第33話『再集結──迫る新たな脅威』
──戦場跡に、乾いた風が吹き抜ける。
◆ ◆ ◆
「……よし、これで動けないはず」
リカが腰のポーチから取り出した結束バンドで、
カイの手首と足首をきつく縛り上げた。
「本当は連れて帰りたかったけど……」
リカが低く呟く。
ユウトも苦い顔をして拳を握り締めた。
「仕方ない。ツムギを優先する」
──カイは完全に拘束されたが、
時間も、人手も、余裕もない。
いま守るべきはツムギの命。
◆ ◆ ◆
「外へ出るよ」
リカが短く指示を出す。
ユウト、ハル、ツムギがうなずき、
四人は慎重に廃墟の外へと移動した。
◆ ◆ ◆
──廃墟の外。
崩れかけたビルの陰で身を潜めながら、
リカは小型の通信端末を取り出した。
通信先は、
第2チームのセイ。
「セイ、聞こえる?」
「聞こえてる。第2チーム、健在だ」
セイの落ち着いた声が返ってくる。
リカは手短に状況を伝えた。
「ターゲット確保、名前はツムギ。あと、紅眼の烈震、獅童カイが来たけど倒して拘束してる。そっちは放置。これから合流したい」
「了解。座標、送って」
リカが素早く位置データを送信する。
数秒後、セイから即答。
「位置確認。今から向かう」
◆ ◆ ◆
リカは通信端末をポケットにしまい、
全員に向き直った。
「──もう少しだけ。がんばろう」
ユウト、ハル、ツムギは、
それぞれに力強く頷いた。
◆ ◆ ◆
──その頃、戦場跡地。
崩れた瓦礫の中から、
紅眼と黒環の戦闘員たちが現れていた。
「……ターゲット、いねぇ」
「逃げたな……!」
瓦礫を探ったが、ツムギの気配はもうない。
敵たちは即座に追撃態勢へ入った。
◆ ◆ ◆
──静かだった空気が、
再び騒がしくなろうとしていた。
仲間たちは今、
ひとつに集結しようとしていた。




