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わたしとお姉ちゃんの愛の語らいを邪魔する奴は馬に蹴られて死んでしまえ3

ふう、と袖で額の汗をぬぐった束の間。

再びチャイムの嵐が鳴り響きました。

ちっ、しつこいやつですね、ほのかの顔も三度までと言う先人の言葉を知らないのでしょうか。


「仏の顔も、だよ。ほのか」


「……わたし声に出してました?」


コクコクとおねえちゃんが首を縦に振っているのを見て、小動物見たいでかわいいとお花畑の世界にトリップしていたのも束の間。

チャイムの音で現実に引き戻され、ふつふつと怒りがわいてきました。


「お姉ちゃん、ちょっと台所で待っててねっ」


「う、うん……」


お姉ちゃんが台所に戻るのを見送ってから、玄関横にある掃除用具をしまってある扉からもしものために用意しておいたスタンガンと催涙スプレーを取り出します。

それからさっきと同じ要領でチェーンをはずし、扉を勢いよく開け、「その手には引っかかるわけねーだろ!」とかほざいてるやつをスタンガンで動けなくしてから顔面に催涙スプレーでとどめを刺します。

それから油性ペンでまぶたの所に目を書いて、おでこに「俺はストーカーです」と書いてから、念には念を入れてもう一度スタンガンを撃っておきました。

あと口にガムテープ貼って、腕と足を結束バンドで縛って、っとこれで完璧ですね。


「さて、もどろっと」


パンパンと手を払ってから家の中に戻り、台所に戻ろうときび返すとポケットに入れてあるスマホが着信を知らせる音が鳴りました。

やれやれ次から次へといったい誰ですか? わたしはお姉ちゃんとイチャイチャするので忙しいんですが。

ですが念のために誰からか確認してみるとわたしの友人の絵梨えりちゃんからでした。

お姉ちゃんのかわいさに夢中になっていて忘れていましたが、わたし学校を早退したんでした。

きっと心配して電話してきてくれたんでしょう。やはり持つべきものは友達ですね。

しかし、このまま出ないとさらに心配をかけてしまいますね。


「はい、もしもし」


『あ、もしもし? ほのか?』


「はい。あなたの友人。藍崎ほのかです」


『そういうのいいから、っていうかやっぱり元気そうね』


「むむっ、やっぱりってどういうことです?」


『はるかさんの事が気になって元気なかっただけなのに、先生達が勘違いしてあれよあれよと早退する事になった――。ってとこじゃない?』


「おっしゃるとおりで」


ちなみに「はるかさん」というのはわたしのお兄ちゃん、今はお姉ちゃんですが――、の名前です。

しかし、わたしの友人はなかなか推理力がありますね。ト○ズとか使えればすごい探偵になれますね。


『まあ、元気そうで何よりなんだけどさ、ほのかの家の玄関先になんか粗大ごみが落ちてるんだけど?』

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