第八話 ペア
バスは駐車場に停車した・・・
俺達はバスから降りた。
【友加里】「はい!注目~」
友加里が叫んだ!
みんな友加里の方を向いた。
【友加里】「はい、無事早霧牧場まで着ける事ができました」
お前、バスの運転手に失礼だろ!
【友加里】「今は午前10時なので11時にこの場所まで戻って来る様に!」
この中でただ一人のおじさんを見ると何やらうんうん、頷いている・・・・何者だろうか?
【和美】「はい!」
和美が手をあげた!
【友加里】「はい、そこのオタク女!」
【和美】「オタク女じゃないですよ!」
和美・・・確かに、ピンクの髪でアホ毛、デカイリボンで髪をくくり、赤い縁の眼鏡、フリフリのドレスの様な服装もそう思わせる!
【友加里】「はい!和美」
【和美】「も~・・・今の説明だと自由時間ということでいいんですか?」
【友加里】「さっきからそう言ってるだろ!和美ちゃんと話を聞けよ」
いや、言って無かったぞ!
【友加里】「他に質問は無いか?」
みんな黙っている・・・
【友加里】「以上!解散」
みんながパラパラ動き出した。
その時あのおじさんが友加里の前に歩いて来た!
【おじさん】「友加里君いつもありがとう」
【友加里】「いえ!・・店長の為なら私は・・・別に」
【ジョー】「店長~!!!」
なんて事だ・・・この中で一番偉い人だったのか。
しかも・・・友加里、店長に惚れてるな!
まあ確かに店長はダンディーで男らしい、長身で肌の色は小麦色、髪も短髪まるで料亭の板さんみたいだ・・・
しかもいつもニコニコ微笑んでいる。
和美と女2だったかな?
あいつらは手を繋いで中に入ってしまった・・・・
あやしい関係だな!
ここに残っているのは、俺と嘉織、友加里と店長ぐらいか・・
藤田は男2に引っ張られながら先に入って行った。
藤田は泣いていた!
よっぽど嘉織と行きたかったんだろう!
多分藤田を引っ張って行ったのは藤田を教えている先輩の様な人だろう・・・
【友加里】「悪い!私は店長と中に入るよ」
【嘉織】「えええ!何でですかあ?一緒に行きましょうよお」
嘉織・・・二人にしてあげなさい。
【店長】「私は3人で入ってもいいですが?」
友加里が凄いスピードで嘉織を連れ出した!
そして、こしょこしょ話で嘉織に言った・・・
【友加里】「後でソフトクリーム買ってあげるから・・・ね!」
【嘉織】「うん!絶対だからねええ」
嘉織は目を輝かせて答えた。
さすが嘉織の先輩・・・・
扱いが馴れてらっしゃる!
二人は一緒に入って行った。
【嘉織】「私達も入ろっかあ!」
【ジョー】「俺はいつでも良いぜ!」
俺達も牧場の中に入って行った・・・