傲慢高飛車野郎と激重ヤンデレさん
激メロ女の彼女さんが出てきます!!この子も好き!!
メンヘラはいいんだよ、共依存って最高だよね
特選クラス、よく分からないがそこに編入になって一日がすぎた。
凛は少し寂しそうにしてたが、『嫁を一人にはしないよ。凛ちゃんは最高の旦那様だからねっ!!』らしい。まあつまり、追いついて来るってことだろう。
「特選クラスの教室はー、ここかな?」
昨日行った教室よりもさらに奥にある小さな教室。『特選』なんて派手な名前をしているからもっと広かったり、凄かったりするのかと思ったけど見た感じただの狭い教室って感じだ。
「あら、本当に来たのね。これからよろしく、佐倉さん」
「よろしくー」
狭い教室と言っても、私と東条しかいない空間にしては広い。なんというか、気まずかった。
電気が着いてない狭い教室、机に乗って暇つぶしてる東条。冷たい空気が部屋中に充満している気がする、音もほとんどないしこれはこれで嫌だな。
「そういえば、昨日言ってた先生って誰なの?あのおじいちゃんじゃないんでしょ?」
「あぁ、特選クラスの先生ね。私も昨日初めてあったのだけど、零特……第零特殊戦闘部隊の人よ」
『ボクは白河明里、フラルド軍部第零特殊戦闘部隊の隊長さんさ』
昨日の白河明里の言葉が脳内で反響する。
そしてこの東条と遭遇したのも、白河明里のスピーチの少しあとくらいだ。……もしかして
「ねえ、その先生ってもしかして白河……」
「明里、とでも思った?そんなわけないでしょ?私がそんな機会を許すと思う?明里が知らない女にベタベタベタベタされるような機会……許すわけないよね?だから、先生は、わ・た・し」
「っ!?」
「あ、紫暗せんせー」
さっきまで、“そこになかった”はずの気配を後ろに感じ思わず振り返る。すると、そこには赤い目を怒りに輝かせた、黒髪ツインテールの美少女が立っていた。
昨日の白河明里の圧が『動の圧』と言うならこの人の圧は『静の圧』だ。白河明里は人を喋りで圧倒しながらも引きつける、そんな感じだった。
だがこの人のは黙って相手を威圧しながら、周りの人を跳ね除ける、そういうトゲトゲしいものだった。
「あなたが追加合格の……佐倉鏡?なに、明里のファンなの?好きなの?まあ明里は美少女だし世界一可愛いしエロいし、分からなくは無いけど」
「あ、はいそうです、佐倉鏡です。白河明里隊長?のことは好きというか、尊敬してるだけです」
「ふーーーーん、尊敬か。じゃあずっとそのままでいてね?明里に性欲とか気持ち悪い視線とか向けないでね?私の明里だから、そういうの向けていいの私だけだから」
納得、はしてくれたのだろうか。肌をピリピリさせるような圧が少しばかり弱まった。
いやでも本当に少しばかりだ。未だに、私を刺すような深紅の眼光と喉が切れるような殺気は収まってない。
「まあ、才能は確かみたい。なんでこの子入れなかったんだろ、明里のミスかな?」
私の姿をじーっと見た後、今度こそ殺気が消えたのを感じた。なんだろう、この人の白河明里への異常な執着。なんというか、よく言うメンヘラ彼女って感じだ。実物に会ったことはなかったけど。
「私は一応このクラスの先生で、第零特殊戦闘部隊副隊長で……そして明里の唯一の彼女、黒岩紫暗。これからよろしく」
「佐倉鏡です、よろしくお願いします」
うん、彼女って言ったな今。白河明里の恋人がこれか、なんというか苦労してそうだなあの人。
「せんせー、今日は何するんですか?昨日は学校探検しただけで暇だったんですけど」
「美炎はそうだろうね、魔法一瞬で習得しちゃったから暇になったんだし。まあでも今日からは二人だし、私座学とか大嫌いだし……うん、模擬戦でもやろう」
模擬戦……おじいちゃんも戦い方と言っていたが、やっぱり腐っても軍ってことか。私、格闘技経験とかないただの普通の女の子だからついていけるか不安でしかない。
「模擬戦にはここは狭いし、一回家に帰ろうか。二人とも、私の手を握ってくれる?」
差し出された手を言われるがままに取る。
その瞬間、私の視界は一瞬にして教室の薄暗い空間から、青空がきらめく広い草原へと変化した。あまりのことに周りを見渡すが、視界に入ってくる情報は知らないものばかり。
まさか、瞬間移動とでも言うのだろうか。ありえない、瞬間移動なんて加速力に人間の体が耐えられるはずがない。
確かに、私が少し前に眠気覚ましで読んだ論文には、粒子レベルの転移は可能だと書いてはいた。だけど、それだって大規模な機械を要する。あんな寂れた教室にそんなものがあるはずもない。
「なに、これ?」
「……さすがに私も自分で体験するのは初めて。紫暗せんせーが一瞬で来た時も、初めて見た時はびっくりした。まさかほんとに瞬間移動してるとは思わなかったし」
あの傲慢高飛車な東条も流石に動揺を隠せないらしく、腕を抑えているが震えが隠しきれてない。
かくいう私も、昨日とは比べ物にならないくらいの非日常、超常現象の片鱗に震えが止まらなかった。
「じゃ、早速始めようか。私は見てるだけだから適当に二人でやって、ヤバくなったら止める」
「ちょ、ちょっと待ってください。あの、ここどこですか?」
「ここ?私と明里の家。広いから模擬戦にちょうどいいの、よく二人でやってるし」
家、と言うがこの庭は庭と言うにはあまりにも広すぎる。ざっと計算しても大学のキャンパスくらいありそうな勢いだ。
「そんなのはどーでもいいから、さっさとやっちゃって?授業だよ授業」
おもむろに懐から黒く輝く小さいナイフを取りだして、紫暗先生はそれであそび始めた。多分この人なりの暇アピールなんだろう、さっさとやれってことか。
「じゃあ、やろうか東条」
「あら、やる気だけはいいわね。一度、凡才と私の間にどれだけ差があるかだけ見せてあげる」
「あ、そうそう。ただ模擬戦やるだけじゃ向こうと変わらないから、相手を殺す気で行こうか。さっき言ったけど、やばそうだったら私が止めるし」
紫暗先生が笑いながら軽く言った言葉で、一気に場の温度が上がった。殺す気で行くなんて、ほんの一年前の私の生活からしたら考えられないような言葉だ。
さすがに怖くなって、少しだけ確認程度に強化魔法をオンにする。昨日は水晶に魔力?を吸われたから分からなかったけど、なんというか視界がいつもよりクリアに感じた。
それに加え、なんだか体が固くなったような気もする。これならまあ、死にはしないかな。
「二人ともいい?じゃあ、始め」
紫暗さんの号令が響き、フィールドに熱風が吹き荒れる。私の生まれて初めての戦闘、その火蓋が今切って落とされた。
読んでいただきありがとうございます!!
次はついにバトル!!いやー、楽しみ
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