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3話
そして、1話の冒頭に至る。
私は、これから通う中学校を見上げた。
「…はぁ……」
嬉しいのか悔しいのか、自分でもよくわからない。とりあえず、進級して来たことは、祝い事なのだろう。そしてこの校舎に足を踏み入れると、昇降口にクラス表が貼られていると確信。そして不安がこみ上げてくる。お腹が痛い。
「どうせ私は、名簿も存在も成績も真ん中なんでしょ…」
少々…いや、かなりの不安を背負い校舎に足を踏み入れた。
『1年4組 前30名 名簿
1 赤崎 美穂 2石井 友美
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省
略
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15 小鳥遊 花 16田中 雄
……
…
…
……
…』
「予想が当たった…名簿、真ん中…」
30/15。
予想が当たったのだ。名簿が30人中15番。これは笑うしかない。
「なら存在も成績も真ん中ね…」
私はブツブツと念仏を唱えながら、1年4組の教室へ向かった。