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ユウキ・ノ・カケラ  作者: ハキ
第1部
48/67

第45話『フードコート再集合!』

フードコートの一角。

一通り見て周ったみんなが集まってきた。


「おつかれー!」


ハルが両手を大きく振った。


「ちゃんと集合できたな」


タケルがにやりと笑いながら、

テーブルに山のように買い込んだフードを並べ始めた。


その隣で、セイはぐったり座っていた。


「……もう、無理だよ」


小さな声で、ほとんど自分に言い聞かせるように呟く。


そんなセイを見て、

リカがぽつりと呟いた。


「……これ、全部食べるの?」


その冷静すぎる指摘に、

タケルとハルは一瞬きょとんとしたあと──


「……食う!!」


「もちろんっ!」


元気よく親指を立てた。


ミナは小さな手でお茶を配りながら、

一生懸命みんなのフォローに回っていた。


「これ、どうぞっ」


「ありがとう、ミナさん」


シュンが穏やかに受け取り、

リカも無言で手を伸ばしたあと、

ふっと優しい目をしてミナに小さく頷いた。


「うん」


たった一言だけど、

リカの中にある静かな優しさが滲んでいた。


ユウトは、その様子を静かに見ていた。


──こういうのも、悪くない。


そんな感情が、胸の奥にじんわりと広がる。


「うお、パフェが倒れた!」


タケルが大声をあげ、

テーブルの端でパフェが倒れ落ちそうになる。


「ちょ、やばっ!」


ハルが慌てて手を伸ばし──

結局、二人してクレープのクリームまみれになった。


「……バカだね」


リカがぼそりと呟き、

ミナがくすくすと笑った。


セイは静かにハンカチを差し出す。


「これ、使って」


「ありがとよ、セイ!」


タケルとハルは満面の笑みを浮かべた。


──ただの、普通の時間。


誰かと一緒に笑って、

何気ないことで騒いで、

小さな温かさを分け合う。


ユウトは、そっと目を細めた。


「──食べ終わったし、そろそろ、帰るか」


タケルが腕時計を見ながら言った。


それぞれが頷き、

ゆっくりと、立ち上がる。


モールの出口へ向かう、その歩幅は。


少しずつ、確かに、

同じリズムで揃っていた。


──そして。


モールから少し離れた、見えない場所。


一人、遠くから様子を見ていたシェルターの監視員が、

無線を取り出して小声で報告を入れた。


「加賀見司令、全員……とても楽しそうでした」


無線の向こうから、低い声が返ってくる。


『──そうか』


それだけ短く。


だが、その声にはほんのわずか、

柔らかな色が滲んでいた。


無線の奥、司令室。


加賀見シンイチは、

誰にも見られない場所で、静かに微笑んだ。


──小さな絆が、今日もまた、

確かに育まれていく。

次の話で、第1部終了です!


第2部も是非見てくださいね!


ハキ

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