第24話『第二チーム戦闘開始──炎上する戦場』
──戦場は、混沌と燃え上がっていた。
黒環と紅眼の異能者たちがぶつかり合い、
周囲は瓦礫と火花が飛び交っている。
その中、
第二チーム──タケル、シュン、セイも動き出していた。
◆ ◆ ◆
「……レーダーに反応、三人、接近」
セイが落ち着いた声で告げた。
タケルは拳に熱を宿し、
前を見据える。
──異能【鉄火】。
高温にまで高めた体温で、
肉体そのものを武器とする異能。
タケルが地を蹴った。
火花を散らしながら、
一人目の腕力型に肉薄する。
──ゴッ!!
火を纏った拳が炸裂し、
腕力型の男が吹き飛び、地面に沈んだ。
◆ ◆ ◆
だが、
すぐに二人目──振動型が反撃に出る。
地面を拳で叩きつけ、
地割れと共に衝撃波が広がる。
タケルは咄嗟にかわすが、
衝撃で体勢を崩しかけた。
──危ない!
振動型が追撃に走る。
その時。
「シュン、敵の足元、バリア!」
セイの指示が飛んだ。
「──はいっ!」
シュンが必死に指を弾き、
振動型の足元に小さなバリアを出現させる。
踏み込もうとした振動型の足が、
バリアに引っかかった。
ガクンと体勢を崩す振動型。
「今だ、タケル!」
セイの指示。
タケルは火花を散らしながら、
迷わず拳を叩き込んだ。
──ドゴォッ!!
振動型も地面に叩き伏せられた。
◆ ◆ ◆
シュンは、自分が張ったバリアを見て、
目を見開いた。
(バリアって──守るだけじゃ、ないんだ……!)
今までただ防ぐためのものだと思っていた。
けれど、
セイの指示で初めて【敵を妨害する】手段として使った。
心の中で、
何かが少しずつ変わり始める。
◆ ◆ ◆
──そして。
三人目、炎を操る異能者が掌に火を灯す。
火球を放ち、
タケルたちに襲いかかる。
タケルがかわそうとするが、
シュンのバリア展開は間に合わない。
その瞬間。
セイが静かに詠唱を開始した。
「──空気よ、変じて水となれ」
セイの周囲に淡い光。
飛翔する火球に触れた空気が、
一瞬で水へと変質する。
火球は霧のように消え去った。
「なっ──!?」
炎使いの紅眼戦闘員が絶句する。
「タケル、今!」
セイの声に、タケルが全力で踏み込む。
──ドゴォォォン!!!
タケルの火拳が炸裂し、
三人目も地面に叩き伏せられた。
◆ ◆ ◆
「すご……セイさんも、タケルさんも……!」
シュンが興奮気味に呟く。
セイは穏やかに首を振った。
「詠唱は消耗が激しい。……今ので一回分だ」
一日三回しか使えない。
だからこそ、今この場面での使用だった。
◆ ◆ ◆
──だが、戦場はまだ終わらない。
黒環と紅眼の戦いは続き、
第二チームの周囲にも、
新たな敵の気配が迫っていた。




