウネウネした木と珍妙な花を岩の影から鑑定してみよう。


名前

ウネウネ


レベル13




名前

毒食花


レベル15



近づかなくて良かった…近づいてたら確実に死んでたよこれ。ウネウネした木の名前がウネウネってそのまんま過ぎて笑おうと思ったけどレベルの高さ見て青褪める…なにこれ笑えない。毒食花はもう見た目と名前、レベルからして危険なので何も言うことありません。できればあの2匹の魔物はテイムしたくないな。

もしテイムして連れて行くとしても、側でずっとウネウネしている木と涎を垂らし続ける毒々しい花って……うん、出来れば違う魔物をテイムしたい。次だ次!



アイテムボックス(*)

なんでも入れる事ができる。

但し、生きているものは入れる事はできない。

(*)異世界の迷子特典

無限にものを入れられる。入れている間は時間が止まる。

ゴミ処理機能付き。


便利過ぎる!無限にものを入れられるし、時間経過もないなら食べ物とか腐らせずに持てるってことだ。とりあえず使い方を調べる為に無くなっても困らない小石を拾い、アイテムボックスに入れようと思った瞬間、手のひらから小石が消えた。マジックみたいやわぁ……。

消えた小石は多分だけどアイテムボックスに入ったんだろう。消えた小石を取り出したいと念じたら手のひらに小石が現れた。念じるだけで出し入れできるのは楽だし、ゴミ処理機能付きとかハイテクだな。


さて、次は異世界ショップというスキルか。名前からしてこの世界のお店か、元いた世界のお店から買い物ができるスキルだと思うんだけど、出来れば元の世界の物が欲しい。もしこの世界に人がいるなら売れるかもしれないし。



異世界ショップ(*)

異世界の物が買える。

(*)異世界の迷子限定スキル

異世界の迷子がいた世界の物が買える。買うにはお金をチャージする必要がある。



おおぉおぉお……!まさかの迷子限定スキル!わたしがいた世界の物が買えるってことか。でもどうやって買うんだ?お金をチャージしろっていってもどこにチャージすれば良いの?ステータスの時みたいに何か言えばいいのかな。


「異世界ショップメニュー」


ステータスのウィンドウが消えて異世界ショップと書いてあるウィンドウが出てきたので正解だったみたい。

ウィンドウに恐る恐る触れてみるとタッチパネルのように操作できるし、検索機能もあり高性能だ。画面の下の方にチャージ金額が0、そして《お金をチャージしてください》と表示されていた。持っていたスクールバッグをごそごそ漁って財布を取り出し中身を見てみると、わたしの全財産である6510円がちゃんと入っていた。


10円を持ちながらチャージと唱えると10円が消えてウィンドウにチャージ金額が10円と表示されていた。よし、これでいいみたい。おそらくこの世界では今持ってるお金は役に立たないと思うから残りの6500円もチャージしておく。

ちゃんと買えるかどうかの確認のためにチャージしたお金で500mlのペットボトルの水とお茶を1本ずつ、おにぎり2個と菓子パン1個を買ってみると足元に買った商品がビニール袋に入った状態でちゃんと現れた。今は喉もお腹も大丈夫なのでスクールバッグと一緒にアイテムボックスに入れておこう。あとは武器になるような物も買った方がいいか…。残りのお金は6010円しかないから、高い物は買えない。安くて武器になりそうな物か…………これにしよう!


銀色に鈍く輝くこの美しいフォルムをした2500円の聖剣(バット)。安いから強度は心配だけど、ないよりはマシだ。残金が3510円と懐が寂しいので必要にならない限りは買うのは控えよう。残りのスキルは後2つ。



異世界言語

異世界の言葉を理解できて話せる。



異世界文字

異世界の文字が書ける。



このスキルは凄い助かる。分からない、話せない、書けないってなったらどうしようもなかった。コミュニケーションって大事よね。あとチェックしてないのは称号か。



称号 異世界からの迷子(*)

世界と世界の境界を越えた壮大な迷子。あまりにも面白いので神が迷子特典を与えた。


(*)世界を越えた迷子は君が初めてだよ!面白そうだから迷子特典付けとくね!

byかみさま



……なにこの壮大な迷子って。こういうのって勇者や聖女召喚とか、何か使命みたいなのがあるんじゃないの?あっても多分やらないと思うけど。かみさま、わたしは面白くないけど迷子特典ありがとう!一通りスキルを確認して周りを見ると、さっきよりも辺りが暗くなった気がする。幽霊とか出そうで怖い。魔物いるんだから幽霊とかゾンビいてもおかしくない気がしてきた。早く頼りになりそうな魔物をテイムして、人がいそうな場所まで行かないと。

あ、やばい泣きそう。





―――――ガサガサガサッ!!





「うぇええええ!!!!テイムうううう!!!!」


「あ?」





《テイムに成功しました》


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ